社会は肉体の安全を保障するが、魂の安全は保証しない(三島由紀夫)一片の瘠せ我慢こそ百千年後に至るまで国の独立を維持する上で大切である

2016年10月11日

共産主義者が謀る「天皇制」廃止運動に騙されるな!

 昨日の産経新聞のトップ記事は、「ガラス細工の皇室典範」とのタイトルで、皇室典範が創られた経緯と問題点を論説しているが、ここでもやはり「生前退位」をどう行うかという前提に立って論じているトンデモ記事でしかない。

 保守派を標榜する産経新聞が、恰も陛下を慮り、「生前退位」を語ってはいるが、朝日やNHK同様に皇族への敬称を略し報道していることしても、やはり反天皇運動に与しているインチキ保守と断じても過言ではなく、この誑かしは罪深い。

 明治政権下、成文憲法は「大日本帝国憲法」と「皇室典範」の二つに分かれ、皇室に関する規定は全て皇室典範に組み入れられた。正しくこの二つは我が国の正統な国法である。「皇室典範」とは、明治22年の紀元節にて大日本帝国憲法発布の勅語と同時に発布された皇室典範制定の勅語に由来する「皇家の憲法」である。

【天佑ヲ享有シタルし我ガ日本帝国ノ寶祚ハ万世一系歴代継承シ以テ朕ガ躬ニ至ル 惟フニ祖宗肇國ノ初大憲一タヒ定マリ昭ナルコト日星ノ如シ 今ノ時ニ當リ宜ク遺訓ヲ明徴シ皇家ノ成典ヲ制立シ以テ丕基ヲ永遠ニ鞏固ニスヘシ 此処ニ枢密顧問ノ諮詢ヲ経 皇室典範ヲ裁定シ朕ガ後嗣及ビ子孫ヲシテ遵守スル所アラシム】

 即ち、皇室典範とは、神武肇国以来明らかに定まっている皇家の遺訓を成典にしたものであり、「法律」ではなく、「天皇家の家訓」であるというのが正しく、それを臣民である政治家やインチキ有識者如きが論ずること自体烏滸がましい。

 敗戦後の昭和22年、GHQはこの皇室典範を改悪し、畏れ多くも陛下を法律の配下に置いたのは歴史が証明するところ。だが、天皇は憲法や法律制定以前の御存在であり、皇室典範は改正などではなく、直ちに陛下に奉還しなければならない。

 天皇にとって最も大事なものは「祭事」であるが、歴代天皇が古来より司って来た祭事は、現憲法によって天皇家の「私事」になってしまい、皇室典範には「大嘗祭」の規定は存在しない。これだけでもGHQの策謀が分かるというもの。

 現憲法は、歴史的な国家としての継続された「祭祀」に関する天皇の役割を否定しており、天皇の「国事行為」については、首相の任命、憲法改正や法律の公布、外国大使らの接受等を定めているが「公的行為」は明文化されていない。これ即ち、未だ占領政策の「神道指令」の呪縛が解除されずにいる証左もである。

 皇統断絶勢力に与する宮内庁は陛下の御負担の軽減という大義名分で祭事の一部を中止させたが、本来減らすべきは「国事行為」であるのは明らか。それには憲法第一条から第八条からなる「第一章」の見直し無くして不可能である。

 天皇は憲法上の制約から、国事行為として「国会の開会式」「首相や最高裁長官の親任式」「大臣の認証式」「親授式」など年間約60回、国賓・公賓への接遇や会見、会食などの御公務を約170回も御努めになられるという激務である。

 こうした国事行為や御公務をどの様に対処するか、どれらを軽減するかも決めないで、軽々しく「生前退位」を論ずることに不快感を覚える臣民は少なくない。

 陛下を始め、皇太子殿下、秋篠宮殿下というのは、御自分達の家系の事であるから御自身で発言されることは叶わない。本来、皇室典範については「皇族会議」で議論されるのが当然であるが、現在は「皇室会議」として皇族は2名のみで、非皇族が8名という異様な構成下で論じられている。これを正すのは当然のこと。

 天皇が日本の歴史の中で果たして来られた役割や、在り方を知りもしない政治家らが、民主主義の世であるからと現代の価値観や法律に基いて安易に法改正を成すことは、いつの日か「天皇はいらない」という暴論にまで発展する危険を孕む。

 蛆虫・日本共産党ならいざ知らず、保守派を辞任する自民党から皇室典範再改正や不敬極まる「生前退位」が提起されること自体、我が国は想像以上に国柄や国體の破壊は愚か、天皇廃止運動に続く皇統断絶工作が進んでいることを痛感する。

 国内の保守派や自称・愛国者、右翼陣営からは反中共や嫌韓、領土防衛や「取り敢えず憲法改正」の議論ばかりで、こうした皇統断絶を謀る勢力や宮内庁に対して何ら抗議や異論が出て来ないことに隔靴掻痒の感は否めない。「天皇」は天皇であり制度ではない。国民よ、共産主義者が謀る「天皇制」廃止運動に騙されるな!

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cordial8317 at 05:58│Comments(0)

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