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2014年11月09日

いづれの道にもわかれをかなしまず(宮本武蔵)

 先日行われた義母の葬儀は曹洞宗で執り行われた。坊主の懇ろな経に聞き入るも、納棺の儀やその他の取り決め事が多過ぎて、遺族ならずとも疲労困憊す。

 今はどの家庭も手狭になり、便利さもあって葬祭場を利用する家庭が多くなった。葬祭場の従業員は、連日繰り返される葬儀に慣れっこになり過ぎて、過剰な演出が目立つ。こうしたイベント葬儀告別式に辟易している参列者も少なくないだろう。

 参列者は、しめやかに故人を見送ろうとしているのであって、過剰に演出された葬式は故人を冒涜している様にも感じる。そんな中、葬儀最後に読まれた孫の弔辞は実に良かった。身内や参列者の涙を誘っていたが、普段、涙を見せることのない愚妻も、チラ見すると目を真っ赤にしていた様だが、悪いので見ないふりをした。

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 宮本武蔵が死の直前、弟子らに遺した「独行道」という二十一の訓えがある。

 一、世々の道をそむく事なし
 一、身にたのしみをたくまず
 一、よろづに依枯の心なし
 一、身をあさく思、世をふかく思ふ
 一、一生の間欲心思はず
 一、我事におゐて後悔をせず
 一、善悪に他をねたむ心なし
 一、いづれの道にもわかれをかなしまず
 一、自他共にうらみかこつ心なし
 一、恋慕の道思ひよるこゝろなし
 一、物毎に数奇このむ事なし
 一、私宅におゐてのぞむ心なし
 一、身ひとつに美食をこのまず
 一、末々代物なる古き道具所持せず
 一、わが身にいたり物いみする事なし
 一、兵具は格別、余の道具たしなまず
 一、道におゐては、死をいとはず思ふ
 一、老身に財宝所領もちゆる心なし
 一、仏神は貴し、仏神をたのまず
 一、身を捨ても名利はすてず
 一、常に兵法の道をはなれず

 この中一つに、「いづれの道にもわかれをかなしまず」というのが記されてある。では、宮本武蔵という人物は血も涙も無い冷血漢だったのだろうか。

 酒を嫌いな人が「我、酒を絶つ」、或いはタバコを吸わない者が「タバコを絶つ」などとは書かない。飲みたいが、或いは、吸いたいが、これを止めようと自分に誓願した者だけが「絶つ」と言ってこそ、人に訴えるものがあるのではないか。

 そう思う時、武蔵は寧ろ、人一倍感情豊かで、熱血漢であり、別離に人並み以上の涙を流しながらも、決して涙を見せまいと努力した人間に違いない。

 また、武蔵の兵法書である「五輪書」には、「山水三千世界を万里一空に入れ、満天地とも攬(と)る」という一節が記されている。「万里一空」とは、「世界はどこまでいっても空は一つ」「全てのものは一つの世界に留まっている」という考え方で、武蔵が修業の中で確立された思想の根本でもある。

「動揺せず、常に冷静な気持ちで事に当たる」「一つの目標に向かって精進する」などの意味として解釈されるが、これが実に難しい。何か事が起これば冷静さなど忘れ右往左往。愚生も右翼浪人を気取り、時局に一喜一憂して私感を尤もらしく披歴しているが、目先のことを語ることや、喧々諤々の議論に何の意味もない。

 天地自然や人間の大道を心得え、時流の動きに従いつつも正義正道を踏み外ずことなく、一旦緩急の危機に際しても平時と同様に対処出来る心構えを涵養することこそ大事。男の修業とは斯く在りたいものだ。合掌。南無釈迦牟尼仏。再拝。

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cordial8317 at 05:18│Comments(0)

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