2021年04月21日
日米首脳会談の共同声明で「台湾」を明記した意義
我が国は日中国交恢復以来、台湾(中華民国)を国家として認めていないが、日米首脳会談の共同声明で「台湾」を明記したことは評価に値する。米国も第二次大戦後の国共戦で勝利した中華人民共和国を戦勝国として常任理事国入りを承認。
昭和47(1972)年9月29日、我が国は「日中共同声明」に調印。代表である田中角栄は中国共産党を唯一の政府であると認め、主権回復した昭和28(1953)年4月28日に締結した国際法規である「日華国交条約」を一方的に破棄した。
これを受け、中華民国は直ちに我が国との国交を断絶。我が国が台湾を国家として認めていないのは我が国の国際条約の蹂躙が原因であり、主権国家として実に恥ずべきことで、道義国家として断じて赦されるものではない。
「日華国交条約」を破棄は、大東亜戦争終戦間際に「日ソ中立条約」を一方的に蹂躙したロシアの蛮行と同じであり、道義国家日本が失墜した象徴でもある。
「日華国交条約」の破棄は明らかな日本国憲法98条違反なのだが、首相に由る公然の憲法蹂躙に対して護憲派からもマスコミからも糾弾されたことは一度もない。
田中は更に「先の大戦で中国国民に重大な損害を与えたことに、責任を痛感し、深く反省する」と詭弁を弄した。だが、我が国が先の大戦で戦ったのは「中華民国」であり、戦後4年も経って建国した「中華人民共和国」ではない。
田中が幾ら詭弁を弄そうとも、先の大戦での賠償は「日華国交条約」締結を以て終わっているのだ。田中のこうした誤ちと歴史認識が容共派を生み、現在でも悪しき前例となり受け継がれ、中共への様々な優遇措置が講じられている。
「河野談話」や「村山談話」を糾弾する声はあるが、抑々、我が国の土下座外交と自虐的歴史認識は田中角栄の「日中共同宣言」が元凶と言っても過言ではない。
多くの国民は親中派と同じく、日本と支那との関係を「一衣帯水」だとか、「古くからの隣人」などと心得違いをしているが、日中間に国交関係が樹立されたのは20世紀に入ってからで、未だ100年程しか経っていない関係である。
況してや、共産党一党独裁の中華人民共和国との国交は50年も経っておらず、我が国と戦争もしていない中共が戦勝国として国連の常任理事国に就いていることが摩訶不思議なこと。本来、戦勝国は中華民国であり、つまり台湾であるのだ。
親中派は日中友好を進める理由として「日中は同文同種、一衣帯水の関係」との認識を示す。だが、この認識は全くの誤りであり無知以外の何ものでもないが、こうした認識こそが中国共産党の策謀に嵌っている証左の一つでもある。
607年、聖徳太子は小野妹子を隋に派遣し、隋との対等外交に踏み切った。後に、蘇我氏を滅ぼした中大兄皇子らが645年に「大化の改新」を実現する。
天智2(663)年、唐・新羅連合軍に攻撃された百済は日本に救援を求めると、我が国はこれに応じ出兵。世にいう「白村江の戦い」である。日本軍はこの海戦で大敗を喫し、この敗戦を機に我が国は中華圏との正式な外交を絶つこととなった。
白村江の海戦で大敗を喫し、生き残った者は捕虜となった。その中の一人、大伴部博麻は「唐が日本を攻める」という情報を得るも日本に知らせる術もなく、自らを奴隷に売って金を作り仲間を帰国させこの唐に因る侵略の危機を知らせた。
これが持統4(689)年の事であり、その後、博麻が帰国したのは白村江の戦いから何と30年後のことだった。帰国後、持統天皇が博麻の功を顕彰する。
【朕 その朝を尊び国を愛ひて 己を売りて忠を顕すことを嘉ぶ】(日本書紀)
これが「愛国」という言葉の由来であり、軽々しく日の丸を掲げて「反韓」だとか「反中」だとか、勇ましい行動を採ることが愛国というものではない。
我が国が国書を携えて派遣したのは「倭国」としてであり、「日本」と名乗ってからは一度足りとも正式な国書を携えた外交はなく、親中派の「一衣帯水」「同文同種」という認識は実に軽々しいものと言わざるを得ない。
明治4(1871)年に「日清修好条規」を結んだ相手は満州人の清朝であり、支那を支配していたが漢民族の国ではなかった為に、支那との正式な外交は、明治45(1915)年の「中華民国」誕生まで待たなければならなかったのだ。
中華民国である台湾は中国の一部ではない。台湾は独立国である。国共戦争で敗れた国民党が台湾へ入植した訳だが、歴史を辿れば台湾は日清戦争の戦利品として我が国が割譲された領土である。そうしたことからも日台関係こそ一衣帯水であろう。
日本の統治時代について日韓併合を論う韓国とは大違いで、台湾の歴史教育は実に公正に教えており、「台湾の近代化にかなり役に立った」という論調で書かれている。インフラのみならず、教育までも日本と全く同じレベルに徹底されている。
台湾には「日本精神(リップンチェンシン)」という言葉がある。「勤勉である」「約束は破らない」「人を裏切らない」、こういう人を「あいつは、日本精神があるヤツだ」というらしいが、日本人として恥ずかしいやら申し訳ないやら。
台湾には「信義誠実の原則」という、我々日本人が忘れてしまった日本的価値観の美徳が連綿と生きている。親日国である台湾との友好を深めることは我が国の国益にも適う。日華国交条約の蹂躙を詫び、日台国交の恢復を成し遂げよう。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員300000円~。
昭和47(1972)年9月29日、我が国は「日中共同声明」に調印。代表である田中角栄は中国共産党を唯一の政府であると認め、主権回復した昭和28(1953)年4月28日に締結した国際法規である「日華国交条約」を一方的に破棄した。
これを受け、中華民国は直ちに我が国との国交を断絶。我が国が台湾を国家として認めていないのは我が国の国際条約の蹂躙が原因であり、主権国家として実に恥ずべきことで、道義国家として断じて赦されるものではない。
「日華国交条約」を破棄は、大東亜戦争終戦間際に「日ソ中立条約」を一方的に蹂躙したロシアの蛮行と同じであり、道義国家日本が失墜した象徴でもある。
「日華国交条約」の破棄は明らかな日本国憲法98条違反なのだが、首相に由る公然の憲法蹂躙に対して護憲派からもマスコミからも糾弾されたことは一度もない。
田中は更に「先の大戦で中国国民に重大な損害を与えたことに、責任を痛感し、深く反省する」と詭弁を弄した。だが、我が国が先の大戦で戦ったのは「中華民国」であり、戦後4年も経って建国した「中華人民共和国」ではない。
田中が幾ら詭弁を弄そうとも、先の大戦での賠償は「日華国交条約」締結を以て終わっているのだ。田中のこうした誤ちと歴史認識が容共派を生み、現在でも悪しき前例となり受け継がれ、中共への様々な優遇措置が講じられている。
「河野談話」や「村山談話」を糾弾する声はあるが、抑々、我が国の土下座外交と自虐的歴史認識は田中角栄の「日中共同宣言」が元凶と言っても過言ではない。
多くの国民は親中派と同じく、日本と支那との関係を「一衣帯水」だとか、「古くからの隣人」などと心得違いをしているが、日中間に国交関係が樹立されたのは20世紀に入ってからで、未だ100年程しか経っていない関係である。
況してや、共産党一党独裁の中華人民共和国との国交は50年も経っておらず、我が国と戦争もしていない中共が戦勝国として国連の常任理事国に就いていることが摩訶不思議なこと。本来、戦勝国は中華民国であり、つまり台湾であるのだ。
親中派は日中友好を進める理由として「日中は同文同種、一衣帯水の関係」との認識を示す。だが、この認識は全くの誤りであり無知以外の何ものでもないが、こうした認識こそが中国共産党の策謀に嵌っている証左の一つでもある。
607年、聖徳太子は小野妹子を隋に派遣し、隋との対等外交に踏み切った。後に、蘇我氏を滅ぼした中大兄皇子らが645年に「大化の改新」を実現する。
天智2(663)年、唐・新羅連合軍に攻撃された百済は日本に救援を求めると、我が国はこれに応じ出兵。世にいう「白村江の戦い」である。日本軍はこの海戦で大敗を喫し、この敗戦を機に我が国は中華圏との正式な外交を絶つこととなった。
白村江の海戦で大敗を喫し、生き残った者は捕虜となった。その中の一人、大伴部博麻は「唐が日本を攻める」という情報を得るも日本に知らせる術もなく、自らを奴隷に売って金を作り仲間を帰国させこの唐に因る侵略の危機を知らせた。
これが持統4(689)年の事であり、その後、博麻が帰国したのは白村江の戦いから何と30年後のことだった。帰国後、持統天皇が博麻の功を顕彰する。
【朕 その朝を尊び国を愛ひて 己を売りて忠を顕すことを嘉ぶ】(日本書紀)
これが「愛国」という言葉の由来であり、軽々しく日の丸を掲げて「反韓」だとか「反中」だとか、勇ましい行動を採ることが愛国というものではない。
我が国が国書を携えて派遣したのは「倭国」としてであり、「日本」と名乗ってからは一度足りとも正式な国書を携えた外交はなく、親中派の「一衣帯水」「同文同種」という認識は実に軽々しいものと言わざるを得ない。
明治4(1871)年に「日清修好条規」を結んだ相手は満州人の清朝であり、支那を支配していたが漢民族の国ではなかった為に、支那との正式な外交は、明治45(1915)年の「中華民国」誕生まで待たなければならなかったのだ。
中華民国である台湾は中国の一部ではない。台湾は独立国である。国共戦争で敗れた国民党が台湾へ入植した訳だが、歴史を辿れば台湾は日清戦争の戦利品として我が国が割譲された領土である。そうしたことからも日台関係こそ一衣帯水であろう。
日本の統治時代について日韓併合を論う韓国とは大違いで、台湾の歴史教育は実に公正に教えており、「台湾の近代化にかなり役に立った」という論調で書かれている。インフラのみならず、教育までも日本と全く同じレベルに徹底されている。
台湾には「日本精神(リップンチェンシン)」という言葉がある。「勤勉である」「約束は破らない」「人を裏切らない」、こういう人を「あいつは、日本精神があるヤツだ」というらしいが、日本人として恥ずかしいやら申し訳ないやら。
台湾には「信義誠実の原則」という、我々日本人が忘れてしまった日本的価値観の美徳が連綿と生きている。親日国である台湾との友好を深めることは我が国の国益にも適う。日華国交条約の蹂躙を詫び、日台国交の恢復を成し遂げよう。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員300000円~。
cordial8317 at 07:18│Comments(0)
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。