福島民報・日曜論壇「常識が通用しない時代へ」と題したコラムを嗤う憲法9条上の問題になるので『戦闘』ではなく『武力衝突』という言葉を使っている

2017年02月15日

007を地で行く北朝鮮工作員による金正男の暗殺

 007とかスパイ映画の様なニュースが飛び込んできた。北朝鮮の金正男が、マカオに渡航する途中のクアラルンプール空港内で、北朝鮮の工作員らしき女性らに毒物をかけられ、病院に搬送途中に死亡が確認されたという。この殺害を実行した女性工作員の正体がバレれば自害するか、証拠隠滅で抹殺されるのではなかろうか。

 金正男で思い出させるのは、小泉政権下だった2001年5月、成田空港で、ドミニカ共和国の偽造パスポートを持った中国人名義の男が、妻子とみられる男女らと入国しようとしたところを拘束される事件が発生した。男は「東京ディズニーランドに行きたかった」と密入国を企てた理由を説明したが、実はこの男こそ金正男だった。

 日本政府はこの男を金正男とは認めず、事が大きくならない内に早々に中国へ送還してしまった。不法入国を千載一遇のチャンスと捉え、拉致問題解決の決定的なカードとして使っていれば、拉致問題もまた違った動きになったのではあるまいか。そう考えると小泉純一郎と外務大臣だった田中真紀子の責任は決して軽くはない。

 金正男は見てくれは田舎臭いが中々の国際派で、こういう人物が北朝鮮の頭領になれば面白いと思っていたが、金正日は東京ディズニーランド行きを責め、刈上げクンを後継に指名し、金正男は失脚した。金正恩にすれば金正男は目の上のたん瘤。

 今回のクアラルンプール空港内での事件もそうした首魁の意を汲んだ北朝鮮幹部による犯行なのだろうが、逆を言えば、この事件を解明し、如何に現在の北朝鮮が異常且つ極めて危険な国であると国際社会に知らしめる好い機会ではなかろうか。

 【救済米と言うな】

 世界の国々よ
 この国に 米なるものを送り
 救済米と言うなかれ
 その 赤き 赤十字は
 我らが血で 血塗られたり
 その米で 兵士を増大し
 砲身をつくり
 残れば その米で
 閲兵式 武力示唆
 食べたる力を誇示する
 先軍

 これに なお 力つけさせる
 援助だ 支援なのだ
 独裁者なるものを救済するだけの
 人道主義への 背信
 赤十字社の欺瞞

 どうか 世界の諸国家よ
 送る 米の あるなら
 いっそ我らの頭上から
 無一物の 我らの頭上から
 ああ 砲撃して おくれ!

 上の詩は脱北した詩人チャン・ジンソンの作品。彼は、嘗て北朝鮮の労働新聞の紙面を飾り、氏は間違いなく幸福だった。しかし、「最も貧しい国に最も富裕な王がいる」現実に目覚めたとき脱北を決意したという。彼を動かした思いはひとつ、「飢えに死んだ300万人の、飢えに至る過程を必ず世界に暴露する」というものだった。

 北朝鮮が極めて危険な独裁国家であることは誰もが認めるところだろう。正式名称は皮肉にも「朝鮮民主主義人民共和国」という。だが、民主主義でなければ人民の国でもない、単なる「金一族」の為の世襲全体主義国家というのが正しい。

 日本人や外国人を拉致監禁して洗脳し、ニセドル紙幣を偽造しばら撒き、覚醒剤を製造密売し、ミサイル等の武器を輸出し資金調達しているが、北朝鮮は正しく中共同様共産主義に内在し、悪の本質が体制化したヤクザ国家、否、チンピラ国家。

 何十万という餓死者が出ても歯牙にもかけることなく、世界から非難され続けても弾道ミサイルを開発し、そして核開発に狂奔しているこんなヤクザ国家に国連決議だとか、経済制裁で拉致を始めとした諸問題の解決を図れるとは到底思えない。

  痩せ細った北朝鮮の人民とは対照的に膨よかなその見苦しい体型を見ると、「最も貧しい国に最も富裕な王がいる時代」を終わらせなくてはならない。

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cordial8317 at 07:58│Comments(0)

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