2013年07月04日
原発事故以来殖え続ける犯罪と「永崎海岸事件」を知っていますか?
福島県内は東日本大震災以降、復旧や復興、放射線除染などに当る作業員が県外からやって来ている。それと並行して犯罪が増加しているのが現状である。その犯罪の中でも「永崎海岸事件」は、その県外作業員による悪辣極まる事件だった。
過日、その集団強姦・強盗事件に加わった少年の裁判を傍聴した。こうした福島県内で現実に起こってる事件は、過剰反応を示す放射線被害よりも深刻だ。
「永崎海岸事件」とは、昨年(2012年)9月23日午後10時40分頃、いわき市の永崎海岸(永崎海水浴場)付近の駐車中の車内にいたカップルを、原発事故の復旧工事に来ていた神奈川県の建設会社作業員4人がナイフで脅し、男性に暴行を加え現金約3万4000円を奪い、更に女性を集団で強姦したという鬼畜の如き事件である。
この事件では既に強盗強姦と強盗傷害の罪に問われた、とび職の高田慎太郎と、富樫永介に夫夫懲役14年(求刑16年)、富樫被告に懲役13年(求刑13年)の実刑判決が下っている。当時未成年だった少年(フィリピン人とのハーフ)も刑(刑期は未確認)に服し、残りは12日に判決が下される今回傍聴した少年のみとなった。
富樫と高田へ裁判長は「被害女性の人格を顧みることなく長時間に亘り、種々の猥褻行為を繰り返した点は甚だ卑劣且つ執拗」と指弾し、「女性の受けた精神的苦痛は筆舌に尽くし難く、被害後の生活にも多大な影響が生じた」と述べた。
12日に判決が下される少年の裁判では、検事が強姦に及ぶ行為を冷静に語っていたが、それは聞くに堪えない卑劣なもので、この少年は、「先輩、(パンツは)こうやって脱がすんですよ」と率先して実行しており、少年とはいえ常習性も窺え、犯行も冷酷且つ卑劣であり、成人同様の刑事処分が相当だろう。
川崎市と横浜市在住だというこの4人は、東日本大震災で倒壊した東京電力福島原発の復旧作業の為に神奈川県の建設会社から派遣された建設作業員で、ゼネコンの下請けとして夏から市内の宿泊施設に滞在し、広野町の現場で働いていた。
震災以来、福島県には県外から数万人が復旧工事や除染作業に従事する為に来県しているが、それと比例して犯罪は増加しているのを知ってる国民は少ない。
除染作業の関係者だけでも、逮捕・摘発された数は少なくとも54人(6月末現在)にも及ぶ。うち31人が県外から来た作業員だという。事件の内容は傷害が最も多く25人、窃盗19人、覚醒剤取締法違反5人、強盗傷害、詐欺、暴行各2人。窃盗犯に於いては、除染作業をしながら目ぼしい家を探してたというからふざけた話だ。
「永崎海岸事件」は単なる「強盗強姦事件」と処理され、原発事故での作業員だったことは伏されている。東電やゼネコンの意向が働いているとしか思えない。
東電やゼネコンは勿論、こんな下劣な連中を送り込んだ人材派遣会社や下請け会社が責任を感じ、被害者に謝罪したとか賠償したという話は聞いたことがない。
それこそ「原発事故さえ無かったら」ということだろう。反原発派もこうした実態を問題提起し、警鐘を鳴らすべきだと思うが、そうした声は聞いたことも無い。
ゼネコンの下請けが悪劣な状況下で作業していた。多感な若者の性処理など考えもせず、部屋に閉じ込め働かせていることも、こうした凶悪犯罪を生んだ原因を作っているのではなかろうか。 東電も営利主義の建設会社にも大いに問題あり。
裁判を傍聴して感じたことは、復旧工事を受注した建設会社はホテルを借入れて、100畳もある大広間を二つの部屋に分けて、そこに犯行に及んだ4人と他の同僚1人の5人で住まわせていたという。従業員の管理に問題があったのは明らかだ。
建設会社にすれば作業が終われば後の生活なんぞお構いなし。若者ならセンズリで我慢してればいいが、仲間から「鬱憤晴らしにカツアゲでもして、女をマワしてやるか」なんてな会話になれば、好からぬ集団心理に及ぶことは考えられる。
所詮、身体は大人だが精神的にも愚かで幼稚な若者である。そうした最悪の場合も想定して、宿泊場所には監督や上司、作業員への自己管理を徹底させる立場の人を配置していらば、今回の様なおぞましい事件は起こらなかったかも知れない。
復旧や除染のスピードアップ化を図ることばかりで安全管理を怠り、その結果が生んだ事件でもあるのだ。 鬼畜の如き犯行に及んだ連中を庇う気は毛頭ないが、こうした事件は防げたのではなかろうかと思うと返す返すも残念でならない。
「反原発」や「脱原発」も勝手にやってりゃ好いし、いつまでも被災者も被害者面してるのも結構だが、復旧や復興の名の下に行われている安心や安全の為であるべき作業が、犯罪予備軍を殖やし続けてるという福島県の現実も考えて欲しいものだ。
こうした性犯罪に泣き寝入りせず、告発した被害者の勇気は立派だ。一日も早く立ち直り、穏やかな生活が取り戻せることを心から願わずにはいられない。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員300000円~。
過日、その集団強姦・強盗事件に加わった少年の裁判を傍聴した。こうした福島県内で現実に起こってる事件は、過剰反応を示す放射線被害よりも深刻だ。
「永崎海岸事件」とは、昨年(2012年)9月23日午後10時40分頃、いわき市の永崎海岸(永崎海水浴場)付近の駐車中の車内にいたカップルを、原発事故の復旧工事に来ていた神奈川県の建設会社作業員4人がナイフで脅し、男性に暴行を加え現金約3万4000円を奪い、更に女性を集団で強姦したという鬼畜の如き事件である。
この事件では既に強盗強姦と強盗傷害の罪に問われた、とび職の高田慎太郎と、富樫永介に夫夫懲役14年(求刑16年)、富樫被告に懲役13年(求刑13年)の実刑判決が下っている。当時未成年だった少年(フィリピン人とのハーフ)も刑(刑期は未確認)に服し、残りは12日に判決が下される今回傍聴した少年のみとなった。
富樫と高田へ裁判長は「被害女性の人格を顧みることなく長時間に亘り、種々の猥褻行為を繰り返した点は甚だ卑劣且つ執拗」と指弾し、「女性の受けた精神的苦痛は筆舌に尽くし難く、被害後の生活にも多大な影響が生じた」と述べた。
12日に判決が下される少年の裁判では、検事が強姦に及ぶ行為を冷静に語っていたが、それは聞くに堪えない卑劣なもので、この少年は、「先輩、(パンツは)こうやって脱がすんですよ」と率先して実行しており、少年とはいえ常習性も窺え、犯行も冷酷且つ卑劣であり、成人同様の刑事処分が相当だろう。
川崎市と横浜市在住だというこの4人は、東日本大震災で倒壊した東京電力福島原発の復旧作業の為に神奈川県の建設会社から派遣された建設作業員で、ゼネコンの下請けとして夏から市内の宿泊施設に滞在し、広野町の現場で働いていた。
震災以来、福島県には県外から数万人が復旧工事や除染作業に従事する為に来県しているが、それと比例して犯罪は増加しているのを知ってる国民は少ない。
除染作業の関係者だけでも、逮捕・摘発された数は少なくとも54人(6月末現在)にも及ぶ。うち31人が県外から来た作業員だという。事件の内容は傷害が最も多く25人、窃盗19人、覚醒剤取締法違反5人、強盗傷害、詐欺、暴行各2人。窃盗犯に於いては、除染作業をしながら目ぼしい家を探してたというからふざけた話だ。
「永崎海岸事件」は単なる「強盗強姦事件」と処理され、原発事故での作業員だったことは伏されている。東電やゼネコンの意向が働いているとしか思えない。
東電やゼネコンは勿論、こんな下劣な連中を送り込んだ人材派遣会社や下請け会社が責任を感じ、被害者に謝罪したとか賠償したという話は聞いたことがない。
それこそ「原発事故さえ無かったら」ということだろう。反原発派もこうした実態を問題提起し、警鐘を鳴らすべきだと思うが、そうした声は聞いたことも無い。
ゼネコンの下請けが悪劣な状況下で作業していた。多感な若者の性処理など考えもせず、部屋に閉じ込め働かせていることも、こうした凶悪犯罪を生んだ原因を作っているのではなかろうか。 東電も営利主義の建設会社にも大いに問題あり。
裁判を傍聴して感じたことは、復旧工事を受注した建設会社はホテルを借入れて、100畳もある大広間を二つの部屋に分けて、そこに犯行に及んだ4人と他の同僚1人の5人で住まわせていたという。従業員の管理に問題があったのは明らかだ。
建設会社にすれば作業が終われば後の生活なんぞお構いなし。若者ならセンズリで我慢してればいいが、仲間から「鬱憤晴らしにカツアゲでもして、女をマワしてやるか」なんてな会話になれば、好からぬ集団心理に及ぶことは考えられる。
所詮、身体は大人だが精神的にも愚かで幼稚な若者である。そうした最悪の場合も想定して、宿泊場所には監督や上司、作業員への自己管理を徹底させる立場の人を配置していらば、今回の様なおぞましい事件は起こらなかったかも知れない。
復旧や除染のスピードアップ化を図ることばかりで安全管理を怠り、その結果が生んだ事件でもあるのだ。 鬼畜の如き犯行に及んだ連中を庇う気は毛頭ないが、こうした事件は防げたのではなかろうかと思うと返す返すも残念でならない。
「反原発」や「脱原発」も勝手にやってりゃ好いし、いつまでも被災者も被害者面してるのも結構だが、復旧や復興の名の下に行われている安心や安全の為であるべき作業が、犯罪予備軍を殖やし続けてるという福島県の現実も考えて欲しいものだ。
こうした性犯罪に泣き寝入りせず、告発した被害者の勇気は立派だ。一日も早く立ち直り、穏やかな生活が取り戻せることを心から願わずにはいられない。
※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想、近況報告などは mr.cordial@live.jp へ。
《会費&御支援の御願い》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円。法人120000円。協賛会員300000円~。
cordial8317 at 05:29│Comments(1)
この記事へのコメント
1. Posted by 雪 2013年07月13日 23:46
こんな卑劣な事件が起きている事を今日初めて知りました。
一部の会社とは思い(たい)ますが、被災地に寝泊まりして仕事しても、地元にいるのと給料は変わらず、飯代1食五百円程度で釣りも返さなきゃならないという話も聞きました。
建設業に限った事ではないかも知れませんが、大手から下請け孫請けに仕事が回る構図では、紹介しただけの会社に仕事しなくてもマージンがはいり、最終的に請け負う会社の従業員や派遣には、重労働に対して旨味のある給料はほとんど望めません。
国や県や市から請け負う場合は特に、大手に丸投げするのではなく、地元業者にきちんと委託し、業者同士で仕事内容や給料に対して話し合い、ちゃんと仕事しなかった業者には暫く仕事回さないとか、想定した賃金が従業員に支払われているかチェック機能を働かせてほしい。
こんな痛ましい事件が起きない為にも、貧困からの脱却が必要だと思うので、国が色んな仕組みを新しく作り替えてほしい。
ちゃんとお金貰ってたら、少し遠くても女の子のいる所に飲みに行ったり、健全な遊びしてたかもしれません。
ゼネコンが隠すとしたら、会社が搾取し過ぎて若者には苦労の対価はちゃんと支払われていなかったのでは?
反日連中に対しても大胆でキッパリとした改革、法改正が必要だと思います。
一部の会社とは思い(たい)ますが、被災地に寝泊まりして仕事しても、地元にいるのと給料は変わらず、飯代1食五百円程度で釣りも返さなきゃならないという話も聞きました。
建設業に限った事ではないかも知れませんが、大手から下請け孫請けに仕事が回る構図では、紹介しただけの会社に仕事しなくてもマージンがはいり、最終的に請け負う会社の従業員や派遣には、重労働に対して旨味のある給料はほとんど望めません。
国や県や市から請け負う場合は特に、大手に丸投げするのではなく、地元業者にきちんと委託し、業者同士で仕事内容や給料に対して話し合い、ちゃんと仕事しなかった業者には暫く仕事回さないとか、想定した賃金が従業員に支払われているかチェック機能を働かせてほしい。
こんな痛ましい事件が起きない為にも、貧困からの脱却が必要だと思うので、国が色んな仕組みを新しく作り替えてほしい。
ちゃんとお金貰ってたら、少し遠くても女の子のいる所に飲みに行ったり、健全な遊びしてたかもしれません。
ゼネコンが隠すとしたら、会社が搾取し過ぎて若者には苦労の対価はちゃんと支払われていなかったのでは?
反日連中に対しても大胆でキッパリとした改革、法改正が必要だと思います。
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