サンデーモーニングの常連コメンテーター・寺島実郎の薄っぺらい論評を嗤うSNSでのフォロワーやFBFが多過ぎるヤツに限って・・・

2022年03月04日

他国からの支配の歴史と米国に裏切られたウクライナの悲劇

 歴史的に他国に支配を受けて来たウクライナは、ロシアと西側(NATO)緩衝地帯としての存在だった。自国を護る為に核武装を実行。米国・英国・ロシアなどと「ブタペスト覚書」の合意に由って核放棄するまでは世界第三位の核保有国だった。

 ソビエト連邦(ソ連)が崩壊すると米国が唯一の超大国となった。冷戦後、ウクライナは世界の超大国となった米国民主党政権に追随して行く。自国の安全保障を米国民主党政権を頼ったところにウクライナの現在が在ると言っても過言ではない。

 ウクライナは米国へ多くの便宜を図っている。その中でも2014年、オバマ政権下で副大統領だったバイデンは息子のハンター・バイデンをウクライナ最大手の天然ガス会社「ブリスマ」の取締役に就任させたことは誰もが知るところ。

 米国大統領選ではトランプ陣営がバイデン候補を批判し、ハンター・バイデンが中国共産党から多額の金銭を受け取ったと糾弾されたのは記憶に新しいが、バイデンはロシアとの仲介をチラつかせてウクライナでも利権を漁っていたのだ。

「ブリスマ」が脱税などの不正疑惑でウクライナの検察に追及されると、バイデンはポロシェンコ大統領(当時)を脅迫して検事総長の解任を要求します。バイデンとポロシェンコの電話での会話はネットに出回るもその疑惑は打ち消された。

 ポロシェンコは検事総長を解任したことを伝えるとバイデンは上機嫌で応じていたという。ポロシェンコはアメリカが頼りだから便宜を図ったのは当然のこと。

 そのバイデン米国大統領は、ロシアの軍事侵略に制裁措置を講じて「オレもやってる感」を演出しているが「軍事的介入はしない」と明言してしまう。「軍事的介入はしない」との発言を見逃がさなかったプーチンはウクライナ侵略を謀った。

 米国民主党政権に裏切られ続け、期待していた安全保障の梯子を外されてた上に見棄てられ、ウクライナは孤立無援で戦うこととなり、ウクライナ東部のドネツクとルガンスクの両人民共和国への進駐と実効支配され本土にまで被害が及んでいる。

 プーチンは何故にここまでウクライナに拘るのか。報道された様なウクライナのNATO加盟を恐れているというよりも、ヤヌコビッチ政権がクーデターで倒れた後の政権自体が完全に米国の傀儡であり、ロシアにとって脅威であると思い込んだ。

 西側(NATO)とロシアの間に挟まれた緩衝地帯国家の存在だったウクライナであったが、完全に米国の前線基地となって行く。プーチンの苛苛は募るばかり。

 嘗て、日本もドイツと共に共産主義の防波堤だった。だが、第二次大戦で敗戦すると防共の防波堤は崩壊しソ連や中国共産党を始め共産主義者の跋扈を招いた。

 終戦後、共産主義が蔓延った責任は米英にもある。歴史に「もし」はないが、もし日米が戦わず、蒋介石との和平が実現していれば満州国は保全され、中華民国は中国共産党を圧倒していただろうし、中国共産党は消滅していたかも知れない。

 もしそうなっていれば、中国共産党の大躍進や文化大革命、天安門事件も起きなかったし、香港の民主化や南沙諸島、台湾や尖閣諸島への侵略の危機も生じることも無かったし、北朝鮮の独裁政治も拉致事件も起きることも無かっただろう。
    
 2013年、EU(欧州連合)はウクライナに対し経済や政治などで関係を強化する「連合協定」を提案する。こうした状況に危機感を募らせたプーチンは、ヤヌコビッチ大統領に、連合協定を拒否し支援を受るか制裁を受けるかの選択を迫った。

 プーチンの恫喝に怯んだヤヌコビッチはEUとの協定締結準備を停止した。この対応にオバマ政権はクーデターを扇動し、ヤヌコビッチ政権を退陣に追い込んだ。

 プーチンはこのクーデターの対抗措置としてクリミアを併合。そのクリミヤ半島を鳩山由紀夫と一水会の木村三浩が訪問して嘲笑を買ったのを思い出す(苦笑)

 オバマ政権はプーチンのクリミヤ半島併呑で危険を感じるウクライナに軍備を提供することなく、ロシアに対する経済制裁を実施しただけ。今回のウクライナ東部のドネツクとルガンスクの両人民共和国の独立もクリミヤ侵略での対応と同じ。

 オバマのロシアの経済制裁に因って、ウクライナとロシアの対立は決定的なものになった。ウクライナはロシアとの交渉よりアメリカ民主党政権に追随する道を選んだ。こうした判断ミスがウクライナの悲劇を生んだと言っても過言ではない。

 2021年、ウクライナはバイデン新大統領の下で、NATOを中心とした大規模軍事演習に参加。ロシア侵略に備え対戦車ミサイルシステム(ジャベリン)を配備。

 こうした軍事的な動きは、プーチンにしてみれば「ウクライナは完全に米国民主党の手先」であり、ロシアにとって安全保障上の脅威として断定された。

 軍事演習が決定的な要因となり、ロシアのウクライナへの軍事侵攻が危惧されると、バイデンは「ウクライナへ米軍を派遣してロシアと戦うことはない」と明言し、プーチンに軍事的に戦う意思はないとのシグナルを送り続けた。

 その一方で、バイデンは高騰した天然ガスをヨーロッパに売り込みを図っている。それはウクライナとプーチンを戦争に誘ったのも同じで、米国民主党の傀儡と化し、米国に利用され続けるウクライナ政権を潰そうというのが侵略の理由だろう。

 我が国も日米安保条約を信じているが、米国のウクライナの裏切りを他山の石と捉えて万が一に備えるべきだ。米国が「日本を友人」だとしてるのは、それが米国の為に有利だからで、その他の如何なる理由も大義名分も付けたりに過ぎない。

 米国というのは何事も自分の利益だけを考える国であり、今日の夕刻までは友人であっても明朝には敵となっても、それを少しも不条理とも不道徳とも思わぬ国だ。

 一旦その利益が失われたならば何ら躊躇することなく180度転換し、敵側に立つことを少しも不思議と思わぬ国だというのは歴史が証明している。ウクライナの悲劇は、米国民主党という腹黒さを知る上で多くの教訓を示唆していると言えよう。

※コメントは返信するのも煩わしいので会員のみにさせて頂いております。コメント及びメッセージ、御意見御感想などは mr.cordial@live.jp へ御気軽にメールを。

《会費&御支援》みずほ銀行 郡山支店 普1464729 ニッポンロンダンクラブ。年会費一般30000円(月2500円)。法人120000円。協賛会員300000円~。

cordial8317 at 08:46│Comments(0)

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

サンデーモーニングの常連コメンテーター・寺島実郎の薄っぺらい論評を嗤うSNSでのフォロワーやFBFが多過ぎるヤツに限って・・・