2010年10月

2010年10月27日

吉田松陰の思想を学ぶ

 今日10月27日は吉田松陰の命日。松陰は多くの金言を残しているが、思想は「一君万民論」「飛耳長目」「 草莽掘起」「対外思想」の四つである。以下略記する。

【一君万民論】 「天下は一人の天下」と主張して、藩校明倫館の元学頭・山県太華と論争を行っている。「一人の天下」という事は、国家は天皇が支配するものという意味であり、天皇の下に万民は平等になる。一種の擬似平等主義であり、幕府(ひいては藩)の権威を否定する過激な思想であった。

【飛耳長目】 塾生に何時も、情報を収集し将来の判断材料にせよと説いた、これが松陰の「飛耳長目(ひじちょうもく)」である。自身東北から九州まで脚を伸ばし各地の動静を探った。萩の野山獄に監禁後は弟子たちに触覚の役割をさせていた。長州藩に対しても主要藩へ情報探索者を送り込むことを進言し、また江戸や長崎に遊学中の者に「報知賞」を特別に支給せよと主張した。松陰の時代に対する優れた予見は、「飛耳長目」に負う所が大きい。

【草莽崛起】 「草莽」は『孟子』においては草木の間に潜む隠者を指し、転じて一般大衆を指す。「崛起」は一斉に立ち上がることを指す。『在野の人よ、立ち上がれ』の意。安政の大獄で収監される直前、友人北山安世に宛てて書いた書状の中で「今の幕府も諸侯も最早酔人なれば扶持の術なし。草莽崛起の人を望む外頼なし。されど本藩の恩と天朝の徳とは如何にして忘るゝに方なし。草莽崛起の力を以て、近くは本藩を維持し、遠くは天朝の中興を補佐し奉れば、匹夫の諒に負くが如くなれど、神州の大功ある人と云ふべし」と記した。

【対外思想】 「幽囚録」で「今急武備を修め、艦略具はり礟略足らば、則ち宜しく蝦夷を開拓して諸侯を封建し、間に乗じて加摸察加(カムチャッカ)・隩都加(オホーツク)を奪ひ、琉球に諭し、朝覲会同すること内諸侯と比しからめ朝鮮を責めて質を納れ貢を奉じ、古の盛時の如くにし、北は満州の地を割き、南は台湾、呂宋(ルソン)諸島を収め、進取の勢を漸示すべし」と記し、北海道の開拓、沖縄(当時は独立した国家であった)の日本領化、朝鮮の日本への属国化、満州・台湾・フィリピンの領有を主張した。

 松下村塾出身者の多くが明治維新後に政府の中心で活躍した為に、松陰の思想は明治政府の対外政策に大きな影響を与えることとなった。心ある国民は、今こそ松陰の「草莽掘起論」を想起し、祖国日本の再生に立ち上がろうはないか。

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2010年10月26日

吉田松陰の魂と言行

 10月27日は、吉田松陰の命日である。天保元年(1830年)8月5日、長州萩の東郊の松本村で杉家の二男として生まれた松陰は、成人して吉田大助の養子となり、名を吉田大次郎と改める。通称は吉田寅次郎。松陰は「号」である。

 吉田家は代々山鹿流兵学師範の家だった為、早くから山鹿流兵学その他の学問を修め、その道を究め、子弟の教育に努めた。安政元年3月師の佐久間象山の勧めで海外渡航を計画し、下田から米艦に便乗しようとして遺失、下田の獄に繋がれたが伝馬町獄送りとなって途中、高輪泉岳寺の前で詠んだのが有名な次の歌である。

 「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂」

 同年9月迄の約6ヶ月間伝馬町獄に留置されていたが、国元萩に謹慎の身となって帰って後の「松下村塾」での教育が最も偉大な事業であろう。

 薫陶を受けた塾生の中から有爵者6名、贈位者17名、有位者14名等多くの著名な士が出て、中でも高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋、木戸孝允(桂小五郎)等は、明治維新の大業に勲功の有った人物である。

 歴史の上での三大変革といえば「大化の改新」「建武の中興」「明治維新」だが、その明治維新に松下村塾生の働きが大きな力となったのは誰もが知るところだ。後、松陰は「安政の大獄」に連座して再び伝馬町獄に入牢となった。

 安政6年7月9日、江戸の長州藩邸から始めて評定所に召出された際に詠んだのが、「まち得たる時は今とて武蔵野よいさましくも鳴くくつわ虫かな」

 然し、幕府の役人を動かすことが出来ず、その後の3回の取調べで死刑を覚悟した10月22日に、父、叔父、兄へ宛て「永訣書」を送っているが、その中の有名な一首が 「親思ふ 心にまさる親ごころ けふのおとずれ何と聞くらん」の句である。

 また処刑の時の近づいたのを知って10月25日より26日の黄昏までかかって書き上げたのが「留魂録」で、その冒頭に 「身はたとひ武さしの野辺に朽ちぬともとどめ置かまし大和魂」(十月念五日二十一回猛士)と記してある。

 因みに(二十一回猛士)とは松陰先生の号で、「二十一回」については、名字の「杉」の字を「十」「八」「三」に分解し、これらを合計した数字が「二十一」となること、および、「吉田」の「吉」を「十一口」、「田」を「十口」に分解でき、これらを組み合わせると「二十一回」となることにより付けられている。

 松陰はこれを同囚で八丈島に遠島になった沼崎吉五郎に託したが、20年後当時神奈川県令で塾生であった野村靖に手渡したものが「留魂録」である。

 当時の法廷の模様、尋問應答の次第、獄中の志士の消息等が分かり自己の心境と塾生の行くべき道を示したもので、崇高な松陰魂の指南書である。

 安政6年(1859年)10月27日、江戸伝馬町の獄で斬刑に処せられた。揚屋を出る松陰は次の詩を高らかに朗吟して同囚の士に訣れを告げたのである。

「今吾れ国の為に死す 死して君親に背かず 悠々たり天地の事 鑑照明神に在り」

 次いで刑場では、「身はたとひ武さしの野辺に・・・」の歌を朗誦して従容として刑についた。29歳2ヶ月の生涯は短くも、没後150年経った今でも、その言葉通り、松陰の魂と言行は多くの人の心を捉え感奮興起させ続けている。合掌再拝

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2010年10月25日

爆発五郎、ヤフーオークションにハマる(笑)

 昨年、渓流釣りの為に竿を購入したのを手始めに、釣具やら万年筆やら篆刻材やら、何やらかんやら買い漁り、どっぷりヤフーオークションに嵌ってしまった。

 渓流釣りは「餌釣り」「毛鉤釣り」「ルアー釣り」と色々で、当然それに応じて道具も多くなる。餌釣り用の渓流竿は川によって長さも変わり、3、4、5メートルの物から、6、7、8メートルまでと様々な竿を、各種2~3本ずつ揃えた(笑)

 毛鉤釣りでも「フライフィッシング」と「テンカラ釣り」があり、竿もラインも毛鉤も違うし、テンカラ竿も5~6本、フライフィッシングの竿も3本揃えている。

 フライリールは「ヘチ釣り」という黒鯛用のと兼用出来るが、ラインが違うので結局何個か購入してみた。ルアーも同じで、渓流と海釣りでは使うルアーが違うから種類が多い。当然海釣りの竿も色々購入したが、多いのはヘチ竿だろうか。挙句に使いもしないのに松方弘樹ばりに、鮪釣りの竿も落札してしまった(笑)

 他にも、公魚用の竿とリール。ウエダーやら鮎タイツやらベストやら借家の一部屋が釣り道具で埋まってしまっている。愚妻曰く「釣具屋でもやるつもりなの」

 万年筆も嵌った一つだ。昔から興味があったのだが、中々難しく何を購入すれば良いのやら。畏友のに聞いたところ「俺のをやるよ」ということで、パイロットのカスタム74を恵贈に与った。これを機に万年筆に嵌り、モンブランやら色々購入。

 昨年所属していた団体を退いたので「退任祝い」も兼ね、清水の舞台から飛び降りる気持ちでモンブランのマイスターシュテュック149を購入してみた。

 今では、パイロット数種類、モンブラン146、ペリカンM400、プラチナ・ギャザードなど、他にもデュークやら中国製の美術的な物も何点か購入した。

 最近は、ロードバイクを購入した。始めは初心者だし手頃な物をと「MEDIA」という中国製らしきロードバイクを落札。海外発送ということで10日程で届いた。

 乗っては見たがどうもしっくり来ない。能く能く見ればサイズが小さく、出品者に問い合わせても梨の礫。やっぱり中国製の粗悪品。漸く返事が来たと思ったら日本語の疎通がイマイチで、返品も面倒なので結局友人に格安で譲ってしまった。

 今乗っているのはVITUSというフランス製のカーボンフレームにカンパニョーロの部品で組んだもので、同じものは他に無いオリジナル。値段は言えない(笑)

 30年右翼団体に所属し、運動と酒飲み以外無趣味だった愚生が、漸く見付けた趣味が「釣り」と「自転車」。中々好い趣味だと思っている。後は何をやろうかな。

 右翼団体現役時代には毎週上京しては、上納金やらマル特やら、銀座やら飲み食いやらで散在していた事を思えば実にヤフーオークションは安いものだ(笑)

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2010年10月22日

戸塚宏の「教育再生」は大いに共感する教えだ

 昨日は新宿で蜷川正大氏と待ち合わせして、物心両面で御支援頂いている方に挨拶に出掛けた。1時間程鼎談すると、次の来客にはアノ戸塚宏氏が控えていた。

 蜷川氏はどうも人の意見を聞き入れない戸塚のことは苦手らしいが、小生は戸塚の教育論には大いに共鳴している一人だでもある。学生時代に、将来は不良少年や登校拒否児を与り更正させる私塾を創る夢を抱いていたが、未だその私塾の夢は潰えてはいない。何時の日か戸塚校長に御教授願いたいと思っている。 

 戸塚ヨットスクールというと、「スパルタ式」で生徒を死にやったことばかり取り上げられるが、不登校や家庭内暴力で悩む親が子供を手放し、戸塚氏に預け、実に600人以上の子供を更正させた実践教育の実績は凄いと言う他は無い。

 戸塚氏は自著「教育再生」で、教育は「科学的精神論」に基づくと言い「正しく・強く・安定」(知・情・意)した理性を創ることが大事だと教えている。

 戦後というか昭和時代に於いて、学級崩壊や家庭内暴力を起こす様な「間違った・弱い・不安定」な理性を持った子供達が大量に登場した原因を考えれば、「戦後、我が国が採用した欧米型の『精神論』が間違っていたからだ」という。

 何故なら、戦後の日本を経済大国にしたのは、戦前に教育を受けた人々であり、それを潰してしまったのは、戦後教育を受けた世代であるのだから。

 更に「欧米流」の理性に抜け落ちているのは「本能論」で、人間と動物の優劣性を強調するあまり、動物にもある「本能」を、下等なものとして否定しまった。

 仏教でも儒教でもそうだが、「本能」が「理性」を創るのに重要な役目を果たしていると説いている。これらを考えるに、教育で一番大事なのは「徳育」なのです。

 徳育は忠君愛国ばかりではなく「人間性」を確立することにある。だから、幸福になる方法も、ちゃんと仕事が出来る様になるのも徳育であって、我が国の教育再生の為には、先ず「正しい精神論」を創ることが必要なのは言う迄もない。

 失敗に失敗を重ねた文科省や教育委員会には学校を根本から変える能力は無い。民主党政権で日教組支配が強まり、益々学級崩壊は増えて行くだろう。

 我が国の教育が抱えている問題を解決するには、戸塚校長の言う様に小学校の段階で正しい人間性の基礎を創ることが大事で「国語・数学・体育」に重点を置いた授業や記憶力ではなく、考える力の重視、合宿などの課外授業の活用は重要となる。

 これらの理想とする小学校像は決して突飛なものなどではなく、戸塚校長の「科学的精神論」に拠る教育の実践こそ、現在学校で起こっている学級崩壊を始めとした諸問題を克服してくれるのではと信じている。私塾を創らねばならない。

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cordial8317 at 11:50|Permalink

2010年10月15日

仙谷由人官房長官の「柳腰外交」とは笑わせてくれる

 小沢が失脚し今や仙石時代到来か。この仙石由人、菅政権の「弱腰」「軟弱」外交を叩かれた際に御得意の切り返しで、「しなやかで粘り強い柳腰と言うものもある」と、菅内閣の柔軟で強かな外交を自画自賛していたのには嗤えた。柳腰外交など聞いたことも無いし、全方位土下座外交と何ら変わりはないだろうに(笑)

 如何にも仙石らしい、人を見下した、高慢ちきな物の言い様だったが、中国共産党に媚びる第五列敵本質がついつい出てしまったヤツの本音だろう。

 広辞苑には「柳腰」とは、「細くてしなやかな腰。多く、美人の例え」と書かれてある。畏友のブログ「白雲去来」に、この「柳腰」に纏わる面白い記事が載っていたので勝手に転載する。 唐の時代の詩人、杜牧の詩に「遣懐」というものがある。

     懐(思い)を遣(やる)

  落魄江湖載酒行   江湖に落魄して酒を載せて行く
  楚腰繊細掌中軽   楚腰は繊細にして掌中に軽し
  十年一覚揚州夢   十年一覚揚州の夢
  贏得青楼薄倖名   かち得たり青楼薄倖の名

 江南で遊び暮らした頃、常に酒樽を船に載せていた。傍らには古の美女に劣らぬ細身の美女が居た。そんな夢の中の揚州での十年が過ぎ去り気がつくと、遊郭での浮名だけが残ってしまった。嘗て、楚の国の美人は腰が細く、掌の中で舞いが舞えそうな程だったということから、スレンダーな美人を「柳腰」と言う。

「柳腰」とは、中共政府に遊郭の女の如く媚び諂う菅直人や仙石、鳩山由紀夫や小沢一郎が使う言葉としては実に相応しいのだろうが、シャレにならない(苦笑)

cordial8317 at 08:40|Permalink

2010年10月12日

最も貧しい国に最も富裕な王がいる(脱北詩人チャン・ジンソン)

 脱北詩人チャン・ジンソンは、嘗て北朝鮮の労働新聞の紙面を飾り、氏は間違いなく幸福だった。然し、「最も貧しい国に、最も富裕な王がいる」と、現実に目覚めたとき脱北を決意したという。彼を動かした思いは唯一つ、「飢えに死んだ300万人の、飢えに至る過程を必ず世界に暴露する」というものだった。

 『救済米と言うな』

 世界の国々よ
 この国に 米なるものを送り
 救済米と言うなかれ
 その 赤き 赤十字は
 我らが血で 血塗られたり

 その米で 兵士を増大し
 砲身をつくり
 残れば その米で
 閲兵式 武力示唆
 食べたる力を誇示する
 先軍

 これに なお 力つけさせる
 援助だ 支援なのだ
 独裁者なるものを救済するだけの
 人道主義への 背信
 赤十字社の欺瞞

 どうか 世界の諸国家よ
 送る 米の あるなら
 いっそ我らの頭上から
 無一物の 我らの頭上から
 ああ 砲撃して おくれ!

 北朝鮮が異常且つ極めて危険な国だと言うことは誰もが認めるところだろう。正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」を自称してはいるが、民主主義国家でも人民の国でもなく、「金一族」の個人独裁の世襲全体主義国家である。

 日本人や外国人を拉致し洗脳し、ニセ紙幣を偽造し、覚醒剤を密売し、ミサイルを製造し輸出し、旧社会主義に内在した悪の本質が体制化したヤクザ国家だ。

 何百万の餓死者が出ても歯牙にもかけず弾道ミサイルを開発し、核開発に狂奔している。この不良国家の三代目に金正恩が内定したという。北朝鮮組三代目(苦笑)

 貧困に喘ぎ痩せ細った人民とは対照的に、金正恩の膨よかなその体型を見れば「最も貧しい国に、最も富裕な王がいる」時代は未だ未だ続くのは間違いあるまい。

 ミサイルにも核開発にパチンコ屋からの金が流れているということは公然の事実。パチンコ屋からの送金が止れば北朝鮮の体制が大きく変わるのではあるまいか。

 今やパチンコ産業は、恥ずかしいことに我が国の基幹産業だという。パチンコは日本人からカネを搾取するもので、健全な娯楽からは程遠い諸悪の根源である。

 パチンコの違法性を糾弾しなければならないマスゴミは、パチンコ屋からの広告代欲しさに一切沈黙し、「風適法違反」で取り締まるべき警察は、パチンコ屋と遊技場組合への天下り先確保の為に怪しい関係を糺さなくてはならない。

「パチンコ依存症」の日本人は今や200万人を超えるという。パチンコに嵌って借金塗れになり、家庭は崩壊し、資金難に陥ったバカがヤミ金に縋り、その結果、強盗やら窃盗の犯罪に走る。日本経済や治安に悪影響を垂れ流すパチンコ産業を非合法化すれば、全てが丸く治まると思っている国民は少なくないだろう。

cordial8317 at 06:33|Permalink

2010年10月09日

ノーベル平和賞受賞者劉暁波氏を称える

 支那の民主活動家・劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏がノーベル平和賞を受賞した。支那人初のノーベル賞受賞者が獄中の活動家というのが如何にも中共らしいが、中共政府の圧政に呻吟している人民や国にとってもこの喜びは一入だろう。

 ノーベル賞が、その国の文化レベルを知る上で参考になるのは当然だが、中共建国以来、平和賞の受賞は、1989年のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世以来二人目で、改めて中共政府の人権侵害が浮き彫りになった。

 度重なる中共政府からの圧力や抗議に屈することなく、劉暁波氏に平和賞を授与し圧政と人権侵害に警鐘を鳴らしたノーベル賞委員会には敬意を払いたい。

 劉暁波氏の祖国を思う心は深く、中共政府の一党独裁の廃止こそ人民を救うという信念に間違いはなく、中共からの激しい弾圧と制裁を受けながらも怯むことなく民主化運動に取り組む姿勢は尊敬に値する。活動家は斯く在りたいものだ。

 中共が共産主義を捨て去った時こそ、祖国であるシナに自由と平和、民主主義を齎し、我が国を始めとした国々と真の友好関係が築き上げられるだろう。

 だが、未だ共産主義を最高原理として崇め、神や仏という共産主義を超える最高の存在を許さず、信仰の自由も集会、結社、出版、言論、表現の自由という基本的人権が無い。こうした共産主義国との友好など単なる妄想に過ぎない。

 満州、内蒙古、チベット、新疆の異民族を虐殺し土地を奪い、共産主義と漢民族化を強制し、清朝時代の最大版図を「歴史的領土」と主張する中国共産党こそ、最大の「帝国主義国」であり、心して付き合わなくてはならないのだ。

「愛国無罪」というが、劉暁氏こそ真の愛国者であり、劉氏のノーベル平和賞受賞を機に即時釈放すべきであろう。然し、頑迷固陋な中共は平和賞受賞を「共産党一党独裁支配の政治体制への批判」と捉え、受賞委員会とノルウェーに抗議した。

 その上に、劉氏の受賞決定を伝える報道や放送を規制したことでも共産主義の異常さが分かる。こうした事を見ても、国際社会の一員としての資質に欠けるものだ。

 尖閣諸島の漁船衝突事件でも、逮捕・拘留したシナ人船長を処分保留で釈放したことを「日本への勝利だ」と大いに自己満足に浸っていたが、これに拠って国際的な信用が失墜したのも確かだった。方や日本の外交音痴も世界に曝された(苦笑)

 劉氏の平和賞受賞へのイチャモン、難癖も、同様に中共への国際的信用失墜と共産主義の危険性を知らしめるものとなろう。戦略的互恵関係などクソ喰らえだ。中国共産党こそ世界に巣食う癌であり、共産主義の撲滅は人類の至上命令でもある。

cordial8317 at 09:32|Permalink

2010年10月08日

こんな日本に誰がした

「政治は三流、経済一流、官僚機構は超一流」と揶揄されたのも昔の話。その一流だった経済も崩壊し、商業道徳そっちのけで営利至上主義に狂奔したツケが出た。

 江戸時代、商人は「士農工商」の最下位に置かれ「金儲け=賤しい」と軽蔑の対象だった。商人こそ襟を正し、質素倹約を心掛けるべき立場なのは今も同じ。

 江戸時代の思想家・石田梅岩は、商人の役割は「余ったものを足りない所に送り社会全体を過不足なくすることだ」と倹約の公共的な経済効果を唱えた。

 資本主義とは本来そういうものだ。「倹約」は「ケチ」とは違う。「ケチ」はカネを出し惜しみしすることだが、「倹約」とは社会の為に我慢することである。

 だが、現在の経営者に至ってはケチが実に多い。3度のメシを2度に減らしてはいる人もいるにはいるが、その1食余った分を他所で頑張っている人に分けてやれば良いものを、後で自分で食べたり、バカ息子に譲ったりする守銭奴ばかり。

 こんなことでは経済が停滞するのも当り前で、我が国の景気低迷に一因は、資本主義の意味を理解していない経営陣の心の乏しさもあるのではないだろうか。  

 政治が三流なのは変りはない。それどころか益々悪くなる一方だ。昔は、政治が混迷しても超一流の官僚機構が「日本丸」の舵取りを巧くやってくれるという「神話」があったのも事実。今やその官僚が国を滅ぼす一大勢力になってしまった。

 その官僚機構の打破を標榜した民主党もあの為体。果たして日本丸は何処へ向かってしまうのだろう。 想えば、戦前と戦後では全く別な国になってしまった。

 無条件降伏した日本は米国の51番目の洲になっても不思議ではなかったが、帝国主義の崩壊でどうにか免れた。その代わり米国は徹底した教育改革を行った。

 GHQが謀ったその徹底した「戦後民主主義教育」は、米国が意図した以上の効果を上げ、現在もありとあらゆる処に影響を及ぼし続けている。「戦後民主主義」とは、敗戦国である日本を汚辱に塗れた過去と捉える自虐史観である。

 その教育で育った者は国家から恩恵を受けながらその恩を忘れ、個人と国家を常に対立させることで、恰も国家は「人間を抑圧する組織」と見做し、反国家反体制的なポーズをとることが「進歩的」で「文化的」だと錯覚している。

 確信的戦後民主主義者は兎も角、最近は幼稚な正義感や安易な平和主義を振り翳す者を「無自覚左翼」と言うが、巷にこうした輩が氾濫している。

 占領下でGHQが最も徹底したのが言論統制である。情報発信の中枢、NHK、朝日新聞、岩波書店が監視下に置かれ洗脳された。未だにこの組織は、米国の洗脳状態から脱却出来ずにいる。いい加減目を醒まして貰いたいものだ。

 米国から洗脳された連中が「反米」を気取り、祖国日本を貶めているの現状は最早コメディそのもの。 嘗て日本人は「恥を知る」国民だった。こんな日本にしたのは政治家か、官僚か、マスコミか、それとも国民なのか、一体誰なんだ。

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