2016年04月30日
「反原発」の急先鋒・小泉純一郎の大衆迎合主義を嗤う
産経新聞に紙面を割いて、小泉純一郎と長辻論説委員との対談記事が載っている。読み応えのある記事だが、小泉の「脱原発」論は至って抽象的空想に過ぎない。
以前、小泉は「放射性廃棄物の最処分場が確保されていない」という理由で反原発に考えが変わり、原発行政に一石を投じた。だが、こうした重要な問題を放置し続けて来た責任は歴代の自民党に在り、小泉にもその責任が無い訳ではない。
小泉政権下では、高レベル放射性廃棄物を地下深くに処分地探しの公募をしているが、「原発事故で考えが変わった」というのは如何にも無責任そのもので、「即原発ゼロがイイ」などと煽動していることこそ元政治家と雖も無責任の極みである。
以前、小泉は「政治が原発ゼロの方針を出せば、必ず智恵のある人がいい方針を出す。専門家の知恵を借り、その結果を尊重して進めるべきだ」と訴えた。
だがその「必ず知恵のある人」がいないことを察知したのか、最近は「一般国民が(脱原発)を考える」だとか、「何れ分かる、国民の意見が政治を変えて行く」と大衆迎合主義の正体を露わにしている。「(原発費用を)再生可能エネルギーに回した方が、エネルギー源が開発される」というのも具体性に欠ける夢物語に過ぎない。
産経新聞の長辻論説委員が、「再生エネルギーは太陽光にしても風力にしても、今の技術では安定的に使うのが難しい」と質すと、「そうでもないよ。今アメリカなんかね、高速道路で太陽光発電をやろうと実験が始まった」としゃしゃ~と応える。
「今の技術では」と言ってるのに、未だ成功もしていないアメリカの高速道路での実験を持ち出して、然も日本でやれば全ての電源が賄えると誑かす。
将来的には可能かも知れないが、今どうやって凌いで行くのかが問題で、福島第一原発事故後に停電も電力不足も起きなかったのは単なる偶然に過ぎない。
長辻論説委員に拠れば、「原発は危険だというが、日本には実は高温ガス炉という安全性の極めて高い原子炉がある」という。一切水を使わない、非常に先進的な原子炉で、平成10年に臨界に達しているが、その存在は知られていない。
その原子炉が在るのは、奇しくも昨日遊びに行った茨城県大洗に在る。テロの警戒警備が厳重だったのはそういうことか。それにしても、小泉というのは言語明瞭で、はっきりと物事を言うので、それが国民には正論かの様に思えてしまう(笑)
「脱原発」の流れで原発を廃炉にし、代替エネルギーも確保されないまま、もし化石燃料による電力のみに移行した場合、それは自殺行為とも言える訳で、「脱原発」ありきという考えに固執し過ぎて想定外の事態が起こったのでは本末転倒である。
安全な原発を稼働させながら、古い原子炉を安全性の高い新たな原子炉に替えて行くなりした上で、再生可能エネルギーの研究も進めて行くべきだろう。だが、再生エネルギーでも、現在の太陽光パネルや巨大風車は麗しき山河を滅ぼしている。
「脱原発」の理想は分からない訳ではないが、それよりも現存する原発の安全対策を盤石に施し、核リサイクルなどの技術開発研究こそが喫緊の課題だろう。
将来的に原発依存から脱却を図るなら、安定的に電力を供給出来る新エネルギーや、蓄電技術などへの莫大な投資が必要になることは自明の理だが、「原発費用を再生エネルギーに充てればイイ」などとは勝手過ぎる言い分でしかない。
「エネルギー供給の危機」をクリアした上で、太陽光や水力、火力、風力、或いはメタンハイドレートへの投資や、蓄電の技術開発に多額の資金を投じれば、将来的な脱原発への道が開かれるだろうが、実際には実現するにしても相当先の話。
反原発派は「原発は危険だから即時停止すべき」とか「再処理はコストがかかるから再処理せずに廃炉にしろ」などと感情的なのか作為的なのかそう叫ぶ。
使用済み燃料を再処理せずに最終処分することは、国民の安全が危険に曝されるばかりか、将来的に福島原発事故以上の環境被害を及ぼす危険を孕んでいる。
使用済み燃料を再処理するとプルトニウムを含む酸化物が精製されるが、これを「プルサーマル」や「フルMOX」として使わなければ、国際公約に違反していることになってしまう訳で、余剰プルトニウムを持つことは国際的に許されない。
使用済み核燃料を再処理してしまうと、原発を動かし続けなければならなず、反原発派が使用済み核燃料の再処理に反対し「即時停止」を叫ぶのもこうした理由からだが、軽佻浮薄とはこのことだろう。連中の目的は電力不足に因る国力低下である。
今や「反原発」の主役として時の人となった小泉純一郎だが、その発言は相変わらず中身の無いセンチメンタルリズム。これを嗤わずにはいられない。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員は300000円~。
以前、小泉は「放射性廃棄物の最処分場が確保されていない」という理由で反原発に考えが変わり、原発行政に一石を投じた。だが、こうした重要な問題を放置し続けて来た責任は歴代の自民党に在り、小泉にもその責任が無い訳ではない。
小泉政権下では、高レベル放射性廃棄物を地下深くに処分地探しの公募をしているが、「原発事故で考えが変わった」というのは如何にも無責任そのもので、「即原発ゼロがイイ」などと煽動していることこそ元政治家と雖も無責任の極みである。
以前、小泉は「政治が原発ゼロの方針を出せば、必ず智恵のある人がいい方針を出す。専門家の知恵を借り、その結果を尊重して進めるべきだ」と訴えた。
だがその「必ず知恵のある人」がいないことを察知したのか、最近は「一般国民が(脱原発)を考える」だとか、「何れ分かる、国民の意見が政治を変えて行く」と大衆迎合主義の正体を露わにしている。「(原発費用を)再生可能エネルギーに回した方が、エネルギー源が開発される」というのも具体性に欠ける夢物語に過ぎない。
産経新聞の長辻論説委員が、「再生エネルギーは太陽光にしても風力にしても、今の技術では安定的に使うのが難しい」と質すと、「そうでもないよ。今アメリカなんかね、高速道路で太陽光発電をやろうと実験が始まった」としゃしゃ~と応える。
「今の技術では」と言ってるのに、未だ成功もしていないアメリカの高速道路での実験を持ち出して、然も日本でやれば全ての電源が賄えると誑かす。
将来的には可能かも知れないが、今どうやって凌いで行くのかが問題で、福島第一原発事故後に停電も電力不足も起きなかったのは単なる偶然に過ぎない。
長辻論説委員に拠れば、「原発は危険だというが、日本には実は高温ガス炉という安全性の極めて高い原子炉がある」という。一切水を使わない、非常に先進的な原子炉で、平成10年に臨界に達しているが、その存在は知られていない。
その原子炉が在るのは、奇しくも昨日遊びに行った茨城県大洗に在る。テロの警戒警備が厳重だったのはそういうことか。それにしても、小泉というのは言語明瞭で、はっきりと物事を言うので、それが国民には正論かの様に思えてしまう(笑)
「脱原発」の流れで原発を廃炉にし、代替エネルギーも確保されないまま、もし化石燃料による電力のみに移行した場合、それは自殺行為とも言える訳で、「脱原発」ありきという考えに固執し過ぎて想定外の事態が起こったのでは本末転倒である。
安全な原発を稼働させながら、古い原子炉を安全性の高い新たな原子炉に替えて行くなりした上で、再生可能エネルギーの研究も進めて行くべきだろう。だが、再生エネルギーでも、現在の太陽光パネルや巨大風車は麗しき山河を滅ぼしている。
「脱原発」の理想は分からない訳ではないが、それよりも現存する原発の安全対策を盤石に施し、核リサイクルなどの技術開発研究こそが喫緊の課題だろう。
将来的に原発依存から脱却を図るなら、安定的に電力を供給出来る新エネルギーや、蓄電技術などへの莫大な投資が必要になることは自明の理だが、「原発費用を再生エネルギーに充てればイイ」などとは勝手過ぎる言い分でしかない。
「エネルギー供給の危機」をクリアした上で、太陽光や水力、火力、風力、或いはメタンハイドレートへの投資や、蓄電の技術開発に多額の資金を投じれば、将来的な脱原発への道が開かれるだろうが、実際には実現するにしても相当先の話。
反原発派は「原発は危険だから即時停止すべき」とか「再処理はコストがかかるから再処理せずに廃炉にしろ」などと感情的なのか作為的なのかそう叫ぶ。
使用済み燃料を再処理せずに最終処分することは、国民の安全が危険に曝されるばかりか、将来的に福島原発事故以上の環境被害を及ぼす危険を孕んでいる。
使用済み燃料を再処理するとプルトニウムを含む酸化物が精製されるが、これを「プルサーマル」や「フルMOX」として使わなければ、国際公約に違反していることになってしまう訳で、余剰プルトニウムを持つことは国際的に許されない。
使用済み核燃料を再処理してしまうと、原発を動かし続けなければならなず、反原発派が使用済み核燃料の再処理に反対し「即時停止」を叫ぶのもこうした理由からだが、軽佻浮薄とはこのことだろう。連中の目的は電力不足に因る国力低下である。
今や「反原発」の主役として時の人となった小泉純一郎だが、その発言は相変わらず中身の無いセンチメンタルリズム。これを嗤わずにはいられない。
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cordial8317 at 08:42│Comments(0)
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