「対中非難決議」の見送りは弱腰軟弱外交の極みである死刑の是非を多数決で無理やり決議するのは個人の思想弾圧だ(南出喜久治)

2021年12月21日

日清・日露戦争と大東亜戦争の大義であった人種平等の原則を忘れること勿れ

「対中非難決議」は今国会でも見送りとなった。茂木敏充自民党幹事長は人民軍のジェノサイドを否定し「今はタイミングではない」とその理由を語っているが、親中派の二階俊博と変わらぬ媚中ぶりに自民党の保守政党としての限界を見る。

 今年7月、結党100周年を迎えた中国共産党に対し二階幹事長は祝意を示し、公明党の山口那津男や立憲民主党の枝野幸男や小沢一郎らが忠誠を誓う。小沢は「国際社会が中国に嘗てない大きな期待を寄せている」などとマヌケな祝意を表した。

 山口に至っては「一つの政党で100年を迎えるということ自体中々ない」と讃え、「尚一層、世界の平和と発展、安定の為に力を尽くして頂きたい」と語った。「尚一層」と言うが、中共が過去に世界平和に貢献した事実なんぞ無いだろう。

 日華国交条約という国際条約躙という憲法違反を謀り、中国共産党を唯一の政府と認めたのは田中角栄。当時の外相が宏池会(現岸田派)の先輩である大平正芳。岸田や田中派の系統である茂木派の代表が中共に阿るのは然もありなん。

 日中国交回復の段取りをしたのがSGI(創価学会インターナショナル)会長の池田太作と言われており、その前衛に立って動いたのが公明党である。創価学会=公明党は極めて戦後民主主義的集団であり、容共的且反国家的団体である。

 天皇陛下を族長と仰ぐ我が国の正統にとって悉く異質な存在である公明党との連立の成果を、田中や周恩来や毛沢東らが草葉の陰でほくそ笑んでるに違いない。

 我が国の自虐的歴史認識は田中が元凶であり、後の細川護熙の謝罪決議や村山談話なんぞ田中の歴史認識の継承に過ぎない。更には鳩山政権下に謀られた「東アジア新時代」という愚策が、中共を更に傲岸不遜にさせているという自覚すら無い。 

 親中派は「日本と中国は同文同種、一衣帯水の関係だ」という。だが、この認識は全くの誤りであり、こうした歴史を軽んじる姿勢が中共の策謀に嵌​る要因を招いている。単に「四書五経」のイメージで中共へ​の憧れを膨らませ媚び諂ってるだけ。

 外交での譲歩は更なる譲歩を生む。安易な諂いは忠誠と同じである。黒龍会主幹で大日本生産党総裁であった内田良平は​「彼らに好意は通じることはなく、冷徹で高圧的な列強の対支政策に​倣うべきだ」と忠告したが蓋し達見である。

 明治37年(1904)2月8日、「仁川沖海戦」を以て日露戦争の火蓋が切られ、極東の小国であった日本と、当時、世界最大の軍事大国であったロシアとの民族の生死を賭けた戦いは実に一年半にも及ぶこととなり、我が国が劇的勝利を収めた。

 日露戦争での「大国ロシアの敗戦」と「日本大勝利」の報は、極東の小国に過ぎなかった日本の存在を世界に知らしめ、固唾を呑んで見守っていた世界の人々を驚嘆させた。中でも、全世界の有色人種に強烈な影響を与えることなった。

 インドのガンジー、ネール、ビルマのオッタマ・ミール、フィリピンのリカルテ、ベトナムのファン・ボイ・チャウ、エジプトのムスタファ・カミール、トルコのケマル・パシャ等等。ベトナム英雄ファンは、「爽快足らしめる事件が起きた。日露戦役は我々の頭脳に一新世界を開かしめた」と、その衝撃を記している。

 戦前、ロシアに占領・弾圧されていたフィンランド、トルコ、ポーランドの国々や、有色人種として差別されていた民族に、有色人種である日本の日露戦争の勝利は国家と民族の存在を決定的に変える影響を齎したのである。

 日露戦争終結から15年後、パリ講和会議に於いて我が国政府は国際連盟規約に「人種平等の原則」を入れる提案を行うこととなる。だが、議長を務める米国大統領ウイルソンに「全会一致が原則」との詭弁を弄され拒絶されてしまう。

 結局、日露戦争が齎した歴史的課題である「人種平等の原則」の本格的実現は、大東亜戦争後に漸く実現し、その歴史的大使命が果たされることとなるのである。

 世界史にとっても日本史にとっても重要な「人種平等の原則」という一大事が、何故か我が国では余りにも軽く扱われている。未だにGHQの謀った戦後民主主義の洗脳であるが、何より酷いのは我が国の政治家どもの歴史認識と気概である。

 チベットやウイグル虐殺を始めとしたジェノサイドは決して対岸の火事ではない。習近平に忠誠を誓うが如く「対中非難決議」さえ採決出来ない状況を、人種平等の原則を提言し、その実現を成し遂げた我が先人達はどう感じていることだろう。

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