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2021年03月28日

原発事故の混乱を招いた菅直人の逮捕と民主党政権の総括を

 朝日新聞福島総局の小手川太朗記者の「かつて『原発事故で死亡者は出ていない』と発言した政治家がいたが、実際は全く違った。原発から4.5キロの双葉病院では、自衛隊や警察が放射性物質に阻まれて救出活動ができず、約50人が衰弱して亡くなった。当時の記憶を訪ね歩きました」との取材記事を読んでみた。

「原発事故で死亡者は出ていない」と発言した高市早苗のことを暗に批判してるが、高市は「原発事故の放射線で亡くなった人はいない」と言っただけ。高市が批判された当時もそうだが、感情剥き出しの世論の摩り替えでしかなかった。

 双葉病院の患者50人が衰弱死したのは「自衛隊や警察が放射性物質に阻まれて救出活動が出来なかった」のが原因だとしている。死亡人数は50人ではなく、双葉病院だけではなく介護施設「ドーヴィル双葉」の患者を含めて44名ではないのか。

 東京電力福島第一原発事故の刑事責任を巡り、業務上過失致死傷で強制起訴された東電旧経営陣3名に対し、東京地裁は無罪の判決を言い渡したのは記憶に新しい。反原発派らは「原発行政に忖度した不当判決」と喚いたが、無罪判決は当然だろう。

 東電幹部への強制起訴は「大津波を予見出来たのか?」ということが争点になっているが、双葉病院の患者ら44人を死亡させたとして業務上過失致死傷罪で強制したことに始まる。だが、この患者死亡の原因は民主党政権の避難指示に在る。

 起訴内容では、原発事故で避難を余儀なくされた双葉病院の患者や介護老人施設「ドーヴィル双葉」の入所者44名の死亡の責任を問われているが、死因は民主党政権下での「20キロ圏内」という科学的データを無視した愚策に因るもの。

 移動困難な、動かしてはいけない重篤な患者に移動を強いた責任者は、東電元幹部らではなく当時の首相であり災害対策本部長だった菅直人である。朝日新聞の偏向報道やデマはに事情茶飯事だが、この小手川記者も何かを況や。

 地震発生時、国会では菅直人の外国人からの不法献金が追及されていた。辞任已む無しの状況下で東日本大震災が起きた。菅は不法献金を有耶無耶にしようと、現場視察というパフォーマンスに出た。この軽挙妄動が禍根を遺すこととなる。

 東日本大震災当日から炉心溶融という「最悪のシナリオ」を予測していながら、菅直人自らが強く望んだ現地視察に因って、事故拡大防止の為に採るべき第二第三の矢を放つのが遅れてしまったことは決して見逃せない事実である。

 政府関係者は「首相を被曝させない」ことを優先する余り、1号機の炉圧を低下させる為の「ベント」と呼ばれる応急措置が遅れてしまった。この現場視察という菅の軽挙妄動こそが原発事故の現場の対応に要らぬ混乱を招き被害が拡大したのだ。

 菅直人こそ業務上過失致死傷罪で逮捕され刑務所に送り込まねばならない大悪党であり、菅が強制起訴されない裁判に意味は無い。 「自衛隊や警察が放射性物質に阻まれて救出活動が出来なかった」のであれば批判すべきは民主党政権だろう。

 東日本大震災時、民主党政権は「SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)」の数値を隠蔽し、科学的根拠の無い「原発周辺20キロ圏内」という避難指示を下した。このSPEEDIの隠蔽が後々屋上屋を架すこととなる。

 双葉病院やドーヴィル双葉周辺は放射線量は低い地域だった。避難指示を解除し治療を優先すべきだったにも拘らず、発令した「原発周辺20キロ圏内」に拘泥して強制的に避難させてしまったことで重篤だった患者が死亡したというのが真相。

 東電旧経営陣らを庇うつもりは毛頭ないが、当時の最高責任者であり、混乱と更なる被害の拡大を生んだ菅直人が逮捕もされず、批判もされないことに正義が在るとも思えない。強制起訴までして旧経営陣のみを断罪してどうなるというのか。

 未曾有の原発事故は混乱を生んだのは致し方ないとして、事後法の如く「大津波を予見出来なかった責任は重い」だとか批判するよりも、過去の原発行政の功罪を検証し、事故当時の民主党政権下で謀られた多くの愚策の総括をするべきだろう。

 騒がれている処理水問題は何故に早くに海洋放出が出来なかったのか。何より「福島は除染をしなければ住めない土地」と風評を悪化させる原因は除染作業であり、何故に除染が強行されたのか予断なく検証するべきである。

 中間処理施設に運ばれるフレコンバッグは人体に影響を及ぼさない除染で出た単なるゴミ。これに20兆円以上の血税が垂れ流され、更には最終処分場建設という難題が残されている。反原発派の扇動に科学が負けたのはどうしてなのか。

 反原発から原発事故を殊更に論い、その責任論を然も当然であるかの様に振り翳すが、生き残った我々がいつまでも被害者意識丸出しで過去ばかりをふり返っている。だが、いつまでもその場に立ち止まっている訳には参らないのだ。

 今も凄惨な事故現場に於いて命懸けで収束しようと頑張っている方々が存在し、また、この教訓を活かそうと懸命に努力している方々が存在する。

 事故責任を問うのは法治国家では当然であろうが、それよりも大事なことは二度とこの様な「人災」と言われる過ちを繰り返さない為に我々はどうすべきなのか、また未曾有の原発事故の教訓をどう活かすかではあるまいか。

 福島原発事故に限らず、いつか起こるであろう韓国や中共、或いは世界に在る原発事故に対して、福島原発事故の収束技術と正確な科学的データが活かされることこそ、福島のこの地に住み続ける我々の願いでもある。

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