和を講じ哀を乞うて止まずとは立国の要素たる痩我慢の士風を傷ふたる元慰安婦報告書は杜撰な調査だったことがバレ「河野談話」の根拠崩れる。

2013年10月16日

「明治の日本人に出来て今の私達に出来ない筈はありません」と言うが・・・

 畏くも天皇陛下御臨席の下、第百八十五臨時国会が召集され、安倍首相は「復興の加速化」「成長戦略の実行」「社会保障改革と財政再建」「外交・安全保障」などの所信表明を行った。政治で大事なものは「国防」と「教育」。「国防」に関しても避けて通れない憲法改正や「教育」に関しては、最後にチラッと語った程度。

 言葉は勇ましいが、日本国総理大臣としての覚悟を感じない、国家観に乏しい演説だった。2020年の東京オリンピック招致成功を例に挙げ、「みんなが頑張れば夢は叶う!」ってのは、見方を変えれば、失敗すればみんなの責任ということか(笑)

「失敗を恐れて何もしない」と本田宗一郎の言葉を用いていたが、政治に失敗は許されない、結果が問われるのだ。失敗する恐れがあるなら余計なことはするな。

 安倍は「心志あれば 必ず便宜あり」 と、偉人の言葉を模倣する。アジア主義(興亜主義)の原点であり、源流である「興亜会」の中村正直の言葉を引用して、然も自分の士気を鼓舞していたが、聞いてる側には全く響いては来なかった。

「欧米列強が迫る焦燥感の中で、あらゆる課題に同時並行で取り組まなければならなかった明治日本。現代の私達も経済再生と財政再建、そして社会保障改革、これらを同時に達成しなければなりません。明治人達の意志の力に学び、前に進んで行くしかない。明治の日本人に出来て今の私達に出来ない筈はありません。要は、その意志が在るか、無いか。強い日本。それを創るのは他の誰でもありません。私達自身です。皆さん、共に進んで行こうではありませんか!」と、実に仰々しい演説だった。

「明治人に出来て・・・」などと本気で思っているのだろうか。我が国の政治家に国難に打ち克った明治人の気概も、国家に対する熱い思いや誇りも在るとは思えない。国民もまた明治人の様な高貴さや高邁さも、国を支えようという心構えも無い。

「明治維新」にしても、日清・日露戦争に至った国難にしても、その基となったのは江戸時代に育まれた道徳や教養、武士道精神、大和魂が見事に結実し、それが明治に開花した結果と言えよう。明治人のバックボーンは江戸時代。だが、現代を生きる日本人には悲しい哉、明治人の様なそうした揺るぎない生き方や信条は無い。

 本居宣長が「古事記伝」を表して国学を大成させ、水戸光圀は、「大日本史」を編纂し、勤王の志士を鼓舞した。この日本学が「水戸学」であり、佐久間象山や吉田松陰、西郷隆盛、坂本龍馬、桂小五郎など多くの志士が影響を受けた。

 水戸学を知ることで天朝の尊厳性を崇し、鼓舞し奮い立った。 江戸時代に培った国学・日本学による勤王思想、武士道精神、大和魂の国益中心の愛国・憂国の心の成果が、「大政奉還」と「大政復古」の見事な明治維新を成し遂げたのである。

 安倍は、「明治の方々に出来て」と先人を軽々しく扱っていたが、現代人に明治人の気概も智慧も無い。「国益」という言葉を乱用するが、安倍のいう「国益」とは経済優先の新自由主義であり、規制緩和が国を滅ぼすとは考えないのか。

 社会保障改革と財政再建する上でも、最も大事なことは「人々の心の赤字」の解消以外に道はない。つまり教育こそ大事。喩え、成長戦略が成功し、数字的な赤字を解消し、経済が豊かになろうとも心が貧しければ同じ過ちを繰り返すだろう。

 安倍にとって「国益」とは何ぞや。強い経済を基盤とした社会保障改革と財政再建を成し遂げることが「国益」か。成長戦略とデフレ脱却こそが「国益」なのか。

 消費税の値上げも「国益」上で仕方ないことなのか。TPPも同様か。憲法を見直さず「集団的自衛権」を見直すことが「国益」に繋がるのか。 安部総理が誕生し、国家意識と国益観念を重んじた首相が再登場したと誰しもがそう思い歓迎した。

 だが、よくよく考えれてみれば中曽根康弘の時も、小泉純一郎の時も同様に国民は熱狂的に支持し、その度に裏切られ、国益を損なって来たのも事実だろう。

 安倍も、中曽根康弘や小泉純一郎と同じく保守を標榜し、国民を誑かしているが、米国や中共に迎合し、「国益」を損ねた徒輩と同じ匂いがプンプン漂う。

 今、政治がやらなければならないものは明治人の様な、道徳や教養を兼ね備え、武士道精神や大和魂を持った志しの高い日本人を育むことであり、上杉鷹山が訓える様に、「人々の心の赤字」こそ財政再建する上でも最も大事なことなのだ。

 今や国民の勤勉性、家族愛、愛国心、信義誠実の原則は失われ、心の中の高貴なものを失い、高邁さを忘れて私利私欲の欲望に塗れている。マスゴミが取り上げる胡散臭げな問題に一喜一憂し、問題が出ればその萌芽は日本に在ると貶し貶め、それをマスコミ御用達のインチキ言論人が煽り、政治家も頭の中は保身と次の選挙だけ。

 安倍よ、総選挙で国民に「高い志を持った日本人を育む教育を施す」という約束はもう忘れてしまったのか。アレは単なる選挙パフォーマンスだったのか。

  それこそ、明治人に出来て今を生きる我々が出来ない筈がないなら。将来を担う子供達の為にも、心の赤字の解消に立ち上がろうではないか。安倍よ、目先の経済政策より真の「教育改革」を優先する為に滅私奉公しその身を捧げよ!

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cordial8317 at 06:30│Comments(0)

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