右翼になったら友達百人できるかな(笑)理不尽な嫌がらせ以外の何物でもありません。これが右翼人のやることとは思えません(木村三浩)

2015年04月20日

一億人に一億の母あれど我が母に優る母はなし

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 無事に母の葬儀告別式が終わり安堵しております。多忙の中で御参列頂いた方、また遠くから弔電や御厚志を賜った方々に衷心より御礼申し上げます。

 画像は昭和37年頃の自宅「相模屋呉服店」前にて。父34歳、母31歳(後列中央)、愚生2歳。顔の角度、身体の構えが親父と一緒。我ながら好い面構え(笑)

 母は10年前に脳梗塞を患い、晩年は言葉も発する事も出来ず、その姿を見るのは忍びなく、見舞いなどは実兄に任せ、ろくろく会いに行くこともなかった。

 息子として親不孝だと思われても致し方なし。世間から見れば冷たい様だが弱って行く母を見て「願わくば早く天に召されて欲しい」と思ってた。最後は微笑んで眠る様に逝ったと聞き、悲しみよりは安堵の方が大きかったのも正直なところ。

 剣豪・宮本武蔵が「独行道」で遺した言葉に「いづれの道にもわかれをかなしまず」というものが在る。では「別れを悲しまない」という武蔵は、血も涙も無い冷血漢だったのだろうか。そうではない。例えば、酒を嫌いな人が「我、酒を絶つ」、或いはタバコを吸わない者が「タバコを絶つ」などと書かない。

 飲みたいが、吸いたいが、それを止めようと自分に誓願した者が「絶つ」と言ってこそ訴えるものがあるのではないか。武蔵は寧ろ、人一倍感情豊かで熱血漢であり、別離に人並み以上の涙を流しながら、涙を見せまいと努力した人に違いない。

 武蔵が著した「五輪書」には「山水三千世界を万里一空に入れ、満天地とも攬(と)る」という一節が在る。「万里一空」とは「世界はどこまでも空は一つ」「全てのものは一つの世界に留まっている」という武蔵の思想の根本でもある。

「何事も動揺せず、常に冷静な気持ちで事に当たる」「一つの目標に向かって精進する」などの意味として解釈されるが、これをいざ実践するとなると実に難しい。

 事が起これば冷静さなど忘れがちになるが、何事も万里一空と思えば冷静にもなれる。右翼人として政局に一喜一憂し、ブログやSNSなどで「時局厳正批判」を尤もらしく披歴しているが、目先のことを語ることや喧々諤々の議論に意味もない。

 天地自然や人間の大道を心得え、時の動きに従いつつも正義を踏み外さず、危機に際しても平時と同じ様に対処出来ること、読書などでの理論よりこういう心構えを日頃から意識することこそ大事であり、そう思えば日々の修行は欠かせない。

 最近では「自分磨き」という言葉をよく聞く。自分を磨き上げるというのは大事なことである。それには「修業」「修行」「稽古」など様々で、「修業」とは、学問や技芸などを師から習い身に付けること。「修行」とは、それら修業によって学んだものを、より向上させる為に肉体的、技術的、精神的に励み、磨くこと。

「稽古」とは、「古(いにしえ)の道を考える」ということである。師に学ぶこともなく、古の教えも知らないで「自分磨き」は出来ない。稽古の「稽」とは「考える」という意味があり、古書を紐解いて古人の教えを学ぶことが稽古の本来の意味だ。

 千利休は「稽古とは一より習い十を知り十よりかへるもとのその一」と教えた。稽古は初めて一を習う時と、十まで習い元の一に戻って再び一を習う時とでは、人の心は全く変わっているもの。「十まで習ったからこれでよい」と思った人の進歩はそれで止まってしまい、その真意を掴むことは出来ないとの教えた。

 稽古に稽古を重ね、一応全てを知り尽くしたつもりでいてもそれで満足すればそれまで。大事なのは「もとのその一」という初心である。「初心忘れるべからず」とは蓋し名言であろう。岡倉天心も、古人、先人の教えを学ぶことの重要性を説く。

「歴史の中に未来の秘密がある。我々は、我々の歴史の中に、我々の未来の秘密が横たわっているということを本能的に知る。変化こそ唯一の永遠である」

 安倍は先の所信表明でこの都合の好い部分だけを切り取り「変化こそ唯一の永遠である」と宣った。だが、正統の保守主義者に於いて時間を体験する仕方は、過去の意味を直視し、その中に価値を見出す発見に拠って未来を創造して行くものである。

 人というのは、いざという時に的確な行動が出来る様にする為に生きていると言っても過言ではなく、過去に学び、修行や稽古に励むことは大事なことだ。

 これを愚生に当て嵌めてみれば、愚生には師と呼べる人はいない。強いて言えば高花豊先生くらいなもの。周りは全て反面教師の個性的な人物ばかりだった。それが好かったことなのか、悪かったのかはこれからの生き様で分かるだろう(笑)

 母が亡くなって両親はもういない。両親から教わったことや、失敗から学んだことを教訓として、初心に返り、修行、稽古を重ねて行かねばと痛感する。「一億人に一億の母あれど我が母に優る母はなし」。南無大師遍照金剛。合掌再拝。

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cordial8317 at 08:23│Comments(0)

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