「排除」という言葉を使わなかったら今頃、自民党と競っていた習近平の一強体制は「安倍一強」どころの話じゃないぞ(笑)

2017年10月21日

我が国の戦後体制の諸矛盾や不条理の元凶は長州閥の明治新政府に在る

 靖國神社で最も重要な祭事は、春秋に執り行われる例大祭。秋季例大祭は10月17日から20日までの4日間で、期間中、清祓・当日祭・第二日祭・第三日祭・直会の諸儀が斎行された。春季例大祭と同様、当日祭には天皇陛下の勅使が参向になり、天皇陛下よりの供え物(御幣物)が献じられ、御祭文が奏上される。

 当日祭後は、第二日祭、第三日祭と当日祭同様の祭儀が執り行われ、最終日には、例大祭が無事に終了することを感謝する「直会」が執り行われる。終身正会員らが順次招待されるが、愚生は「第二日祭」に呼ばれることになっている。

 今回は体調が優れず心参ということで許しを乞うた。例年、午前10時、宮司以下本殿の座に著き、国学院吹奏楽部による伴奏に合わせ国歌斉唱が奏じられる。様々な式典で国歌斉唱を聴くが、この例大祭での君が代斉唱より敵うものなし。

 權宮司以下により神事が斎行されているが、聞こえるのは小鳥の囀りと宮司の唱える祝詞、そして社頭で参拝する方々の柏手の音。その後、国学院大学混声合唱団と共に「鎮魂歌」並びに「靖國神社の歌」を合唱。宮司玉串奉奠に続き、参拝者が本殿に進み拝礼、英霊に感謝の誠を捧げ、そして退出。式典は約1時間で終了。

 華美さはないが実に好い祭礼である。本殿には未だに死者が選別され、賊軍の名の下にその汚名が灌がれることはない。靖國神社は明治2年、明治天皇の思し召しにより「東京招魂社」として建立された神社であることは誰もが知るところ。

 その合祀対象は、三条実美の祭文に明示されている様に「皇軍に役立ちして、賊徒等を討たん其の義に・・・命果てぬる輩」に限られている。 三条公の祭文の原則がある限り、また見直さない限り、会津藩や我が二本松藩、西南の役での西郷軍関係者などが祀られることはなく、未来永劫 、西郷軍や東軍は「賊軍」の儘だ。

 靖國へは幾度となく詣でているが先ず赴くのは「鎮霊社」。だが、例大祭の期間はここは閉門されている。いつになったらこの不条理を払拭出来るのであろうか。

 戊辰の役(戦争)では「西軍」と「東軍」は干戈を交えたが、「皇軍」という名の「官軍」と「賊軍」が戦った訳ではない。因みに「賊軍」とは、維新後、明治新政府によって作られた造語である。何故に官軍と賊軍になってしまったのか。何故に江戸城開城後もその恨みを抱えた儘に会津や函館を攻め入ったのか。

 歴史に「もし」は無いが、もし、勝海舟が西郷隆盛との会談で江戸城の無血開城を諒としたことを以て徳川幕府が崩壊したのなら、その後の東北や会津での戦いに意味があったとは思えないし、あの時点で止めることが出来ていたならその後の日本も変わっていたかも知れない。幕府唯一の神道であった会津が何故に朝敵として責められなければなかったのか。単に蛤御門の変(禁門の変)での敗戦の遺恨である。

 明治維新が尊王攘夷という大義ある代物とは思えないのだ。そんな経緯もあって、幕末の偉人の中で勝海舟という人物はどうも好きになれない。福沢諭吉も、約百年前上梓した「やせ我慢の記」で、敵方である薩摩・長州中心の新政府から優遇を受け、大臣や公爵にまで昇りつめた勝海舟らを批判している。

「勝海舟は、只管講和を主張し官軍と一戦も交えず開城したのは要素たる士風を損なった。例え内乱が国家にとって無益大害の極みであっても抵抗するのが武士の意気地ではないか」。勝が「江戸城開城を以て明治維新は終了し、以後の争いは避けるべし」と諫言出来なかったのは、福沢諭吉ではないが、明治新政府での厚遇を期待していたからだろうは穿ち過ぎではなかろう。榎本武揚も然り。

「榎本武揚は必敗覚悟で五稜郭に立て篭もり官軍に反抗したのは功名といえるが、降伏後に立身出世を志したのはその過去を傷つけるもので、両人共、敵味方のケジメをつけ、野に下ることこそ取るべき道であった」 。福沢諭吉の諫言こそ蓋し正論。

 現下の我が国を鑑みれば、政治家を筆頭に「義」を守る者が余りにも少ない。私利私欲に狂奔し、カネに群がる不逞の輩ばかり。精神的貧困の方が深刻である。

 我が国の戦後体制の諸矛盾や不条理の元凶は、「ヤルタポツダム体制」は然ることながら、勝海舟ら士風を損ねた幕閣共と、遺恨の末の明治開国という大義無き尊王攘夷を謀った明治維新と長州閥の明治新政府に在ると考える。

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cordial8317 at 06:36│Comments(0)

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