永ちゃんを歌ったのは記憶にあるのだが・・・身はたとひ 武さしの野辺に朽ちぬとも とどめ置かまし大和魂

2011年10月26日

TPPは現代の「ハル・ノート」か黒船か

 我が国が環太平洋連携協定(TPP)交渉に参加するのかしないのか。民主党内も纏らず、政界も混迷の様相を呈して来た。TPPは2006(平成18)年5月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4ヶ国加盟で発効した経済連携協定だったが、翌年10月より米国主導の下に急速に推し進められることとなった。

 野田総理は、月開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)までの妥結を目標にしている。TPP問題に関しては、京都大学の中野剛志准教授の意見が分かり易い。

 中野准教授は「TPP亡国論」を上梓するなど、TPP参加には否定的な立場であり、「TPPは米国が自国の企業に有利なルールを押付け様というのが本質で、自社の利益しか考えない米企業に日本市場が蹂躙されるリスクが有る」と断じている。

 加盟国・交渉国10ヶ国のGDP(国内総生産)を比較すると米国が67%、日本が24%で、9割以上を我が国とアメリカの2ヶ国が占めている。因みにオーストラリアが5%、その他の7ヶ国は僅かに4%しかない。実質は日米FTA(自由貿易協定)と言っても過言ではなく、日米間の交渉となれば、日本の言い分が通るとは思えない。

 韓国は米国とのFTAが来年1月に発効する為に参加せず中共も傍観者を決め込んだ。結果、TPP推進派の言う様な「アジア市場攻略」には繋がらない。韓国のFTA交渉を見れば日本も同様に米国に翻弄されるのは火を見るより明らかだ。

 2015年迄に加盟国間の貿易に於いて、工業品、農業品、知的財産権、労働規制、金融、公共事業、医療サービスなどを始めとして、全品目の関税を10年以内に原則全面撤廃を目標としている。こうしたことは実質的には関税自主権の放棄であり、結果として、米国の傲慢に日本市場が踏み荒らされることになるのは必至だろう。

 この他にも、これまでの様な外国企業の日本への進出・投資の規制や外国人労働者の受け入れ制限が難しくなるといった指摘もされているが、強制的に移民政策が成されて行く危険も孕んでいる。つまり、米国主導のTPP参加は、現代の「ハル・ノート」や、ペリーの黒船襲来の再来とも言えるのではなかろうか。

 米国へ参加を約束した野田首相は最早引くに引けない状態で、国内の反対意見を抹殺してTPPに参加したところで、途中で離脱することなど出来はしないだろう。

 米国という国は何事に於いても自分(自国)の利益だけを考える国であり、例えば今日の夕刻までは友人であって明朝には敵となっても、それを少しも不条理とも不道徳とも思わない国である。米国が「日本を友人」だと持ち上げるのはそれが米国の為に有利だからで、その他の如何なる理由も大義名分も付けたりに過ぎない。

 米国側が一旦その利益が失われたならば何ら躊躇することな180度転換し、敵側に立つことを少しも不思議と思わぬ国なのだ。親米保守派は、TPPのメリットを主張するが、実は米国の国益を優先し日本の国益を毀損していることに気付くべきだ。

 無理無体、理不尽な事を平気でやる米国主導のTPP参加は見送り、米国への警戒を疎かにしてはいけない。同時に日米安保体制も再検証すべきである。

cordial8317 at 08:35
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