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2019年03月24日

「蛍の光」には3番・4番があったことを知ってますか?

「敷島の大和心を人問わば 朝日に匂う山桜花(本居宣長)」。東京九段の靖國神社境内の標準木「迅雷桜」の蕾が咲き開花し、月末には見頃を迎える。

 正に桜のシーズン到来で気持ちもどこかウキウキしてくる。この時期というのは卒業式、入学式、また退職や新社会人の別れや門出の季節でもある。

 その昔というか、愚生が小中高校生の頃は、卒業式や別れの定番曲といえば「蛍の光」だったが、いつの頃からか歌われなくなった。この歌が拒否された理由は、国歌斉唱拒否と同じで、我が国の歴史を否定する所から始まったものであろう。

 蛍の光の原曲は、スコットランド民謡の「オールド・ラング・ザイン」で、その曲に詩を書いたのはは国学者の稲垣千頴(チカイ)と言われている。

 千頴は、陸奥国棚倉(現・福島県東白川郡棚倉町)出身。松井松平家の家臣・稲垣半太夫の次男として生まれ、幼少期から学問に頭角を現し、日光の寺院へ留学。棚倉藩主・松平康英の川越転封に伴い、川越藩藩校長善館の教員となる。

 その後、京都遊学を経て東京に移り、明治2年(1869)23歳で平田篤胤死後の国学塾「気吹舎(いぶきのや)主宰・平田銕胤」に入塾する。直ぐに頭角を現し、塾頭に就任するも、塾則で禁じられていた遊郭登楼が発覚し、千頴をやっかむ塾生らから意見書が提出され退塾処分となったという。ん~遊郭通いとは中々洒落ている。

 それを高が遊郭遊び如きを非難してチンコロするなんぞ、日本の古典を研究し、儒教や仏教の影響を受ける以前の古代の日本にあった独自の文化、思想、精神世界(古道)を明らかにしようとする学問である「国学」を習ぶ塾生としての心構えがなってない。国学が廃れた一因はこうした融通の利かない窮屈さだろうか(笑)

「蛍の光」は、我が国がGHQ統治下だった昭和24年、教科書検定制度最初の小学5年生の音楽教科書に掲載された。だが、GHQは「国家主義的な色合いが強い」という理由で、「3番」「4番」の歌詞は削除した。その詩と意味は次の通り。

 3、筑紫(つくし)の極み 陸(みち)の奥 
 海山遠く 隔つとも その真心は 隔て無く
 一つに尽くせ 国の為

(九州の端や東北の奥まで、海や山々によって遠く離れていても、真心は唯一つにして互いに国の発展の為に尽くそうではないか)

 4、千島の奥も 沖縄も
 八州(やしま)の内の 守りなり
 至らん国に 勲しく 
 努めよ我が背 恙無(つつがな)く

(千島列島の奥も沖縄も、日本の国土の守りだ。学を修め職を得て、どの地に赴こうとも、日本各地夫々の地域で、我が友よ、我が夫よ、我が兄弟よ、どうか無事にお元気で、勇気を持って任に当たり、努めを果たして頂きたい)

 因みに、4番の歌詞の前半部分は、領土拡張により何度か改変されている。

 千島の奥も 沖縄も 八洲の外の 守りなり(明治初期の案)

 千島の奥も 沖縄も 八洲の内の 守りなり(千島樺太交換条約・琉球処分)

 千島の奥も 台湾も 八洲の内の 守りなり(日清戦争による台湾割譲)

 台湾の果ても 樺太も 八洲の内の 守りなり(日露戦争後)

 蛍の光の詩に、我が国の歴史や先人の営為が見える。蛍の光の「3番」「4番」の削除を見るまでも無く、米国はこうした細部に至るまで検閲し修正を謀った。

 GHQの検閲恐るべし。今や米国主導の戦後民主教育という悪しき教育制度や価値観は今や日本の隅々にまで浸透し、日本の尊い価値観を見失ってしまっている。

 大東亜戦争に敗れ無条件降伏した日本は米国の51番目の州になっても不思議ではなかったが、米国はその代りに徹底的に行ったのが教育改革という名の日本人の矯正だった。その戦後民主主義教育は、米国が意図した以上の効果を上げ続けた。

 戦後民主主義とは、自国(日本)の歴史を汚辱に塗れた過去と捉える自虐史観である。その教育で育った者は、国家から恩恵を享け乍らも個人と国家を常に対立させ、恰も「国家は人間を抑圧する組織である」と見做すことで己を正当化する。

 我が国内の珍左翼らが正にそうで、反国家反体制のポーズを採ることが然も進歩的で文化的だと錯覚している。GHQは日本人の中に別なニホンジンを創り上げた。「反米」を掲げる左翼こそ、米国製の矯正されたニホンジンだものな。呵呵。

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cordial8317 at 06:08│Comments(0)

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