2022年12月27日
喩えば暗殺が全然なかったら政治家はどんなに不真面目になるか
今年のニュースや事件でトップ記事は、安倍晋三元首相が参議院選挙での演説中に暴漢の凶弾に斃れたことだ。安倍元首相の政治家としての功罪は別にして、安倍の国葬問題に因って、正しく日本の敵の正体が顕わになったことは大きい。
明治24(1891)年5月11日、訪日中のロシア帝国皇太子・ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ(後のニコライ2世)が、滋賀県警巡査津田三蔵に斬られて負傷した暗殺未遂事件の「大津事件(湖南事件)」を知っているだろうか。
以前からロシアの北方諸島などに関しての強硬な対日姿勢や、我が国への高慢且つ傲岸不遜な態度を快く思っていなかった津田だが、ニコライ皇太子が日本を訪問する際の警備に就くことになった。運命や宿命とはこういうことだろう。
京都から琵琶湖への日帰り観光からの帰り道、ニコライ皇太子は、ギリシャ王国王子・ゲオルギオス、有栖川宮威仁親王と共に大津市街を通過する。その際に警備中の津田三蔵巡査が突然サーベルを抜いてニコライに突然斬りかかった。
「大津事件」は、明治維新を経て近代国家を創り上げて間もない我が国が、強国であったロシアからの報復など緊迫した状況下で様々な干渉を受けながらも司法の独立を維持し、三権分立の意識を広めた近代日本法学史上重要な事件でもある。
現在も国益を忘却し、党利党略と私利私欲に狂奔する政治家どもに「天誅」とは言わないまでも、ポカンと一発食らわしたいと思ってる市井の臣は多いだろう。
然し乍ら、国益を害し続ける無能な国会議員に対する警備は過剰で、テロどころか野次さえもロクロク飛ばせない状況である。こうした過剰警備が、政治家が真剣に政治に取り組まなくなった最大の原因であると断じても過言ではないだろう。
現在の政治家どもは暗殺されるという恐怖が無いから、国益を無視してまでも権力や私欲に執念を燃やす輩が増殖するのだ。安倍元首相の事件を受けて、政治姿勢を改めるのではなく警護体制を強化するなどとは言語道断、本末転倒である。
政治家の警備に当たるSP(セキュリティポリス)は、その昔、大日本愛国党の筆保泰禎書記長が、 築地本願寺で行われた佐藤栄作元総理の葬儀告別式の際に葬儀委員長の三木総理を殴打した事件を教訓に米国のSPを模倣し創設されたものだ。
三木武夫への襲撃は、あわや山口二矢に拠る浅沼稲次郎暗殺を彷彿させたが、筆保書記長は取調べで「容共的な三木に猛省を促すのが目的だった」と述べている。
筆保書記長と横浜の平澤次郎宅で一献した際に、この事件の逸話を聞いたことがある。筆保書記長が三木を殴打した際に、三木が発した言葉は「犯人はコイツだ」と言ったそうだ。そんなことはテレビ中継もされてたし、誰にでも分かることだ。
二二六事件や昔の政治家なら「話せば分かる」とか「男子の本懐」ってなことになるのだろうが、三木の小物ぶりを示すものだろう。筆保書記長曰く「右翼も小さくなったが、政治家はもっと小者になった」と言ってたが実に御尤な話だと思う。
この小者になった政治家を物々しく警備をするから、然も自分が大物にでもなったと勘違いするのだ。三島由紀夫は、嘗て政治家の怠慢を比喩的にこう表現した。
「喩えば暗殺が全然なかったら、政治家はどんなに不真面目になるか、殺される心配がなかったら、いくらでも嘘がつける」とのこの台詞は名言であろう。言論という暴力に民衆の声は届くことはない。政治家への天誅こそ民衆の声でもあるのだ。
右翼どころか市井の徒でさえも政治家へのテロ行為が無理な時代に、期待するのは津田三蔵巡査の様な憂国の至情を抱く警察官の出現である。第二の津田三蔵が現ずれば政治家も多小は己の過去の言行を猛省し滅私奉公してくれるに違いない。呵呵
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員は300000円~。
明治24(1891)年5月11日、訪日中のロシア帝国皇太子・ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ(後のニコライ2世)が、滋賀県警巡査津田三蔵に斬られて負傷した暗殺未遂事件の「大津事件(湖南事件)」を知っているだろうか。
以前からロシアの北方諸島などに関しての強硬な対日姿勢や、我が国への高慢且つ傲岸不遜な態度を快く思っていなかった津田だが、ニコライ皇太子が日本を訪問する際の警備に就くことになった。運命や宿命とはこういうことだろう。
京都から琵琶湖への日帰り観光からの帰り道、ニコライ皇太子は、ギリシャ王国王子・ゲオルギオス、有栖川宮威仁親王と共に大津市街を通過する。その際に警備中の津田三蔵巡査が突然サーベルを抜いてニコライに突然斬りかかった。
「大津事件」は、明治維新を経て近代国家を創り上げて間もない我が国が、強国であったロシアからの報復など緊迫した状況下で様々な干渉を受けながらも司法の独立を維持し、三権分立の意識を広めた近代日本法学史上重要な事件でもある。
現在も国益を忘却し、党利党略と私利私欲に狂奔する政治家どもに「天誅」とは言わないまでも、ポカンと一発食らわしたいと思ってる市井の臣は多いだろう。
然し乍ら、国益を害し続ける無能な国会議員に対する警備は過剰で、テロどころか野次さえもロクロク飛ばせない状況である。こうした過剰警備が、政治家が真剣に政治に取り組まなくなった最大の原因であると断じても過言ではないだろう。
現在の政治家どもは暗殺されるという恐怖が無いから、国益を無視してまでも権力や私欲に執念を燃やす輩が増殖するのだ。安倍元首相の事件を受けて、政治姿勢を改めるのではなく警護体制を強化するなどとは言語道断、本末転倒である。
政治家の警備に当たるSP(セキュリティポリス)は、その昔、大日本愛国党の筆保泰禎書記長が、 築地本願寺で行われた佐藤栄作元総理の葬儀告別式の際に葬儀委員長の三木総理を殴打した事件を教訓に米国のSPを模倣し創設されたものだ。
三木武夫への襲撃は、あわや山口二矢に拠る浅沼稲次郎暗殺を彷彿させたが、筆保書記長は取調べで「容共的な三木に猛省を促すのが目的だった」と述べている。
筆保書記長と横浜の平澤次郎宅で一献した際に、この事件の逸話を聞いたことがある。筆保書記長が三木を殴打した際に、三木が発した言葉は「犯人はコイツだ」と言ったそうだ。そんなことはテレビ中継もされてたし、誰にでも分かることだ。
二二六事件や昔の政治家なら「話せば分かる」とか「男子の本懐」ってなことになるのだろうが、三木の小物ぶりを示すものだろう。筆保書記長曰く「右翼も小さくなったが、政治家はもっと小者になった」と言ってたが実に御尤な話だと思う。
この小者になった政治家を物々しく警備をするから、然も自分が大物にでもなったと勘違いするのだ。三島由紀夫は、嘗て政治家の怠慢を比喩的にこう表現した。
「喩えば暗殺が全然なかったら、政治家はどんなに不真面目になるか、殺される心配がなかったら、いくらでも嘘がつける」とのこの台詞は名言であろう。言論という暴力に民衆の声は届くことはない。政治家への天誅こそ民衆の声でもあるのだ。
右翼どころか市井の徒でさえも政治家へのテロ行為が無理な時代に、期待するのは津田三蔵巡査の様な憂国の至情を抱く警察官の出現である。第二の津田三蔵が現ずれば政治家も多小は己の過去の言行を猛省し滅私奉公してくれるに違いない。呵呵
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cordial8317 at 07:01│Comments(0)
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