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2022年01月16日

第七十六代内閣総理大臣の海部俊樹の死去に思う

 第七十六代内閣総理大臣の海部俊樹が死去した。享年91歳。「海部の前に海部なし。海部の後に海部なし」と早稲田大学雄弁会で語られたという逸話は記憶してる。確かに舌鋒鋭く演説は上手だが如何せん人相同様イマイチ迫力が乏しかった。

 首相に就任出来たのも、リクルート事件や女性スキャンダルに縁遠く、クリーンなイメージだけで無難なところが買われたのだろう。当時最大派閥の竹下派が支援したことで総理総裁となるも、自民党幹事長に就いた小沢の傀儡政権だった。

 自民党幹事長に就いた小沢は「海部首相の無能」との評判に関し「海部首相の無能」との評判に関し、「シャッポ(帽子)は軽い方が好い」と発言。更に「担ぐ神輿は有能でない方が使い易い」との発言が新聞紙上を通じ一気に有名になった。

 この発言は小沢一郎の性格を良く現した話として小沢がカリスマ性を浴び党内実力者として持ち上げられて行くが、後に小沢側近で秘書の平野貞夫(後に参院議員)の発言だったと判明する。平野が記者の前で、オフレコで話した言葉だった。

 記者らはそうした経緯を知っていながら「平野秘書」と書かずに「小沢幹事長が」という主語で記載した。秘書の発言よりも小沢の発言とした方が、よりニュース性が高いと判断したからだ。マスコミはこうして印象操作し国民を誘導する。

 マスコミは「周辺のエピソード」を、全て小沢の功績であるかの様に報道し、このマスコミに因る印象操作に因って、何でもない事や日常茶飯事でさえも、全て国民の持つイメージを増幅する形でデフォルメ(誇張された表現)されてしまった。

 小沢一郎について国民はどんなイメージを持っているかと言えば「剛腕」「壊し屋」というイメージが一般的であり、もう少し政策などを見ている人は、政治家の中でも熱烈な「親中派」であり、逞しい「親韓」というイメージだろう。

「真実の小沢一郎」とはどのような人物なのだろうか。実際に小沢に会った殆どの人が同じ様な感想を話す。そこには政界を牛耳る「剛腕政治家」の姿は何処にも見えない。どちらかというと「普通のおじさん」というイメージしかないという。

 逆に「何処から見ても弱弱しい、気の小さい、そして、酒好き・女好きな何処にでもいる初老の男でしかない(宇田川敬介)」という。(※初老とは四十歳をいうが勘違いだろう) 。その「普通のおじさん」が「剛腕政治家」に化けるのは何故か。

 決定的になったのは前出の「シャッポは軽い方が良い」という発言に関するエピソードだ。その後の日本新党ブームに肖った細川護熙内閣成立、自民党の下野の立役者として活躍した小沢一郎の、正に代名詞になったかの如き発言である。

 海部の話に戻るが、自衛隊派遣など当時では難しい外交政策を乗り切ったと評価されてるが、要は追米に加え、憲法議論議論さえも出来なかったことは無能故のことだ。そういや、在日韓国人の指紋押捺の廃止を実行したのは海部だったな。

「内閣の命運を賭けた」という小選挙区制度導入が頓挫すると退陣する。その後、小沢一郎も派閥抗争に敗れて自民党を脱党し、何故か海部も小沢に付いていった。小沢は海部を新進党の初代党首に持ち上げるも蜜月はそうは続かなかった。

「政治改革」の名の下に謀られた小選挙区制度は派閥抗争で敗れ自民党から脱党した小沢らが自民党派閥解体が目的だった。今や国会議員の8割以上が官僚上がりと世襲議員しかいなくなったのも海部のマヌケな政治改革の置き土産でしかない。

 斯くして小沢らの策謀に嵌り我が国は二大政党の道を選択した。然し、小選挙区では「赤か白」的に一人しか選べない、小選挙区制度は中庸を旨とする日本人にはそぐわない。自民党か共産党かではなく選択肢が多い制度にするべきだ。

「10増10減」にするというが、投票を義務化し「該当者なし」の項目を創れば好いし、例えば、福島県は以前は中選挙区(5区)に分けられていたが、これを「浜通り」「中通り」「会津地方」の三つに分け、夫夫当選者を4人~5人とすることで、巨大政党に所属しなくても当選出来る制度に替えるべきだと思う。

 現在の選挙制度では、幹事長を始めとした党幹部に気に入られ、主張も政党の意向を優先させられる。つまり、憲法改正にしても「自民党がやろうとしている憲法改正は現憲法を護持することになるから反対」と主張したら党公認は無理だろう。元官僚や世襲ばかりでは国会がつまらなくなる一方だしに新しい風が吹くことは無い。

 死んだ人を批判するのは本意ではないが、自民党政治の劣化が顕われ出したのも海部の無能も少なからずある。今や小選挙区制度比例並立制が政治が生業となってる元凶である。更には細川護熙が謀った政党助成法が政治劣化に拍車を掛けている。

 いけしゃあしゃあと自民党に復党した海部だが、過去の愚策と己の無能を猛省することはなかった。小選挙区比例並立制にしろ、国民への詐欺行為である政党交付金制度にしろ、海部らが遺した悪しき政治システムを終わらせるべきだと痛感する。

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