「海軍記念日」の5月27日という日は様々な想いが去来する若い頃にありがちな幼い正義感に拘泥して一生を棒に振る(笑)

2022年05月28日

日本赤軍の最高幹部だった重信房子が出所するという

shigenobu_fusako
 1972年5月30日、アラブ赤軍の幹部だった奥平剛士(当時27歳)と、京都大学の学生だった安田安之(当時25歳)、鹿児島大学の学生だった岡本公三(当時25歳)の日本の若者3人がイスラエルの空港で銃を乱射し、多数の人を死傷させた。事件発生の日を「『日本赤軍』結成の日」とした。その日本赤軍の最高幹部が重信房子。

 日本赤軍は、1974年のオランダのフランス大使館が武装占拠されたハーグ事件に関与。逃亡を続けた重信は、偽造旅券を使って日本に不法入国し、平成12(2000)年、大阪府高槻市で逮捕。共謀共同正犯として懲役20年の判決が下された。

 左翼に優しい日本の司法らしい刑罰だが、重信は服役中に癌を患い、東日本成人矯正医療センターにて手厚い療養を受け服役していたが、満期出所を迎えた。

 国内にはこうした極左活動家を支援する組織が潜在しているのが窺える。極左勢力は今や政府中枢に入り込み、男女共同参画社会などに食い込んで、NGOやNPOへの寄付金や講演会などを催しては血税から詐取し活動費を捻出している。

 共産主義者同盟マルクス・レーニン派や民主統一同盟は保守団体と見間違う「がんばろう日本!国民協議会」となり、「緑の党」「市民の党」「劇団はぐるま座」「オリオンの会」「アクティオ・ネットワーク」等等、左翼勢力は巧妙化している。

 キッコーマンに勤務していたOLだった重信は、明治大学二部への入学金を支払いに行った日、大学内での授業料値上げ反対デモに遭遇。ノンポリの重信は気を留めることは無かったが、遠藤美枝子に声をかけらたことで人生が一変することに。

 二人は親友の間柄になり、共産主義者同盟(共産同・ブント)で活動を始めた。重信は森恒夫(あさま山荘事件首謀者)と対立し、パレスチナに出国。森らは革命左派と合流し「連合赤軍」を結成。後に、遠藤美枝子を「総括」と称して殺害した。

 逮捕された森はキリスト教に改宗したという。遺書で「自己の責任の重さに絶望し、自らに死刑を下す」と虐殺の罪を悔い改めてはいるが遺族への謝罪は全く無かった。左翼思想云々以前に、人間的な幼稚さと歪な正義感が露われている。

 重信は獄中で日本赤軍の「解散宣言」を出したが、ハイジャック事件の際超法規的措置で釈放された坂東國男と東アジア反日武装戦線で三菱重工業本社ビル爆破事件を惹起した大道寺あや子が、重信の「解散宣言無効宣言」を出している。

 アラブ諸国や海外からJAPAN RED ARMY(JRA)と恐れられた日本赤軍の象徴こそが「テルアビブ空港乱射事件」だろう。イスラエルのロッド国際空港(現・ベン・グリオン国際空港)で発生した日本赤軍によるテロ事件は世界を震撼させた。

 テルアビブ乱射事件は衝撃的な事件で、当時、未だ中学生だったが鮮明に記憶が残っていて「革命」というものを朧げに感じたのはこの時かもしれない。その後、日教組の担任や副担任らの影響もあり、真逆の右翼思想に共鳴して行った(笑) 

 国士舘大学時代に防共挺身隊(防挺)に所属する。防挺の初代総隊長は福田進。福田総隊長の父は福田素顕(本名・福田狂二。元社会主義者で弾圧を受け支那に亡命し、国共戦で敗れ、蒋介石と共に台湾へ。後に日本へ戻り、国家社会主義者へ転向。初代防共新聞社社主)である。福田進著「日本人と油虫」に次の様な一節が在る。

「俺はまだアラブを知らない。アラブでは夜空に輝く星が今にも落ちて来るのじゃないかと思うくらい綺麗なんだってな。連合赤軍の兵士てえ自称する、共産主義の三匹の油虫のアンチャンは、イスラエルの空港で好き勝手に暴れ回ってユダ公をぶっ殺した。生き残った一匹は『我々三人は死んだ後オリオンの三つの星になろうと考えていた』。その言葉は稚拙ではあるが、荒廃した日本にはないロマンを感じさせるんだなあ。アラブという国が、日本青年をして死を覚悟するまで革命に駆り立てる何かがあるとすれば、俺も夢多き一人として一度アラブへ行って見たい衝動に駆られる。きっとアラブの夜空に燦然と輝くオリオンの星が・・・」

 大学時代にこの本に出会い貪る様に読んだ。福田総隊長と同じくいつの日か自分もアラブに行って夜空を見上げてみたいと思ったのだが、実現出来そうにはない。

 その正義はどうあれ、日本や世界を変えようという若者が熱く生きていた時代だった。レッドアーミーと恐れられた極左も今や地に墜ち、反自民党や反原発を訴えることが革命だと勘違いしている。極左に愛国心や尊皇精神があれば世間の見方も変わっただろうに。世界の左翼で愛国者じゃないのは日本だけの珍現象である(苦笑)

 珍現象といえば我が国のナンチャッテ保守も同じだわな。正統の保守主義者に於いて時間を体験する仕方は、過去の意味を直視し、その中に価値を見出す発見によって未来を創造して行くものであるが、我が国の保守派を見れば「未来」が全てであり、完全な自由主義者ばかりで、歴史や伝統を過去に学ぶことない。

「反中国」や「九条改正」は声高に叫ぶが、何故か共産主義者どもの謀る皇統断絶の危機には沈黙どころか与する始末。靖國神社参拝や憲法改正論は単なる保守票欲しさのパフォーマンス。憲法九条改正は究極の護憲運動という自覚すら無い。

 三島由紀夫は、「戦後に右翼が左翼に取られたもの」として「ナショナリズム」「反体制」「反資本主義」の三つを指摘した。今やそれらは左翼の手中に在る。

 国家主義や民族主義という「ナショナリズム」にしても、「反体制」という反骨主義や、「反資本主義」という国粋主義にしても戦前の右翼はそれらを自覚し保持していた。何故ならこの三つこそが右翼の矜持に他ならないからだ。

 現在の右翼はそうした思想に欠落し、「やれ尖閣が~」とか「やれ中国が~」と騒ぎ立てるばかりで、それを愛国的行動であると錯覚しているのだから罪がない。

 我が国の今が未曽有の危機ならば、臣民一人一人がが夫夫の立場でやれることを懸命に努力すべきであって、「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉シ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スへシ」とはこういうことだ。神国日本の不滅を信せずに何が保守か。何が愛国者か。

shigenobu
 それにしても若い頃の重信房子って可愛かったな。これなら愚生もオルグされるかもなぁ。だが今は、嫌みな厳しい怒りを含んだ顔になってしまった。年月とはこれほどまでに人相風体をも変えてしまうのか。老いとは実に無常である。呵呵。

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cordial8317 at 05:54│Comments(0)

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