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2013年12月19日

勝海舟の「氷川清話」は人物月旦としては超一級の作品ではあるが・・・

 旧幕臣ながら外務大丞、兵部大丞、参議兼海軍卿、元老院議官、枢密顧問官を歴任し、伯爵を叙された勝海舟が晩年遺したものに「氷川清話」というものがある。

 勝がその生涯に出会った幕閣や歴史上の人物及び時事評論まで、縦横無尽に語られた「思想書」というよりも「談話集」であり、「維新史」や「人物月旦」としては超一級の作品とされている。確かに日本人の読むべき名著には違いない。

 だが、どうも愚生には、この勝海舟という人物は好きではない。「人物月旦」が面白いというが、殆どは己の自慢と相手を誹る話しばかり。その一部を摘記してみる。

【横井小楠と西郷隆盛】 俺は今迄、天下で恐ろしい者を二人見た。それは横井小楠と西郷南洲だ。その横井に西洋の事を俺が教えてやった。西郷と面会したら、その意見や議論は寧ろ俺の方が優る。

【佐久間象山】 佐久間象山は物知りで、学問も博し、見識も多少持っていたが、どうもホラ吹きで困るよ。

【藤田東湖】 俺は大嫌いだ。あれは学問もあるし、議論も強く、また剣術も達者だったが本当に国を思うという赤心がない。書生を大勢集めて騒ぎ廻るとは、実にけしからぬ男だ。

【桂小五郎(木戸孝允)】 西郷に比べれば非常に小さい。余り用心し過ぎるので、大事には向かない。

【山岡鉄舟と大久保一翁】 この二人は共に熱性で、切迫の方だから、可哀想に若死にしたよ。

 これ以外にも偉人、傑物との逸話を書いてはいるが、佐久間象山を「ホラ吹き」と罵ってる割には、同じ様に海舟の人となりが分かりそうなものばかり。

 この「氷川清話」が纏められたのは明治30年頃の最晩年75歳前後のことなので、老人にありがちな妄想的言い回しが目立つ。妄想症とは言わないが、勝の自己顕示欲の強さを割り引いて読めば、幕末維新史としては貴重な資料なのは確かだろう。
 
 一方で、福沢諭吉の「痩せ我慢の記」の一節にはこう記されている。

「一片の痩せ我慢こそ百千年後に至るまで、国の独立を維持する上で大切である」と説き、嘗て幕臣だった勝や榎本武揚が、敵方である薩摩・長州中心の新政府から優遇を受けて、大丞(大臣)や伯爵に昇りつめた出世を厳しく批判している。

 痩せ我慢の記の諭旨は「勝海舟は只管講和を主張し、官軍と一戦も交えず開城したのは要素たる士風を損なった。譬え、内乱が国家にとって無益大害の極みであっても抵抗するのが武士の意気地ではないか」というものだが正鵠を射たものだ。

「榎本武揚は必敗覚悟で五稜郭に立て篭もり、官軍に反抗したのは功名といえるが、降伏後に立身出世を志したのはその過去を傷つけるものである。両人共、敵味方のケジメをつけ野に下ることこそ取るべき道であった」と断じている。

 愚生もこれには激しく同意する。昨今の我が国を見渡しても、政治家を筆頭に「義」を守る者が余りにも少なく、利権に集り、私利私欲に狂奔し、カネに群がる不逞の輩ばかり。経済的な貧困よりも、精神的貧困の方がが深刻である。日本人が本来持つべき「痩せ我慢」の気風は何処へ行ってしまったのだろう。

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cordial8317 at 08:00│Comments(0)

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