2015年03月23日
大相撲春場所を観終わって思うこと・・・
大相撲春場所千秋楽での結びの一番は中々見応えのある一戦だった。上手を与えず頭を付ける戦法の日馬富士を、右下手一本でじっと耐える。長い一番になるも、白鵬が上手を掴むと実力差は歴然で勝負あり。寄り切って34回目の優勝を飾った。
「角を矯めて牛を殺す」という諺がある。牛の曲がっている角を真っ直ぐにしようとしても無理な話しで、そんなことをしたら却って牛を死なせてしまうということから、小さな欠点を直そうとして、却って全体をダメにしてしまうという喩えだ。
十四日目、相撲の結び前の白鵬と稀勢の里の一番で、「横綱が変化するとは」「卑怯だ」とバッシングされている。二敗で追う照ノ富士と逸ノ城の水入りの一戦の後だっただけに、館内や視聴者からも溜息が出たのは当然といえば当然だろう。
相撲とは一瞬の勝負であり、相手の目も見ずに突っ込んでくる稀勢の里の脚は立った儘で白鵬の変化に全く付いて行けなかった。立ち合いは白鵬が受け止めてくれるだろうとの読みは脆くも崩れ、白鵬は右に体を躱すと同時に突き落としで勝利した。
横綱白鵬の冷静な判断があっけない勝負となった訳で、白鵬を批判するならば伊勢ノ浜部屋が席捲する幕内で上位陣との同部屋対戦も無い日馬富士の為体だろう。弱小部屋で横綱の地位を維持し続ける白鵬の精神力と努力とはエライ違いだ。
相撲人気に陰りが出たのは、外人力士の強さばかりが際立って、これはという日本人力士がいないことが挙げられよう。また「日本人横綱待望論」は後を絶たない。
心情は分からないでもないが、「土俵の下には宝が埋まってる」と、血の出る様な努力とハングリー精神で上り詰めようという日本人力士が出るとも思わない。
白鵬は帰化してないが、日本人女性と結婚し、子供を日本人として育てている立派な日本人だと思う。未だ白鵬を外人とする風潮は、日本人差別社会の現象であり、在日云々で騒ぐ資格も無いと感じる。そんなに純血が大事か、ならば純血であらねばならない理由を教えて頂きたい。それは単なる安っぽい感情ではないのだろうか。
そういう貴方は純血ですか?
自分で純血だと思ってるだけではないんですか?
マイノリティは認めないんですか?
世界各国の保守派の政治家や活動家には社会的・民族的マイノリティーが多い。有名なところでは、「日本が北方領土返還を求めたら東京に原爆を落とせ!」などの過激な発言で知られるロシアの極右政党・自由党のウラジーミル・ジリノフスキー。ジリノフスキーは、東欧系ユダヤ人(アシュケナジー)の血が流れている。
悪名高きアドルフ・ヒトラーはドイツ人ではなくオーストリア出身。「ヒトラーの再来だ!」と騒がれたオーストリアの極右、自由党のイェルク・ハイダーのルーツはアラブ系移民との混血だ。自己の出自に複雑なジレンマを抱えている少数派の新参者は、多数派の古参の住民よりも国家意識や愛国心を強く意識するものなのだ。
在日の中でも愛国心旺盛な人物は多く、矢沢永吉は日本人以上に日本人だし、力道山や極真空手の大山倍達も、空手という日本武道に生涯を捧げた気魄と精神から学ぶものは多い。横綱の地位に上り詰めた大横綱というべき白鵬の、些細な言行を論っているが、それこそ「角を矯めて牛を殺す」行為そのものと認識するべきだ。
白鵬に関しては「懸賞金を受け取る時に手刀をしていない」という声も聞く。好く見てみれば手刀はしている。その後に、束になった懸賞金を鷲掴みする様な仕草が品格にやや欠けるのだ。そういうことは親方や後援会で確り諭すことが大事。
未だに白鵬のこうした行為が続いていることを見れば、苦言を呈していないか、白鵬が無意識のうちにやってしまっているということだろう。「立ち合いが嫌いだ」という声もあったが、張り差しのことだろうが確かに横綱がやることではない。
白鵬を好きか嫌いの話しというより、相撲が嫌いなだけだろう。白鵬が下の番付から上がって来る時から観てるが、白鵬の立会いは堂々としたもので、相手が横綱だろうが正面から受けて立った。あの頃と変わりはないし、体力が衰えた代わりに円熟味が増し、更に進化している様に思える。まぁ変なクセならば直すに限る。
クセというのは、意識して行えば大概は直すことが出来る。例えば、朝、出掛ける時に靴を右足から履く人なら左足から。左なら右からと意識して履くことを心掛ければ、三日後には今迄と違った足から靴を履く様になるもので、悪いクセなら意識して行動する様にすれば、クセは知らぬ間に消え失せるものでもある。
大相撲は、明治維新で「断髪令」が発せられても丁髷の伝統を貫き、戦後もずっと表彰式で国歌「君が代」を斉唱し、国技を自称して来た。この保守の牙城とも言うべき大相撲を、民主党政権下では目の仇にし、歴史・伝統・文化を否定する左翼、無自覚左翼の連中が「賭博」やら「八百長」やらを執拗に煽り立て、糾弾した。
今も事ある毎に薄っぺらい大相撲批判を目にすると、大相撲の存続にも影響しかねない危険を孕んでいる気がしてならない。「角を矯めて牛を殺す」こと勿れ。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員は300000円~。
「角を矯めて牛を殺す」という諺がある。牛の曲がっている角を真っ直ぐにしようとしても無理な話しで、そんなことをしたら却って牛を死なせてしまうということから、小さな欠点を直そうとして、却って全体をダメにしてしまうという喩えだ。
十四日目、相撲の結び前の白鵬と稀勢の里の一番で、「横綱が変化するとは」「卑怯だ」とバッシングされている。二敗で追う照ノ富士と逸ノ城の水入りの一戦の後だっただけに、館内や視聴者からも溜息が出たのは当然といえば当然だろう。
相撲とは一瞬の勝負であり、相手の目も見ずに突っ込んでくる稀勢の里の脚は立った儘で白鵬の変化に全く付いて行けなかった。立ち合いは白鵬が受け止めてくれるだろうとの読みは脆くも崩れ、白鵬は右に体を躱すと同時に突き落としで勝利した。
横綱白鵬の冷静な判断があっけない勝負となった訳で、白鵬を批判するならば伊勢ノ浜部屋が席捲する幕内で上位陣との同部屋対戦も無い日馬富士の為体だろう。弱小部屋で横綱の地位を維持し続ける白鵬の精神力と努力とはエライ違いだ。
相撲人気に陰りが出たのは、外人力士の強さばかりが際立って、これはという日本人力士がいないことが挙げられよう。また「日本人横綱待望論」は後を絶たない。
心情は分からないでもないが、「土俵の下には宝が埋まってる」と、血の出る様な努力とハングリー精神で上り詰めようという日本人力士が出るとも思わない。
白鵬は帰化してないが、日本人女性と結婚し、子供を日本人として育てている立派な日本人だと思う。未だ白鵬を外人とする風潮は、日本人差別社会の現象であり、在日云々で騒ぐ資格も無いと感じる。そんなに純血が大事か、ならば純血であらねばならない理由を教えて頂きたい。それは単なる安っぽい感情ではないのだろうか。
そういう貴方は純血ですか?
自分で純血だと思ってるだけではないんですか?
マイノリティは認めないんですか?
世界各国の保守派の政治家や活動家には社会的・民族的マイノリティーが多い。有名なところでは、「日本が北方領土返還を求めたら東京に原爆を落とせ!」などの過激な発言で知られるロシアの極右政党・自由党のウラジーミル・ジリノフスキー。ジリノフスキーは、東欧系ユダヤ人(アシュケナジー)の血が流れている。
悪名高きアドルフ・ヒトラーはドイツ人ではなくオーストリア出身。「ヒトラーの再来だ!」と騒がれたオーストリアの極右、自由党のイェルク・ハイダーのルーツはアラブ系移民との混血だ。自己の出自に複雑なジレンマを抱えている少数派の新参者は、多数派の古参の住民よりも国家意識や愛国心を強く意識するものなのだ。
在日の中でも愛国心旺盛な人物は多く、矢沢永吉は日本人以上に日本人だし、力道山や極真空手の大山倍達も、空手という日本武道に生涯を捧げた気魄と精神から学ぶものは多い。横綱の地位に上り詰めた大横綱というべき白鵬の、些細な言行を論っているが、それこそ「角を矯めて牛を殺す」行為そのものと認識するべきだ。
白鵬に関しては「懸賞金を受け取る時に手刀をしていない」という声も聞く。好く見てみれば手刀はしている。その後に、束になった懸賞金を鷲掴みする様な仕草が品格にやや欠けるのだ。そういうことは親方や後援会で確り諭すことが大事。
未だに白鵬のこうした行為が続いていることを見れば、苦言を呈していないか、白鵬が無意識のうちにやってしまっているということだろう。「立ち合いが嫌いだ」という声もあったが、張り差しのことだろうが確かに横綱がやることではない。
白鵬を好きか嫌いの話しというより、相撲が嫌いなだけだろう。白鵬が下の番付から上がって来る時から観てるが、白鵬の立会いは堂々としたもので、相手が横綱だろうが正面から受けて立った。あの頃と変わりはないし、体力が衰えた代わりに円熟味が増し、更に進化している様に思える。まぁ変なクセならば直すに限る。
クセというのは、意識して行えば大概は直すことが出来る。例えば、朝、出掛ける時に靴を右足から履く人なら左足から。左なら右からと意識して履くことを心掛ければ、三日後には今迄と違った足から靴を履く様になるもので、悪いクセなら意識して行動する様にすれば、クセは知らぬ間に消え失せるものでもある。
大相撲は、明治維新で「断髪令」が発せられても丁髷の伝統を貫き、戦後もずっと表彰式で国歌「君が代」を斉唱し、国技を自称して来た。この保守の牙城とも言うべき大相撲を、民主党政権下では目の仇にし、歴史・伝統・文化を否定する左翼、無自覚左翼の連中が「賭博」やら「八百長」やらを執拗に煽り立て、糾弾した。
今も事ある毎に薄っぺらい大相撲批判を目にすると、大相撲の存続にも影響しかねない危険を孕んでいる気がしてならない。「角を矯めて牛を殺す」こと勿れ。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員は300000円~。
cordial8317 at 05:38│Comments(0)
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