「ウエシマ作戦」と福島県への風評被害東日本大地震と津波と原発被害に見る福島県民への差別

2011年03月21日

鎮魂の黒き喪章を胸に今は真っ白の帆を上げる時なのだ

 東日本大震災の影響で卒業式の中止や延期を決めた学校は少なくない。そんな中、mixiニュースに「感動的すぎる」と話題を集めている新座市立教新座高等学校での逸話がアップされていた。生徒達の安全を考慮し卒業式の中止を決断したという。

 渡辺憲司校長が「卒業式を中止した立教新座高校3年生諸君へ」と題したメッセージを同校のホームページに寄せたもので、クリスチャンの高校らしいものだ。

 別に愚生はクリスチャンでもないし、この校長の教育論がどういうものなのか定かではないが、卒業生へのメッセージとしては中々の訓誨だと思う。以下抜粋引用。

 私は今繰り広げられる悲惨な現実を前にして
どうしても以下のことを述べておきたいと思う
 悲惨な現実を前にしても云おう。
 波の音は、さざ波の様な調べでないかもしれない。
 荒れ狂う鉛色の波の音かもしれない。
 如何なる困難に出会おうとも、自己を直視すること以外に道はない。
 如何に悲しみの涙の淵に沈もうとも、
それを直視することの他に我々にすべはない。
 海を見つめ。大海に出よ。嵐にたけり狂っていても海に出よ。
 真っ正直に生きよ。貧しさを恐れるな。船出の時が来たのだ。
 思い出に沈殿するな。未来に向かえ。別れのカウントダウンが始まった。
 忘れ様としても忘れ得ぬで有ろう大震災の時のこの卒業の時を忘れるな。
 鎮魂の黒き喪章を胸に、今は真っ白の帆を上げる時なのだ。
 愛される存在から愛する存在に変われ。愛に受け身はない。
 教職員一同とともに、諸君等のために真理への船出に高らかに銅鑼を鳴らそう。

 東日本大震災での惨状は目を覆うばかりだが、再建しようと歩みだした被災者を始め、地元消防団や県警、被害拡大を防ごうと懸命の努力を続けている自衛隊、東京消防庁、警視庁の方々が作業を淡々と熟す隊員の姿は実に頼もしい。

 復興に何年の年月を要するか想像も付かないが、必ずや人知が未曾有の国難を救ってくれると信じている。復興に若者が一翼を担い大きな力になって行くことは間違いないだろう。渡辺校長のメッセージが、若者の心に刻まれることを願う。

cordial8317 at 08:59
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