第二の「憲法記念日」である「文化の日」を本来の趣旨に戻そう!政治家がちゃんと政治をしていれば鍛冶屋はちゃんと鍛冶屋の仕事に専念していられる(三島由紀夫)

2022年11月15日

世の人はわれを何とも言はヾいへ わがなすことは我のみぞしる(坂本龍馬)

 平成21年6月末日付けで、国士舘大学時代から所属していた行動右翼のパイオニアでもある防共挺身隊(以下防挺)から「除籍通知」を出されてから13年が過ぎた。

 爾来、無所属となり、正統右翼浪人を自任しているが未だ達観に達してはいない。今考えて見ても、何故「除籍通知」を出されたのか不思議でしょうがない。

 右翼活動家として批難される謂れもないし、活動家として恥じることは一つもないが、愚生が去った後に防挺の活躍の声が聞こえて来ないのは返す返すも残念だ。

 元防挺の隊員らが、元群馬支部の関係者が中心となり「耕雲の会」を結成し親睦を図っているという。右翼団体でも前衛的な防挺に所属した者としての自負を以て、停滞する右翼勢力の捲土重来を期して頂きたいものだがそれも無理というもの。

 現役の頃も感じていたが、右翼浪人となり痛感することは、右翼団体同士の柵が多く、自由豁達な意見や活動が出来なくなってしまっていると危惧する。

 愚生が防挺に入った昭和50年代は、未だ愚連隊的なところも残っていて、ヤクザからも一目置かれていた。だが、何時の頃からだろう、右翼がヤクザから見下される様になってしまった。今ではヤクザの傘下団体に甘んじてるとは情けない。

 商法改正や機関紙の購読料などの資金源が断たれたことが右翼低迷の大きな要因だろう。天下国家や時局の話しよりもシノギのことばかり。全盛期3000名以上の動員力を誇った防挺も「カネの切れ目が縁の切れ目」宜しく次々と離れていった。

 二代目総隊長は右翼を引退してから大阪の山口組直参の若中となったが、三代目総隊長に就いた對馬則政は右翼現役で名古屋の某親分の舎弟の盃を交わすことに。

 名古屋の組織はヤクザと右翼の二足の草鞋は履けないからと四代目に愚生を指名した。防挺の組織改編に当たり20名程いた隊員の半分は對馬と共にヤクザとしての道を選び、何人かはこの機に右翼を辞めてしまったが正しい選択だったと思う。

 ヤクザを選んだ連中も結果は全員トンズラ。右翼がヤクザをやれるほど甘い世界ではないことは分かっていたことだろう。当時、防挺に残った者は6名ほどだった。

 少数精鋭というのも痴がましいが、四代目総隊長としてやれる自信は有ったが、結果は「除籍」処分が下された。四代目総隊長に就いた愚生が、実態の無い執行部から通知が出されるのも可笑しな話しだが、詳細は未練がましいので割愛する。

 右翼の巨頭・頭山満翁はその昔、社内の暗闘の際「そんなケチ臭いことでは将来の志業に大害あり」と憂い、明治12年に設立したばかりの「向陽社」を解消し、「玄洋社」に改め組織を再編した。流石は大物、国士とは斯く在りたいものである。

 警察庁が把握している国内の右翼団体は平成半ばに約900団体に上ったという。 御多分に漏れず右翼の世界も玉石混交というか、今じゃ玉はおらず石ころばかり。

 数ある団体の中には街宣車に日の丸を立てて、軍歌を流すだけの団体も在ったり、街宣車を強請り、集りの道具として使用してる自称右翼も少なくない。現在はその街宣車すら持てない団体ばかりで、思想はネット右翼の足元にも及ばない。

 世間の嘲笑や侮蔑に耐えつつも、天皇の弥栄と皇室の弥栄を祈り、国の行く末を憂う純正右翼や本流右翼はとんと御目に掛かれなくなってしまった感は否めない。

 組織維持の為なのか、親睦を高める為なのか団体同士の義理事も多過ぎる様に感じる。何処の団体もそうだろうが、若手活動家の育成は喫緊の課題だが、それにも況して待望されるのは、右翼を洗脳・感化・蜂起させられる思想家の出現だろう。

 占領下だった昭和21年1月4日、GHQは所謂、超国家主義者団体(右翼団体)の解散令を出した。荒原牧水の「大右翼史」に拠れば、終戦時の右翼は350団体だった。このうち追放や解散命令を受けたのは210団体に及んだという。

 この中には福田素顕の「皇道日報社(現、防共新聞社)」も玄洋社同様一切の活動を禁じられた。因みに、福田素顕は防共挺身隊初代総隊長の福田進の父である。

 現在の右翼団体への圧力など、素顕翁が生きた激動弾圧時代に比べれば屁の様なものだ。今こそ、全国の心有る愛国者は戦前の右翼の生き方に学ぶべきだと思う。

 福田素顕翁は、「愛国者は国民の模範的人物にして、指導者たれ」との言葉を残してこの世を去った。だが、右翼民族派や自称愛国者を自任し保守を自称する者の中で、果たして何人が「国民の模範」と胸を張ることが出来ようか。

 野村秋介大人は「他を批判する者、先ず自らに峻烈でなくてはならない」と訓えた。 我が胸に手を当て自省してみれば、忸怩たる思いに駆られるが、国民の模範に成れないまでも塵の中でもキラリと光彩を放てる右翼浪人になりたいものだ。

 11月15日は、坂本龍馬が京都の醤油商・近江屋で暗殺された日でもあり、龍馬生誕の日でもあり、龍馬ファンにとっても思い出深い日である。龍馬が遺した「世の人はわれを何とも言はヾいへ わがなすことは我のみぞしる」の言葉を心に刻む。

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cordial8317 at 07:37│Comments(3)

この記事へのコメント

3. Posted by センマイ   2011年07月09日 22:35
5 新たに団体を立ち上げられないのでしょうか?
2. Posted by 爆発五郎   2011年07月02日 17:39
昔のメンバーっていえば、石田という参謀がいたが、金もなく事務所に寝泊まりしていた彼奴は事務所前の工事に総隊長の名前を出し五万円を恐喝し捕まった。裁判で右翼からの引退を表明して執行猶予で放免された。事務所近くの焼肉屋で二人きりの放免祝いをしてやったっけ。絶縁されて真面目に働いているかと思いきや、先日ネットで尊敬する大学の先輩の主催する演説会に「石田正流」と仰々しい名前で出ていたのは驚いた。まぁ翻意して活動を再開したのは良いことだが、あの金銭のだらしなさは直らないだろうなぁ。
1. Posted by 男は狼   2011年07月01日 11:36
5 昔のメンバーで新橋で演説会を開催してくれる事を、心待ちにしています。

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