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2022年10月16日

国民年金(基金制度)の保険料納付期間を65歳の45年間に延長

 政府は、国民年金(基金制度)の保険料納付期間を現行の20歳以上60歳未満の40年間から、納付期間を65歳まで延長することを検討しているという。年金制度は破綻しているのに、こうした屋上屋を架す政策を強行しようとは本末転倒である。

 国民年金の未納率は年々増え続けている。月々16590円を40年間払い込み、65歳になって申請すれば月額約65000円貰える。16590円を単純に預金や貯金すれば7963200円となる。90歳や100歳まで生きなければ積立額を上回ることはない。

 国民年金を支払わないのは生活困難者もいるだろうが、「どうせろくに貰えない」と思っているからだ。年金制度を有り難がっているのは、ろくに積み立てもせずに貰っている高齢者ばかりで、「百年安心」というのは嘘だったということだ。

 以前、竹中平蔵が年金問題について「年を取ったら国が支えてくれると思い込んでる。そんなことあり得ないんです」と語り、ネットで「冷たい」だとか「ふざけるな」とのバッシングを受けたことがあったが、竹中のこの意見には一理ある。

 抑々「年金制度」は、初代ドイツ帝国宰相のビスマルクが「社会主義者鎮圧法」という法律を作る代わりに、労働者の不満を解消する為に作り出した秘策だった。

 我が国は「社会主義者」や「共産主義者」を鎮圧することもなく、ドイツの年金制度だけを真似て「国民」「厚生」「共済」の3つに分けて年金制度を導入した。

 年金制度は高齢者を無差別に保護する制度ではなく相互扶助が基本である。相互扶助なのに現役世代に負担を強いて、年金を積み立てて来なかった世代が優遇されている現況は如何なものか。老後は本来、自己責任というのは当たり前のこと。

 最近は、弱者を標榜する人が殖えている。こういう連中を「老人業」とか「難民業」「被災者業」とか言うらしい。そんな彼らは「弱者である私達は優遇されるのが当然だ」「やって貰うのが当たり前」という態度で権利ばかりを主張する。

「当たり前」の反対語は「有り難う」である。有ることが難い、つまり、当たり前に有ること自体が稀なことだから、そうしたことに感謝し「ありがとう」となる。

「ありがとう」とは当たり前に有ることではないのだが、「当たり前」だとか「当然だ」と叫ぶ連中が共通しているのは、やって貰っても感謝することが無く、当然「ありがとう」などという殊勝な気持ちも持ちなんぞは合わせてもいない。我が国の貧困問題は、経済的な問題よりも、こうした精神的貧困の方が深刻だろう。

 政治家を筆頭に「義」を守る者が余りにも少なく、利権に集り、私利私欲に狂奔し、カネに群がる不逞の輩ばかり。魂無き繁栄に現を抜かしている現代の日本人には、国防意識や愛国心以上に、道徳感覚を涵養することこそ大事であろう。

 福沢諭吉は「木を植える譲道」として「樹木を植えて、三十年経たなければ材木とはならない。だからこそ後世の為に木を植えるべきである。今日用いる材木は、昔の人が植えたものだ。とすれば、どうして後世の人の為に植えないで良いだろうか」と訓えているが、こういうこ時だからこそ、先人の智慧に学ぶことが大事。

 逼迫する藩の財政を改革した上杉鷹山はこう訓えている。

「単に帳簿上の赤字を克服すれば財政再建が出来るという訳ではない。今は困窮の余り、この国の人々は目先の利益のことしか考えず、他人のことを思い遣れなくなっている。人々の心にも赤字が生じてしまったのだ。これを克服しなければ、喩え帳簿上の赤字を克服したとしても、また同じことを繰り返すだろう」

 二宮尊徳は「経済なき道徳は戯言であり、道徳なき経済は犯罪である」と訓えた。政府がやるべきことは道徳教育の徹底であり、それが財政再建への近道でもある。

 道徳教育の第一歩は幼年期の「躾」だ大事であり、そして道徳教育の根本である「教育勅語」に示されている忠孝の道を確立し、実践させることに意味が在る。

 政府は保険料積み立て延長という姑息な先送りではなく年金制度の廃止の検討に入るべきで、今まで積み立てした分を返還し、老後は「自己責任」とすべきだ。

 我が国の社会保障制度は優れており、生活が困難な家庭には国や自治体で支援すれば好いだけのこと。但し、生活保護費の不正受給は徹底監視する必要あり。

 ロクに働きもせず「年金が貰えないのは差別だ」とホザく在日など外国人への「生活保護」支給は憲法違法であり、日本人困窮者の支援を拡充すべきである。

 今必要なのは「保険料積み立て期間の延長」などではなく、将来的には「年金を廃止せざるを得ない」と、国民に「本音」を言える政治家の出現であろう。

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cordial8317 at 07:26│Comments(0)

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