教育再生の為には、先ず「正しい精神論」を創ることが必要犠牲となられた企業戦士の方々の御悔やみ申し上げます

2013年01月21日

蹴散らして前へ!

「八重の桜」の放送も三回目。坂本龍一が音楽担当ってのが気になるが、まぁ無難に進んでいる様だ。今回は「蹴散らして前へ!」というタイトルだが、この言葉は佐久間象山が山本覚馬へ与えた言葉だという。

 佐久間象山役の奥田映二は、自ら「天下の師」を任じ、人を見下す象山の尊大さと不遜さを中々上手く表現していると思う。

 象山は、その尊大な物腰から毀誉褒貶相半ばする人物として知られているが、言動は兎も角、幕末に於ける最高の思想家には違いないだろう。

 身長五尺八寸、道行く時は萌黄色の五泉平の馬乗り袴を穿き、黒文字肩衣に白縮みの帷子を羽織り、備前長光の白柄の太刀を差していたというから、まるで自己顕示欲の俗物が歩いている様なものだったに違いない。

 吉田松陰が海外密航に失敗すると、象山もこれに連座して同罪となり、国元の信州松代での蟄居を命ぜられた。

 文久2年(1862)に約9年間に及ぶ蟄居を解かれ、元治元年(1864)に幕命を受けて上京、象山は、「公武合体」「開国進取」の国是を定める為に各藩要人に意見を具申する。

 その象山の言動が尊攘激派の怒りを買い、同年7月11日、京都三条木屋町で「人斬り彦斎(げんさい)」こと河上彦斎に暗殺される。享年54歳

 信州松代藩では誰一人として同情する者もなく、佐久間家は断絶の処分を受けたというから、傲岸不遜な象山が如何に地元でも嫌われていたことが分かる。

 だが、その暗殺者河上彦斎は象山を「絶代の豪傑」と呼び、幕末の傑物、山岡鉄舟は「人傑」と慕っていたというから人徳もあったのだろう。

 最近は象山の功績が認められており、蟄居中に書いたとされる「省諐録」(せいけんとは、過ちを省みるという意味)は日本人の読むべき名著となっている。

 その一節には「君子には五つの楽しみがある」として。

 一つは、財産や地位とは関係なく、一族の者が皆礼儀を心得て、親子兄弟の間に不和が無いこと。

 二つは、金品の授受をいい加減にせず、心を清く保ち、内には妻子に恥じず、外には民衆に恥じないこと。

 三つは、「聖学」を学んで天地自然や人間の大道を心得え、時の動きに従いつつも正義を踏み外さず、危機に際しても平時と同じ様に対処出来ること。

 四つは、西洋人が科学を発達させた後に生まれて、孔子や孟子の知らなかった処の「理」を知ること。

 五つは、東洋の道徳と西洋の芸術(技術)と、この両方について余すところ無く詳しく研究し、これを民衆の生活に役立て国恩に報ずること。

 この象山の教えが後の「和魂洋才」という教えであり、この思想の下でアジアで唯一の近代化を成し遂げることが出来るのである。

 思えば敗戦後の我が国は、この「和魂」、つまり伝統的な日本の精神を忘却してしまったところに今日の悲劇があるのではなかろうか。

「愛国心」の教育も結構だが、「大和魂」を教えることが大事で、日本に生まれ、日本で生き、日本の為に学ぶのか、日本の何を貴び、何を信じ、何を護るのか、友人や朋輩と何を分かつのか、皆さんは考えたことはありますか。

cordial8317 at 07:30│Comments(0)

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