2017年06月22日
憲法第九条に「その二」を新設するという姑息さ
自民党憲法改正推進本部は、安倍晋三の意向を忖度し、第九条とは別立てで「九条の二」を新設し「我が国を防衛する為の必要最小限の実力組織」として自衛隊の存在を明文化するという。九条の二の二項には、首相が内閣を代表して自衛隊の最高指揮官権を有するとする文民統制(シビリアンコントロール)も明確化するという。
抑々、日本国憲法が制定された当時、軍隊は解体され全ての国民は全て文民だった訳で、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」と規定された第六十六条は、単なるGHQの錯覚に因るもの。文民統制に大して意味は無い。
所詮は、安倍自民党政権下で実行を謀る憲法改正は、過去の自民党政権下での苦し紛れの憲法解釈と自衛隊法の正当化であり、国家の大本である国防を担う自衛隊並びに自衛隊員に対する冒涜である。現憲法九条第二項で「陸海空の戦力を保持しない」と明記されてるのを「必要最小限の実力組織」と誤魔化すだけのこと。
自衛隊の存在を「必要最小限の実力組織」として条文に入れることで違憲状態の解消を狙う。つまり「我が国の自衛隊は法的には軍隊ではない」という認識であり、歴代内閣と同じく、自衛隊は巨大な警察機構と見做しているということだ。
憲法九条改正や加憲が大事だと思ってるが、九条の会などの護憲派と同じレベル。九十六条の改憲条項の緩和にしても、改憲派がやろうとしている憲法改正に危機感を抱かざるを得ないし、「取り敢えず改憲」は究極の護憲運動というのが正しい。
自衛隊の存在を憲法の解釈ではなく、現憲法の制定の過程と自衛隊の設立過程について問題提起し、国防の在り方を国民に問いかけるべきで、九条を遺して、新たに自衛隊の存在を「必要最小限の実力組織」などと規定しようとは何事か。
嘗て、三島由紀夫は事件の際に携行した「檄」に於いて、「最も名誉を重んずるべき軍が、最も悪質な欺瞞の中に放置され・・・国軍たりえず、建軍の本義を与えられず、警察の物理的に巨大なものとしての地位しか与えられず」と喝破した。
未だに自衛隊とは、三島が憂いた通り「警察の物理的に巨大なものとしての地位」の立場の儘であるのだ。安倍はそれを不条理と認識せずに過去の過ちを正当化するが如く現憲法に「必要最小限の実力組織」附帯しようとしてるのだ。
安倍は「九条の二」附帯に躍起だが、「国民の生命と安全」を守るのは本来警察の仕事であり、国軍としての自衛隊が護るべきは国體であり国柄である。
「国防」とは、三島の言う通り、「それを失えば日本では無くなってしまうことを死守することである」。つまり、国防とは領土主権の防衛だけではなく、我が国の歴史・伝統・文化を守ることであり、畢竟、皇統を死守することに在る。
自衛隊が「国軍」であり「皇軍」で在らねばならないというのはこういうこと。何が、九条をそのまま遺して自衛隊の存在を明記するだ。結局、自衛隊は巨大な警察機構の儘ではないか。こうした保守票欲しさのパフォーマンスにはうんざり。
野党も野党で護憲派の票欲しさから安倍批判を繰り返し、蓮舫に至っては「安倍の、安倍による、安倍の為の憲法改正だ」と揶揄し、「歴史にその名を遺そうとしてる」などと批判している。野党第一党がこんな認識ではオウンゴールは続く。
「安倍一強」が怪しからんとばかりに安倍への恨み節に終始しているが、安倍政権を許せないのであればまともな対案と政策で対峙するべきではないのか。安倍人気は、裏を返せばボケ野党の存在の賜物であり、マスコミが頻りに「安倍政権の支持率低下」などと報じるが、野党の支持率の無さに比べれば依然高支持率だ。
安倍が「九条の二」という姑息な手段ではなく、「現憲法は国の最高法規として機能していない」と国民に訴え、「現憲法は無効である」と宣言でもしたら、それこそ歴史に名を遺すだろうが、目先のことしか眼中に無い安倍には無理だわな。
安倍が実行を謀る第九十六条の安易な改憲に因って、万が一に革命政権樹立されれば第一項からなる天皇条項を破棄することも容易になる危険を顧みずに、それを謀ろうとする安倍は陛下の退位特例法案に続き、歴史にその悪名を遺すだろう。
保守派の「取り敢えず改憲派」にしても、九条絶対の護憲派にしても、所詮は国體破壊の同じ穴の狢というのが正しく、安倍政権下で実行された皇統断絶の序章である「天皇退位特例法案」成立が、安倍のその売国性を如実に現している。
自らの国家の防衛をも否定する現憲法に何故拘るのか。違憲状態の自衛隊を「国軍」とすることに、何に躊躇し、誰に憚るというのか。現憲法を葬るべし。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員は300000円~。
姑息な「九条の二」附帯は我が国の採るべき道に非ず。蔓延する全ての捩れや不条理は国の基本法である日本国憲法が元凶である。現憲法は国の基本法としての体を成しておらず、早々に明治欽定憲法に再改正し、真の主権回復を図るべし。
抑々、日本国憲法が制定された当時、軍隊は解体され全ての国民は全て文民だった訳で、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」と規定された第六十六条は、単なるGHQの錯覚に因るもの。文民統制に大して意味は無い。
所詮は、安倍自民党政権下で実行を謀る憲法改正は、過去の自民党政権下での苦し紛れの憲法解釈と自衛隊法の正当化であり、国家の大本である国防を担う自衛隊並びに自衛隊員に対する冒涜である。現憲法九条第二項で「陸海空の戦力を保持しない」と明記されてるのを「必要最小限の実力組織」と誤魔化すだけのこと。
自衛隊の存在を「必要最小限の実力組織」として条文に入れることで違憲状態の解消を狙う。つまり「我が国の自衛隊は法的には軍隊ではない」という認識であり、歴代内閣と同じく、自衛隊は巨大な警察機構と見做しているということだ。
憲法九条改正や加憲が大事だと思ってるが、九条の会などの護憲派と同じレベル。九十六条の改憲条項の緩和にしても、改憲派がやろうとしている憲法改正に危機感を抱かざるを得ないし、「取り敢えず改憲」は究極の護憲運動というのが正しい。
自衛隊の存在を憲法の解釈ではなく、現憲法の制定の過程と自衛隊の設立過程について問題提起し、国防の在り方を国民に問いかけるべきで、九条を遺して、新たに自衛隊の存在を「必要最小限の実力組織」などと規定しようとは何事か。
嘗て、三島由紀夫は事件の際に携行した「檄」に於いて、「最も名誉を重んずるべき軍が、最も悪質な欺瞞の中に放置され・・・国軍たりえず、建軍の本義を与えられず、警察の物理的に巨大なものとしての地位しか与えられず」と喝破した。
未だに自衛隊とは、三島が憂いた通り「警察の物理的に巨大なものとしての地位」の立場の儘であるのだ。安倍はそれを不条理と認識せずに過去の過ちを正当化するが如く現憲法に「必要最小限の実力組織」附帯しようとしてるのだ。
安倍は「九条の二」附帯に躍起だが、「国民の生命と安全」を守るのは本来警察の仕事であり、国軍としての自衛隊が護るべきは国體であり国柄である。
「国防」とは、三島の言う通り、「それを失えば日本では無くなってしまうことを死守することである」。つまり、国防とは領土主権の防衛だけではなく、我が国の歴史・伝統・文化を守ることであり、畢竟、皇統を死守することに在る。
自衛隊が「国軍」であり「皇軍」で在らねばならないというのはこういうこと。何が、九条をそのまま遺して自衛隊の存在を明記するだ。結局、自衛隊は巨大な警察機構の儘ではないか。こうした保守票欲しさのパフォーマンスにはうんざり。
野党も野党で護憲派の票欲しさから安倍批判を繰り返し、蓮舫に至っては「安倍の、安倍による、安倍の為の憲法改正だ」と揶揄し、「歴史にその名を遺そうとしてる」などと批判している。野党第一党がこんな認識ではオウンゴールは続く。
「安倍一強」が怪しからんとばかりに安倍への恨み節に終始しているが、安倍政権を許せないのであればまともな対案と政策で対峙するべきではないのか。安倍人気は、裏を返せばボケ野党の存在の賜物であり、マスコミが頻りに「安倍政権の支持率低下」などと報じるが、野党の支持率の無さに比べれば依然高支持率だ。
安倍が「九条の二」という姑息な手段ではなく、「現憲法は国の最高法規として機能していない」と国民に訴え、「現憲法は無効である」と宣言でもしたら、それこそ歴史に名を遺すだろうが、目先のことしか眼中に無い安倍には無理だわな。
安倍が実行を謀る第九十六条の安易な改憲に因って、万が一に革命政権樹立されれば第一項からなる天皇条項を破棄することも容易になる危険を顧みずに、それを謀ろうとする安倍は陛下の退位特例法案に続き、歴史にその悪名を遺すだろう。
保守派の「取り敢えず改憲派」にしても、九条絶対の護憲派にしても、所詮は国體破壊の同じ穴の狢というのが正しく、安倍政権下で実行された皇統断絶の序章である「天皇退位特例法案」成立が、安倍のその売国性を如実に現している。
自らの国家の防衛をも否定する現憲法に何故拘るのか。違憲状態の自衛隊を「国軍」とすることに、何に躊躇し、誰に憚るというのか。現憲法を葬るべし。
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姑息な「九条の二」附帯は我が国の採るべき道に非ず。蔓延する全ての捩れや不条理は国の基本法である日本国憲法が元凶である。現憲法は国の基本法としての体を成しておらず、早々に明治欽定憲法に再改正し、真の主権回復を図るべし。
cordial8317 at 07:03│Comments(0)
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