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2015年01月09日

フランス週刊紙シャルリエブド襲撃事件に思う

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 画像は、フランスの週刊紙が、2020年夏季東京オリンピック開催と福島原発の汚染問題の影響を報じた、手や足が3本ある日本人(福島県民)の相撲の風刺画。

 多くのフランス人は、相撲などの日本の文化に敬意を持っているが、一部のフランス人に無神経な人間がいることは大変残念なことだ。この風刺画に、在仏日本大使館は「不適切な表現で、被災者の心情を傷つける」として同紙に抗議した。

 日本の様に抗議したことで満足してるならば好いが、相手に因ってはそうはいかない。風刺は、フランス人にとってはエスプリ(精神・知性)を表す表現らしい。つまり、風刺画によって相手を嘲笑するのはフランスの伝統・文化とも言える。

 それら皮肉交じりの下品極まる風刺を真に受けて相手にするのもアホ臭いことでもあるが、風刺するにも、相手に対する尊重と配慮を忘れてはならないと思う。

 そうした節度が欠如した風刺というのはそれは単に相手への罵詈であり、雑言であり、侮辱でしかなく、差別と偏見に満ちた嘲りは、怨みや怒りを増大させるだけ。

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 その結果の末に起こったのが、フランス週刊紙シャルリエブド襲撃事件である。襲撃した犯人はイスラム過激派と関係のある3人だという。フランスでは、報復としてモスクなどの襲撃が相次いでいるが、事件拡大や無差別テロの連鎖が懸念される。

 シャルリエブド紙はこれまでも、政治や宗教などさまざまなジャンルの有名人を攻撃する風刺画を数多く掲載している愉快犯でもある。風刺画の中でも一番注目を集めたのは、イスラム教ならびに預言者ムハンマドに関する表現だった。

 2011年には、ムハンマドを同紙の新しい編集長に指名したという風刺画を掲載。そこには「笑いすぎて死ななかったら、むち打ち100回の刑だ」と書かれている。案の定、その翌日には、同紙事務所に火炎瓶が投げ込まれ全焼する事件が起きた。

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 同紙は反省することなく更に、預言者ムハンマドを同性愛者として描いた風刺画を掲載。その報復として同紙のウェブサイトはハッカーの被害を受けた。

 フランス国内に住むイスラム教徒の組織「フランス・イスラム評議会」が、同週刊紙を訴える事態となるも、最新号では、イスラム国が預言者ムハンマドの首を切るマンガを掲載した。これが襲撃事件の決定的要因になったのは想像するに余りある。

 フランス当局から再三の警告を受けていたにも関わらず、シャルリエブド紙がイスラムを揶揄する風刺画を掲載し続けたのは覚悟あってのことではなかったのか。

 今回の襲撃事件で殺害された編集長のステファン・シャルボニは、「何も恐れない挑発的な人物」として持ち上げられてたというが、だとしたら本人にとっては本懐これに過ぐるものなし。だが、風刺は、フランス人の精神や知性を表すものではなく、単に売り上げを伸ばす為の羊頭狗肉。つまりは営利至上主義に他ならない。

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 シャルリエドブリ襲撃事件の背景には、イスラムへの宗教蔑視、風刺による宗教弾圧が行われていた訳で、今回の事件は起こるべくして起こった事件と言えよう。

 マスコミは「表現の自由」「言論の自由」を楯に「如何なる暴力も赦さない」と叫ぶ。だが、自分達がペンの暴力を使って皮肉たっぷりに揶揄し、弾圧して来たことは正当化する。自分達の文化か何か知らないが、皮肉たっぷりに相手の宗教を侮辱し弾圧しておきながら、暴力だから怪しからんとは都合好過ぎはしないだろうか。

 これはフランスに限らず、何でも腐し、そういう冷笑的な態度を執ることが真のジャーナリストだと錯覚している、我が国の低能ジャーナリズムにも言えることだ。

 過去には、参院選に立候補した「風の会」が、立候補中に週刊朝日の誌上で、風の「ノ」を飛ばされ、「虱(しらみ)の党」と揶揄されたことは記憶に新しい。

 これに憤った野村秋介は、その親会社である朝日新聞本社で抗議の自裁を遂げた。右翼民族派にとって、風刺画に端を発した代償は余りにも大きかった。

 あの風刺画もマスコミの言う「表現の自由」なのだろうが、漫画家だからと書けば好いというものでもないし、ああしたものを許可した出版社の常識を疑う。

 確かに「言論の自由」「表現の自由」が保障されている。憲法は国の最高法規であり、それらの自由が遵守されるのは当然のことかも知れないが、憲法での保障云々の前に、そこには公共の福祉を守るなどの常識や良心がなくてはならないのだ。

 因みに、「大日本帝国憲法」第二十九條には、「日本臣民ハ法律ノ範圍内ニ於テ言論著作印行集會及結社ノ自由ヲ有ス」と明記されている。この「法律ノ範圍内ニ於テ(法律の範囲内)」というのが大事なことで、法律の範囲内で「集会」や「結社」の自由が認められるという良識が、現憲法では決定的に欠落しているのだ。

「表現の自由」を翳せば何でもかんでも赦されるというのなら、マスコミも「放送禁止用語」なんていう決まり事なんぞは要らないだろうし、マスコミは先ず「キンタマ~!」とでも叫んで言論の自由の模範を示せば好いではないか(笑)

 愚生は暴力は否定しない。不当な暴力には正当防衛が認められている様に、ペンの暴力には反論という手段以外にも実力行使も当然の対抗措置の一つだと考える。

 右翼陣営及び愛国者は、言論の自由や集会の自由を振り翳して国民を誑かす勢力と対峙する為に、テロや暴力を担保にして更なる救国活動に邁進せよ!呵呵大笑

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cordial8317 at 10:04│Comments(0)

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