2020年04月

2020年04月28日

主権回復が成された昭和27年4月28日が実質的な終戦記念日である

 本日4月28日は「主権回復の日」。昭和27(1952)年4月28日、サンフランシスコ講和条約の発効を以て我が国の主権が恢復され、GHQの約7年に及ぶ統治から解放された。本日が我が国の実質的な終戦記念日である。

 昭和20年8月13日、我が国は大東亜戦争での敗戦を認め、同月15日、昭和天皇は終戦の詔勅を読み上げられた。国民の多くが8月15日を「終戦の日」と認識してるのは、GHQの戦後民主主義教育に由る洗脳の最たるものだ。

 安倍政権下で4月28日を「主権回復の日」と定めた。主権回復とは分かり難いが、要は本日は「独立記念日」であり、実質的な「終戦記念日」である。

 8月15日は終戦詔勅奉戴日であって「終戦の日」ではない。8月15日に、自称・愛国者や似非保守、アホな右翼団体までもが靖國神社に参拝しているが、コレ正に我が国の歪で幼稚な愛国心の顕れであり、靖國神社の贔屓の引き倒しである。

 4月28日は、名目的には大東亜戦争が終結し主権が恢復(独立)した日ではあるが、未だに続く米国依存と更なる米国追随は米国の敗戦後の統治下状態と何ら変わらず、「主権回復」とは名ばかりの悲しい現実が眼前に突き付けられている。

 主権回復に伴い「日米平和条約」が発効。この条約は昭和35年に失効するが、「日米の相互協力及び安全保障条約(日米安保条約)」を再締結するに至る。こうした戦後の歴史的事実こそが、日米関係の日米関係たる所以である。

「国防」という国家の大本を忘却し、まやかしの平和を貪り続け、魂亡き繁栄に現を抜かす根源こそが「日米安保条約」であり、安保条約の解消無くして真の独立は果たせない。「国防」を確立せずして真の主権回復など在り得ないのだ。

「国防」とは領土防衛だけではなく、三島由紀夫が語った様に「それを失ってしまえば日本では無くなってしまうものを死守すること」である。つまりは歴史・伝統・文化を守ということであり、畢竟、皇統を死守することに在る。

 終戦後の昭和21年から29年まで、昭和天皇は全国を行幸遊ばされ、国民を励ましになられた。正に、国民と共に在りたいとの大御心に接し、改めて日本という奇跡の国に生まれたことに感謝せずにはいられない。

 我が国の歴史を繙けば、仁徳天皇は、高みから民の竈の煙をご覧になられ、明治天皇は日露戦争の最中、前線の兵たちと同じ食事を所望されたという。

 昭和天皇も東京大空襲で皇居へ被害が及ぶ中、御所に止まり国民とその苦難を分かち合った。上皇陛下も今上陛下もまた斉しい。陛下は常に国民と共に在り、この万邦無比の「君民一体」の国柄こそが我が国體の精華である。

 日本人が護るべきものは、平和や国民の生命や財産は言うに及ばず、「日本」という国柄や国體であり、皇統の死守こそが使命である。だが、悲しい哉、安倍政権下で「退位法案」が謀られ、皇室典範改悪の序章となった。

 真の主権回復にはGHQの占領下に改正された皇室典範を明治(旧)皇室典範に戻すと共に陛下に奉還し、諸悪の根源である現憲法を破棄し、米国依存体制からの脱却を図り、確固たる国防体制を確立する以外にない。

 然し乍ら、未だに占領下の弱体化政策を検証することなく米国の国益を優先する新自由主義を妄信し、米国追随著しい我が国一身独立は遥か夢の如し。

 米国製のインチキ憲法を有難がり、米国の価値感にどっぷり浸っているが、米国への依存体質が続くのと比例して、我が国の国柄と日本人としての矜持が失われて行く様を、我ら維新者が拱手傍観している訳には参らないのだ。

「米国依存からの脱却」や軽々しい「反米主義」とは言うのは容易いが、真の主権恢復を心から望むのであれば何より大事なことは「一身独立」である。

 福澤諭吉翁は各々のそうした心構えを次の様に訓えた。

 貧富強弱の有様は、天然の約束に非ず
 人の勉と不勉とに由って移り変わるべきものにて、
 今日の愚人も明日は智者となるべく、昔年の富強も今世の貧弱となるべ し。
 古今その例少なからず。我日本国人も今より学問に志し、
 気力のたしかにして先ず一身の独立を謀り、
 随って一国の富強を致すことあらば、
 何ぞ西洋人の力を恐るるに足らん。
 道理あるものはこれに交わり、道理なきものはこれを打ち払わんのみ。
 一身独立して一国独立するとはこの事なり。

「一身の独立を謀り、随って一国の富強を致すことあらば、何ぞ西洋人の力を恐るるに足らん」とは正しく。本日は日本国民として主権回復の意味を知り、真の主権回復を祈念し実現する日にしなければならない。すめらぎいやさか。

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