2023年02月07日
「北方領土は日本固有の領土です」とのCMこそ事勿れ主義の最たるものだ
2月7日は「北方領土の日」。この日に合わせ、総理府が「北方領土は日本固有の領土です!」などと、御丁寧にも歯舞、色丹、国後、択捉四島の画像入りで広告を出しているが、これこそが事勿れ主義の象徴であって、何より税金の無駄使い。
国民を誑かすのもいい加減にして欲しいものだ。己の土地を他人に奪われて黙っている者はいないだろう。況してや、父祖伝来の国土が強奪されて泣き寝入りする民族が何処にあろうか。「北方領土奪還」は、正に日本民族の悲願である。
ところが、戦後70年以上経った今日でも、北方領土問題は未だ解決の糸口すら見えて来ないのは一体何故なのか。思うに、領土そのものの重要性に対する認識不足と、如何に不法に占拠されたかの真相把握が欠如していること、更には、ロシアへの認識の甘さと対応の甘さ等が綯い交ぜとなった結果が未解決の根源であろう。
北方領土は「日露和親条約」並び「樺太・千島交換条約」「日露講和条約」の締結に拠り、歯舞、色丹、国後、択捉の4島を含む、北は占守(シュムシュ)島から得撫(ウルップ)島の全千島列島と南樺太が、我が国固有の領土となったのである。
領土問題では、共産党が「全千島、南樺太の主権」を訴えているが、この認識が正しく、共産党でも分かることが自民党を始めとした政党や政治家が理解していないのは実に情けない限り。過去に国会に於いて「4島返還決議」を採択しているが、この返還要求こそ、事勿れ主義であり、軟弱土下座外交そのものなのである。
ペリーが浦賀に来航した2年後の安政元年(1855)2月7日、江戸幕府は伊豆下田でロシアと交渉し、「日露和親条約(日魯通好条約)」を締結。歯舞、色丹、国後、択捉の四島と千島列島の間に境界線が引かれ、樺太を混住の地と決めた。「北方領土の日」はこうした歴史がその根拠となっているのだが、条約締結は江戸幕府。
我が国は江戸幕府を否定して明治維新を惹起した訳であるから、この論拠は間違い。歴史には続きがある。明治維新を成し遂げた日本政府は、榎本武揚を全権特命大使として派遣し外交交渉を重ねた結果、明治8年(1875)5月7日には、ロシアとの間で「樺太・千島交換条約(サンクトペテルブルク条約)」が締結された。
その結果として、日本人とロシア人の混住の地だった樺太の北側と千島列島を交換し、南樺太と占守島までの全千島列島が我が国に帰属した。歯舞、色丹、国後、択捉の四島は日本以外に帰属したことはなく、何を今更「四島返還要求」なのか。
四島返還要求こそ弱腰外交の象徴である。本来ならば、我が国政府がロシアと締結した国際条約である「樺太・千島交換条約」を論拠に、更に「日露講和条約(ポーツマス条約)」に則って、四島を含む全千島列島並びに南樺太の即時返還を要求すべきなのだ。「北方領土の日」は2月7日ではなく、5月7日が相応しい。
我が国政府は、事勿れ主義から、歯舞、色丹、国後、択捉のみの四島返還に固執する故に「2月7日」にせざるを得ない状況に陥ってるというのが実情である。江戸幕府ではなく、明治新政府が国家として正式に締結した国際条約こそ重んずるべき。
全千島と南樺太の主権が在るのに四島のみの領有権主張して、国会決議をしたことは、国会と政治家の無能を示すものであり万死に値する。四島返還論は弱腰・軟弱外交の極みであり、領土主権の問題も根本から見直さなければならない。
1945年(昭和20年)2月、米国のルーズベルト、ソ連スターリン、英国のチャーチルらがクリミア諸島のヤルタに集い密談が行われ、ソ連が日本との戦争に参戦すること、南樺太をソ連に返還すること、千島列島をソ連に引き渡すことなどが決められた。昭和20年8月9日、ソ連は「日ソ不可侵条約」を一方的に破棄し参戦した。
ソ連軍は、日本人の虐殺、強奪、婦女子の強姦、暴行など鬼畜の如き行為が繰り返えされた。更には軍人、軍属、一般人を含め80万人以上の人間をシベリアへ抑留し、半数以上を凍死・餓死させた。ソ連軍の残酷無残な行為は正に悲憤断腸、鮮血の逆流するのを覚える。我々はこうした事実と悲劇を決して忘れてはならない。
因みにソ連は、1926年から1941年までの15年間に「不侵略条約」「中立条約」、不侵略や中立の名を冠した条約を東西15ヶ国と結んだが、内14ヶ国に対して蹂躙している。ロシアは「ヤルタ秘密協定」を楯に北方領土の主権を主張しているが、「ヤルタ秘密協定」こそが国際法的にも意味を成さない協定である。
我が国は、ロシアに対し「ヤルタ協定」の無効と「樺太・千島交換条約」並びに「日露講和条約」を論拠に、領土主権の正当性と即時返還を要求すると共に、終戦間際の蛮行と戦後のシベリア抑留への謝罪と賠償を要求するべきである。
竹島問題然り、沖縄県尖閣諸島然り。韓国が竹島を不法占拠し、中共、台湾が尖閣諸島の主権を主張しているが、これは戦後、歴代の政府や国会が、領土主権を理解せず、主張を疎かにしてきた結果である。在、世界の各地で民族争いの中で国境紛争が頻繁に起きているが、世界では寸土たりとも主権確立には戦いをしてまで死守しているのが世界の常識であり、奪われたものは奪い返す以外に解決する手段は無い。
世界の常識通り、「奪われた領土は奪うことでしか解決出来ない」という強い覚悟こそ大事なのだが、現在の我が国の政治家に決定的に足らないものはそうした気概と迫力だ。国際環境が激変しつつある時に動くものが領土問題だと言われている。
つまりそれは、北方領土や竹島を取り戻す機会が到来したと同時に、尖閣列島や対馬、或いは沖縄本土を奪われる危機でもあるということだ。覚悟せよ!
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員300000円~。
国民を誑かすのもいい加減にして欲しいものだ。己の土地を他人に奪われて黙っている者はいないだろう。況してや、父祖伝来の国土が強奪されて泣き寝入りする民族が何処にあろうか。「北方領土奪還」は、正に日本民族の悲願である。
ところが、戦後70年以上経った今日でも、北方領土問題は未だ解決の糸口すら見えて来ないのは一体何故なのか。思うに、領土そのものの重要性に対する認識不足と、如何に不法に占拠されたかの真相把握が欠如していること、更には、ロシアへの認識の甘さと対応の甘さ等が綯い交ぜとなった結果が未解決の根源であろう。
北方領土は「日露和親条約」並び「樺太・千島交換条約」「日露講和条約」の締結に拠り、歯舞、色丹、国後、択捉の4島を含む、北は占守(シュムシュ)島から得撫(ウルップ)島の全千島列島と南樺太が、我が国固有の領土となったのである。
領土問題では、共産党が「全千島、南樺太の主権」を訴えているが、この認識が正しく、共産党でも分かることが自民党を始めとした政党や政治家が理解していないのは実に情けない限り。過去に国会に於いて「4島返還決議」を採択しているが、この返還要求こそ、事勿れ主義であり、軟弱土下座外交そのものなのである。
ペリーが浦賀に来航した2年後の安政元年(1855)2月7日、江戸幕府は伊豆下田でロシアと交渉し、「日露和親条約(日魯通好条約)」を締結。歯舞、色丹、国後、択捉の四島と千島列島の間に境界線が引かれ、樺太を混住の地と決めた。「北方領土の日」はこうした歴史がその根拠となっているのだが、条約締結は江戸幕府。
我が国は江戸幕府を否定して明治維新を惹起した訳であるから、この論拠は間違い。歴史には続きがある。明治維新を成し遂げた日本政府は、榎本武揚を全権特命大使として派遣し外交交渉を重ねた結果、明治8年(1875)5月7日には、ロシアとの間で「樺太・千島交換条約(サンクトペテルブルク条約)」が締結された。
その結果として、日本人とロシア人の混住の地だった樺太の北側と千島列島を交換し、南樺太と占守島までの全千島列島が我が国に帰属した。歯舞、色丹、国後、択捉の四島は日本以外に帰属したことはなく、何を今更「四島返還要求」なのか。
四島返還要求こそ弱腰外交の象徴である。本来ならば、我が国政府がロシアと締結した国際条約である「樺太・千島交換条約」を論拠に、更に「日露講和条約(ポーツマス条約)」に則って、四島を含む全千島列島並びに南樺太の即時返還を要求すべきなのだ。「北方領土の日」は2月7日ではなく、5月7日が相応しい。
我が国政府は、事勿れ主義から、歯舞、色丹、国後、択捉のみの四島返還に固執する故に「2月7日」にせざるを得ない状況に陥ってるというのが実情である。江戸幕府ではなく、明治新政府が国家として正式に締結した国際条約こそ重んずるべき。
全千島と南樺太の主権が在るのに四島のみの領有権主張して、国会決議をしたことは、国会と政治家の無能を示すものであり万死に値する。四島返還論は弱腰・軟弱外交の極みであり、領土主権の問題も根本から見直さなければならない。
1945年(昭和20年)2月、米国のルーズベルト、ソ連スターリン、英国のチャーチルらがクリミア諸島のヤルタに集い密談が行われ、ソ連が日本との戦争に参戦すること、南樺太をソ連に返還すること、千島列島をソ連に引き渡すことなどが決められた。昭和20年8月9日、ソ連は「日ソ不可侵条約」を一方的に破棄し参戦した。
ソ連軍は、日本人の虐殺、強奪、婦女子の強姦、暴行など鬼畜の如き行為が繰り返えされた。更には軍人、軍属、一般人を含め80万人以上の人間をシベリアへ抑留し、半数以上を凍死・餓死させた。ソ連軍の残酷無残な行為は正に悲憤断腸、鮮血の逆流するのを覚える。我々はこうした事実と悲劇を決して忘れてはならない。
因みにソ連は、1926年から1941年までの15年間に「不侵略条約」「中立条約」、不侵略や中立の名を冠した条約を東西15ヶ国と結んだが、内14ヶ国に対して蹂躙している。ロシアは「ヤルタ秘密協定」を楯に北方領土の主権を主張しているが、「ヤルタ秘密協定」こそが国際法的にも意味を成さない協定である。
我が国は、ロシアに対し「ヤルタ協定」の無効と「樺太・千島交換条約」並びに「日露講和条約」を論拠に、領土主権の正当性と即時返還を要求すると共に、終戦間際の蛮行と戦後のシベリア抑留への謝罪と賠償を要求するべきである。
竹島問題然り、沖縄県尖閣諸島然り。韓国が竹島を不法占拠し、中共、台湾が尖閣諸島の主権を主張しているが、これは戦後、歴代の政府や国会が、領土主権を理解せず、主張を疎かにしてきた結果である。在、世界の各地で民族争いの中で国境紛争が頻繁に起きているが、世界では寸土たりとも主権確立には戦いをしてまで死守しているのが世界の常識であり、奪われたものは奪い返す以外に解決する手段は無い。
世界の常識通り、「奪われた領土は奪うことでしか解決出来ない」という強い覚悟こそ大事なのだが、現在の我が国の政治家に決定的に足らないものはそうした気概と迫力だ。国際環境が激変しつつある時に動くものが領土問題だと言われている。
つまりそれは、北方領土や竹島を取り戻す機会が到来したと同時に、尖閣列島や対馬、或いは沖縄本土を奪われる危機でもあるということだ。覚悟せよ!
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
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cordial8317 at 07:00│Comments(1)
この記事へのコメント
1. Posted by 雪 2014年02月05日 15:59

樺太や四島に実際住んでいるのはロシア人なんですよね。日本人も住んでいるのですかね?
その辺りが曖昧で、四島が返還されてもどうすべきかのビジョンもハッキリしてないから、ダラダラとこの様な事になっているんではないでしょうか?
漁業権の事で問題になってましたよね。随分前に。ロシアのシベリア抑留の事もちゃんと学校で教えるべきだと思うし、それと同時に、中国、北朝鮮に対しての関係の鍵を握るのは、ロシアもあるのでは?とも考えます。
「北朝鮮を(良い方向へ)変化させたい。」
「EUは恥を知れ。国際社会のルールに反する勝手は許されない。」
「汚職をする役人は、中世の様に手を切り落としてしまえ。」
プーチンの言葉です。ユダ金に真っ向から立ち向かうのはプーチンしかいない、と言う言葉をどこかで読んだのですが、不正確で申し訳ありません。
彼はとても生真面目で、しかも冗談が好きらしい。そして柔道家でもある。
名言集を読んでいると、日本人より武士の様な心を持っているように感じる。
プーチンが大統領でいる間に領土問題の良い解決を望みます。
日本とロシアはお互いに得意分野で協力関係を結べたらと。
長文失礼致しました。
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