冤罪事件と感染症対策分科会の共通点「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という様に何事も中庸が肝心

2021年08月21日

中田翔への大甘な裁定に見るプロ野球機構のコンプライアンス

 試合前、ベンチの裏でチームの後輩に暴力を振るい無期限の謹慎処分になった中田翔だが、愚生でなくともいつかは暴力沙汰が暴かれると思ってた人は多いだろう。

 中田は典型的なお山の大将で、そんな中田に後輩が諌言したものなら憤怒障害宜しく「なんじゃコラッ~」と暴力を振るったことは度度あっただろうと想像する。

 中田も高額な年棒を貰いながら成績不振でストレスが溜まっていたのだろう。そんな鬱憤を晴らそうと後輩に暴力を振るっただろうことは想像するに余りある。

 覚醒剤事件を起こした清原和博と同じく、中田も一回失敗してどん底を経験しないと自覚は生まれないだろうな。成績で汚名返上するしかないが、それはそれで容易ではなさそうだ。過ぎたるは猶及ばざるが如し。中田はチョッとやり過ぎたわな。

 と思ったのも束の間、謹慎が明けると同時にジャイアンツへの電撃移籍が決まった。日本ハムは解雇ではなく、ジャイアンツとの無償トレードというのもどうなのだろう。「中田にチャンスを与えたい」というが大甘な裁定と言わざるを得ない。

 大東亜戦争に突入すると野球が当たり前にやれなくなった。先の大戦で亡くなられたプロ野球選手は、東京巨人軍澤村栄治投手を始め実に69名もいるのを知っているだろうか。中田にその方々の思いを少しでも自覚してたなら結果は違っただろう。

 英霊となられた彼らは野球への情熱を戦争という悲劇の中でその若い命を捧げ、愛する人を、故郷を、沖縄を、そして祖国日本を死守すべく散華された。祖国や家族、愛するものを守るという至高の精神を、我々は決して忘れてはならない。

 以前、九州場所後にモンゴル出身力士らが打ち上げを行った席で横綱日馬富士は、横綱白鵬への貴ノ岩の態度が気に障り、これを正そうと暴力を振るった。理由はどうあれ暴力が許されることはなく日本相撲協会に引退を余儀なくされた。

 引退会見の席上で日馬富士は「先輩として後輩力士の礼儀を正すことは義務と思っている。弟弟子を思って叱ったことが、彼を傷付け世間を騒がすことになってしまった」と後悔の念を表し、貴ノ岩にも謝罪したことを思い出す。

 横柄な態度が目に余ったのだろう、貴ノ岩を思って、相撲会の風習でいう「可愛がり」をつい飲み会の席でやってしまったことが問題になってしまった。

 指導や教えるというのは実に難しく、言って聞かせて本人が言われたことを理解出来れば問題ないが、言っても分からない奴に幾ら言って聞かせても効果はない。

 言って聞かせて直ぐに「ハイ、分かりました」と言いながら、同じ失敗を繰り返す。そういう奴には体罰やシゴキやヤキに因って、理性ではなく本能を鍛え上げてやるというのも教育上の大事な要素の一つでもあると愚生は思っている。

 教える立場の者は、周りから常に尊敬される様な言動や立ち居振る舞いを求められるのは言うまでもない。尊敬されていなければ体罰は傲慢な暴力でしかない。

「愛のムチ」という体罰と暴力は紙一重で、中田の暴力は愛のムチとは程遠く救い様がないが、貴ノ岩に横綱日馬富士や白鵬への敬いの気持ちがあれば結果は違っていただろうし、日馬富士も一方的に正そうと思ったことが間違いだった。

 人を育て上げるというのは日本刀が出来上がる過程と似ている。日本刀を作り上げるには先ず卸し鉄を「積み重ねる」ことから始まる。そして「鍛錬」し、更に「下鍛え」し、何回も何回も鍛え上げて「芯鉄」を鍛え造り込んで行く。叩いて叩いて鍛え上げることで強靭で見た目にも立派な刀が出来上がるのだ。

 国士舘創設者・柴田徳次郎先生は「刀というのはトンテンカン、トンテンカンと叩いて叩いて鍛え上げなければ五郎入道政宗とか村正といった立派な刀は出来ません。国士舘の生徒も先生だけの指導だけではダメで、学校も親も一緒になってお子さん方を鍛え上げて行かなければ立派な日本人に育てることは出来ません」と訓示した。

 日本刀を作る上で最も大事なのが「焼き入れ」であり、この焼き入れを行うことで刀に命を吹き込む。焼き入れ一つで刀の出来も価値も変わってしまうという。

 教育者も指導者も刀鍛冶と同じく、ヤキという鍛え込みと、更なる磨き上げで立派な人材が出来上がることを知るべきだと思っているが、如何せん、ヤキの後に磨き上げることが無いから単に体罰や暴力だと断じられてしまうのだ。

 中田や日馬富士の行為を暴力事件と片付けるのは容易いが、礼儀を正そうとした慈愛の一面を否定し、全てを暴力として片付けてしまうという風潮が事の本質を違う方向へ導いてしまうことも無いとは言い切れない。人を育てる難しさを痛感する。

 大相撲協会が暴力事件を受けて横綱日馬富士を始め、全ての当事者を解雇している。暴力事件を起こした中田への大甘な裁定は、プロ野球機構のコンプライアンスへの不信感は募るばかり。暴力事件は有耶無耶にされてしまうのだろうか。

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