「葉隠聞書(葉隠)」は優れた道徳規範の書日本人の心の奥底には神道の随神(かんながら)の教えが根付いている

2023年03月18日

人間死んだら終わり。全てが「無」。極楽浄土とは現世に在り。

 今日から彼岸の入り。彼岸の墓参りは日本独自の文化。彼岸の中日に当たる「春分の日」と「秋分の日」は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので、西方に沈む太陽を礼拝し、遙か彼方の極楽浄土に思いを馳せたのが彼岸の始まりとされている。

 彼岸会法要は、歴代天皇や先祖を敬う天皇の詔として始められた行事であった。現在では、天皇の関りは忘れ去られてしまい浄土思想に結び付けて説明される場合が多く、浄土思想での極楽浄土(天国)は西方の遙か彼方にあると考えられている。

 極楽浄土や天国なんてのは釈迦やキリストが死への恐怖を取り除く為に吐いた嘘。人間死んだら終わり、全てが「無」となる。極楽浄土とは現世に在り。

 愚生は、自分の持っているものを惜しみなく与え、悩んでいる者や、自分より劣る者、難渋している者を如何に助けてあげるかが極楽浄土だと思っている。

 死というものは人に平等に与えられたもので悲しいものではない。別れも宿命であり、運命なのだから現実を諒として享け入れることこそ大事である。

 人生とは一期一会であり、邂逅の一言に尽きると思ってはいるが、人付き合いは「人に期待しない」ことを念頭に置いて人と接する方が相手のことがよく見える。

 期待し過ぎると落胆も大きい。相手が裏切ろうという魂胆ならば敢えて騙されてみるのも悪くはない。人を見る目というのは生き様であり、人生哲学そのもの。

 宮本武蔵の「独行道」に、「いづれの道にもわかれ(別れ)をかなし(悲し)まず」という一条が記されてある。「何れの道にも別れを悲しまず」というと、血も涙も無い冷血漢だったのだろうかも思ってしまうが、そこは違うだろう。

 酒を嫌いな人が「我、酒を絶つ」とか、タバコを吸わない者が「タバコを絶つ」などとは書かない。「飲みたい」「吸いたい」と思うが、これを止めようと自分に誓願した者だけが「絶つ」と言ってこそ他人に響くものがあるのではないか。

 武蔵は寧ろ、人一倍感情豊かな熱血漢であり、別離に際しては人並み以上の涙を流したいが、涙を見せまいと努力した男だったに違いない。武蔵の兵法書に「山水三千世界を万里一空に入れ、満天地とも攬(と)る」という教えがある。

 武蔵が、修業の中で確立した思想の根本でもある「万里一空(ばんりいっくう)」とは、「世界はどこまでいっても空は一つ」とか「全てのものは一つの世界に留まっている」という考え方である。解釈としては、「何事も動揺せずに、常に冷静な気持ちで事に当たること」「一つの目標に向かって精進すること」との意味となる。

 何か事が起これば冷静さなど忘れ右往左往。大したことのないことに怯えてる様ではこの心境とは程遠い。何事も宿命であり、成る様にしかならないのだから身構えず自然体で、間合いというのが大事。斯くいう愚生も右翼浪人を気取り、私感を尤もらしく披歴しているが、目先のことを語ることや喧々諤々の議論に意味もない。

 天地自然や人間の大道を心得え、時の動きに従いつつも正義を踏み外さず、眼前に起こる危機に際しても平時と同様に対処出来る心構えと行動力を涵養することこそ、男の修業の極致である。また「人事を尽くして天命を待つ」という。人事を尽くせば好い事が待っているとも限らない。思う様な結果にならないのが殆どだろう。

 そうやって誰もが死んで行く。死とは誰にでも平等にやって来る、愚生の場合、「葬式はやらなくて好い」と伝えてある。仏教徒でもないので戒名も不要。愚妻には、「死に顔は誰にも見せないで棺桶を閉じて早々に焼いてくれ」と伝えている。

「年忌法要」や「偲ぶ会」なども煩わしいし、愚生のことなど忘れて欲しいので身内や友人らにも申し入れしている。守らないヤツには化けて出るつもりだ(笑)

 愚妻や倅だけに死んだ後のことを言ってたところで、日頃付き合いもない親族や知人から、「何でやらないんだ」と文句を言われるだろうから、親戚や知人にも予め言っている。追追、文書(最期について)で伝えておこうと思っている。

 仏教徒ではないが般若心経くらいは諳んじられる。中でも最後の「羯諦(ギャーテー)羯諦(ギャーテー)波羅羯諦(ハラギャーテー)波羅僧羯諦(ハラソーギャーテー)菩提薩婆訶(ボージーソワカ)般若心経」というラップ調の響きが好きだ。

 聞いてても、唱えていてもラップみたいで心地好い。意味は「さぁ皆一緒に真の幸せの世界に行こうではないか」という呼びかけだが、死の世界から戻った者はおらず、彼の世っていうのは意外と好い世界なのかも知れない。呵呵大笑。

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cordial8317 at 06:43│Comments(0)

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