2018年12月

2018年12月24日

韓国海軍が海上自衛隊のP1哨戒機に対して火器管制レーダーを照射

 韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に対して意図的に火器管制レーダーを照射したことが大きな問題となっている。政府は、有事にも成り兼ねない極めて危険且つ挑発的行為に強く抗議し、反省の見えない韓国側に再度遺憾の意を伝えた。

 韓国側は、「遭難した北朝鮮船籍捜索の為のもの」と見苦しい言い訳に終始しているが、遭難船の捜索は火器管制レーダーではなく、水上捜索レーダーを使用するのが適当であり、韓国海軍の確信犯的敵対行動であるのは明らかである。

 新聞報道では真相が分からないが、軍事・外交問題に詳しい知人は、今回の問題を「韓国海軍艦船の目的は、フリゲート艦(駆逐艦)の下のSLBM搭載可能な潜水艦が能登沖で訓練していた為に海上自衛隊のP−1対潜哨戒機に浴びせたという事。韓国フリゲート艦は潜水艦の航行を探知されたく無かっただけ。根は深い」とツイート。

 単なるレーダー照射ではなく、軍事力の機密漏洩の発覚を恐れ、また我が国を敵国視した訓練だったとすれば、知人の言う様に根が深い問題である。

 ややもすれば敵対行為と見做し、P1哨戒機からの攻撃も想定された訳で、我が国の抗議に対し、「行き過ぎた反応」とは全く反省していない証左である。

 盧溝橋事件に端を発した支那事変に毛沢東率いる中華ソビエト共産党(中国共産党)が大きく関わっていた様に、一部の軍人の軽挙妄動が、戦争の引き金となる大事件や戦争に発展するということは歴史的にはよくあることだ。

「日中戦争は日本の侵略戦争だ」との認識が蔓延しているが、我が国は「北京議定書」に基づき在留邦人保護の為に軍隊を駐屯させていただけで駐留が違法ではない。況してや盧溝橋でその日本軍に攻撃してきたのは中国共産党の方だった。

 上海でも日本人保護の為に合法的に駐留していた海軍陸戦隊に、正規軍10万人で一方的に攻撃を仕掛けてきて戦争は本格化したが、何れも中国共産党が仕掛けた戦争であり、つまり侵略者は、我が国ではなく中国共産党というのは明らか。

 実は、毛沢東や中国共産党にとって当時の状況は実に深刻だった。西安事件により、蒋介石は共産党攻撃を中止し、共産党と協力関係を作ることを約束した。然し、その後、蒋介石は毛沢東に対して次々に厳しい条件を突き付けている。

 盧溝橋での発砲事件は、毛沢東に拠る窮地打開の為の大博打であり、謀略だった。中国共産党のゲリラが盧溝橋事件を起こしたことは、今や100%明らかな歴史的事実なのだが、何故か未だに日本軍が惹起して悪者にされている。

 今回の火器管制レーダーの照射は、盧溝橋での中国共産党と同じ愚劣な行為であり、自衛隊が応戦していれば盧溝橋事件と同じ事態になった可能性もある。今回の問題を教訓に、我が国もまさかの事態に万全を期しておかねばならない。

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2018年12月21日

IWC(国際捕鯨委員会)からの脱退と商業捕鯨再開を歓迎する

 今年9月にブラジルで開催された国際捕鯨委員会(IWC)総会で、我が国が求めてる調査捕鯨が反対国の理解が得られず、調査捕鯨再開は困難になった。こうした状況に政府は30年ぶりの商業捕鯨再開に向けて、IWCからの脱退を決断した。

 捕鯨に関してはIWCで、我が国の地道な調査と科学的データを明らかにしたことで孤立無援だった我が国への賛同国も徐々に増えていた。我が国外交史上、貴重な勝利事例になる可能性が見えていた。だが2年前、オランダ・ハーグの国際司法裁判所が「日本の現在の調査捕鯨は商業捕鯨であり条約に違反する」との判断を下した。

 調査捕鯨が認められず、捕鯨停止を命令したことで調査捕鯨の科学データの開示という地道な活動が水泡に帰した。感情的に反捕鯨を叫び、己らの倫理観と偏狭な正義感を強要する反捕鯨国家と妥協点を見出すことは不可能なことだ。

 常々、ノルウェーやアイスランドを見倣ってIWCから脱退し商業捕鯨を再開すべきだと訴えていたが、IWC脱退と商業捕鯨再開は正しい決断だと思う。IWCを脱退した場合、「日本は、国際ルールを軽視したとの批判が避けられない」というが、我が国が脱退することになればIWCの存在価値は無くなるだろう。

「南極海域での調査捕鯨が出来なくなる」というが、排他的経済水域での商業捕鯨再開で調査捕鯨をする意味もなくなる。反捕鯨国は「クジラは絶滅危惧種」というが、実際にはクジラは品種にも拠るが絶滅どころか殖えているのが事実である。

 昨今は、調査捕鯨のデータを無視し「クジラやイルカは人間に近く可哀そう」などと安っぽい感情論に訴えているが、日本バッシングであり、日本人差別。

 調査捕鯨に拠ってクジラが殖え、資源回復が明らかになっているにも拘らず、こうした逆行する行為こそが、大きく海洋の環境を損ねることになるだろう。

 地球上の鯨類が年間に捕食する魚類の総量は、2億5000万トン~4億トンと言われている。一方で、世界の漁師の漁獲量は、その半分以下の約1億トンに及ばない。

「鯨飲馬食」と言われるほどに食欲旺盛な鯨類が増え過ぎれば、人間が食料にしている水産資源も脅かされることとなるのは明らか。食料自給率の乏しい我が国にとっては、タンパク質を補給出来る捕鯨こそ推進すべき国策でもある。

 我が国が商業捕鯨を停止して30年になるが、日本で商業捕鯨が本格的に始まったのは江戸時代初期の1606年に遡るという。紀州(和歌山)の太地で開始された商業捕鯨はやがて全国に広まり、それと共に鯨を食する習慣も全国に広まった。

 松尾芭蕉は「水無月や鯛はあれども塩鯨」と詠んだ。塩付けされた鯨の肉は江戸庶民の大切なタンパク源で大衆食として愛された。19世紀初頭に「鯨肉調理方」が出版されているが、鯨食はそれだけ民衆に普及していた食文化だったのだ。

 北海道や東北地方では、正月に「鯨汁」を食し、「ハリハリ鍋」にしている地域もあるし、大阪のおでんにはコロ、サエズリ、オノミといった具が入る。

 反捕鯨の連中は、鯨食を「ゲテモノ」扱いしたり「戦中戦後の食糧難時代に止むを得ず広まったもの」だとか、遠洋漁業は「鯨油を採る目的だ」などと愚にも付かない反論をしている者までいる。だが、それはペリーの黒船に見られる様に、欧米の捕鯨は皮だけ剥いで鯨油のみを採るやり方だから、錯覚して勘違いしているだけ。

 日本人はクジラを食するだけではなく、髭は文楽の人形に使い、骨は櫛などの工芸品となり、漁師達は鯨塚を立て供養した。反捕鯨は我が国の日本文化の否定でもあり、日本人差別でしかない。IWC脱退と商業捕鯨再開を歓迎したい。

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2018年12月18日

県内建設会社大手の佐藤工業の社長に八巻恵一副社長が昇格

 県内大手の建設会社・佐藤工業が準大手ゼネコンの戸田建設の傘下に入り、佐藤達也が創業してから70年、佐藤勝也社長が来年3月で退任することで佐藤一族支配が終焉する。戸田建設が全株式を取得したことに伴い八巻恵一副社長が社長に就任。光用薫戸田建設常務執行役員大阪支店長が代表権を持つ取締役会長となる。

 これを機に、ゼネコンに因る建設業界の寡占化が進んで行くのだろうか。だが、公共事業の先細りは必至で、利用価値が無くなれば戸田建設の単なる福島支店となってしまうのではと危惧する。公共事業の削減で大手ゼネコンを始め、福島県内の建設会社は生き残りをかけた経営を余儀なくされていた時期に東日本大震災が起きた。

 誰も口にはしないが、疲弊する建設業界にとって東日本大震災は正に天佑神助ともいうべきものだった。道路などのインフラの修復に始まり、次々と仕事が舞い込んだ。国は莫大な復興予算を投じて復旧を急ぐ。除染も建設業界の助け舟に。

 大手ゼネコンは挙って除染に参入し莫大な利益を得て、震災前に汲汲だった経営を立て直し、更なる復興事業への参入を営利を目論んだ。だが波及効果は全く無し。

 今は復興途中であり、建設業界にとっては未だオイシイことが多いが、2020年の東京オリンピックが終わればその先の見通しは真っ暗。安倍政権下、国土の強靭化対策を講じて莫大な予算を計上しているが果たしてどうなるものやら。

 公共投資以外に税収を生むものはなく、強靭化対策は大いに結構なことではある。だが、その裏で、ゼネコン主導の談合が繰り返されて、一部の業者だけが利益を得て景気に跳ね返ることなく、国民の利益や幸福に繋がらない様では意味が無い。

 社長に就く八巻恵一といえば、福島県知事汚職事件のきっかけとなった談合事件で、佐藤栄佐久元知事の盟友であり、事件の黒幕でもあったブローカーの辻政雄と共に、「入札妨害(談合)罪」で逮捕された前科者である。当時は営業本部長。その後は会社への論功行賞もあって常務を歴任し、5年前からは副社長に就いている。

 中々の実力者の様だが、建設業法第8章、第八条七項の罰則規程には「禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者」を役員などにしてはならないと明記されている。

 談合事件で逮捕され釈放された八巻はその後常務に就くが、役員に就いてたことは建設業法に抵触していたのではあるまいか。同じく談合事件で逮捕された佐藤工業社長(当時)は、全国建設業協同組合連合会(全建協連)の会長だった佐藤勝三も、今では社団法人「ふくしま未来研究所」の所長として辣腕を奮っている。

 建設業界というのは前科・前歴なんぞ関係なく、解雇もされず、却って逮捕されれば箔が付いて優遇されるというのは暴力団の世界と同じに見える。呵々大笑。

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2018年12月14日

時に元禄15年12月14日といえばやっぱり「忠臣蔵」でしょ(笑)

 年末というか12月になると、昔は「忠臣蔵」「赤穂浪士」が定番で、必ずといって好いほどテレビでは放映されていたが、「暴力である仇討ちを美化するのは怪しからん」とばかり、年末の恒例番組が消えたのはチョッと寂しい気もする。

 赤穂浪士が吉良邸に討ち入りしたのは元禄15年12月14日だが、実際には旧暦の元禄16年1月30日だったらしい。月の満ち欠けは29.5日周期で、1日が新月だから14~15は満月の夜、30日だとすると新月に近く薄暗かったのではなかろうか。だが、旧暦の元禄15年は閏年。つまり1年が13ヶ月あった年だから話がややこしい(笑)

 赤穂浪士の精神的支柱となったのが、陸奥国会津若松城下生まれで「山鹿流軍学の祖」として知られる山鹿素行(やまがそこう)。江戸時代に於ける武士道の理論を確立した人物であり、素行の談話を筆記した「山鹿語類」は日本人必読の著である。

 素行の著した「中朝事実」では、儒教や陽明学に見られる世の学者の外国(主として漢土)崇拝を批判し、皇統の一貫を根拠に、「日本こそ万国に卓越した中華・中国と呼ぶに相応しい国である」との日本主義を主張した人物でもある。

 江戸時代267年の歴史の中で、理不尽な御家断絶や御家騒動は他にもあったが、赤穂藩四十七士だけが「義士」と呼ばれ、「武士道の華」と評価されたのは、素行の「正義の遂行」の本義に基付く教えが在ったからだと言っても好いだろう。

  一方で、忠臣蔵の討ち入りに「大義」はなく、「子孫の将来まで考えて討ち入った」単なる「打算」だと断じる歴史家や批評家がいる。「大石内蔵助は忠義心によって討ち入らなければ大石家は山科で帰農し、埋もれただろうが、吉良を討ち取った結果、子孫は本家の浅野家に千五百石の高録で召し抱えられた」との論評もある。

「葉隠」でも、「赤穂浪士の仇討ちも、泉岳寺で腹を切らなかったのが落度というべきだ。それに主君が死んで、敵を討つまでの間が長過ぎる。もしもその間に、吉良殿が病死でもなされた時にはどうにもならないではないか」という行もある。

  葉隠れでは、仇討ちというのは緻密な計画でやるものではなく、「武士とは即刻、やられたらやり返すというのが本道で、事の成否は問題ではなく、成否よりも行為自体に意味が在る」と訓えている。その上で赤穂の武士を「上方の人間は小利口だから世間から褒められる様にするのは上手である」と嘲笑している。

 赤穂浪士の討ち入りを打算的と見るか否かは夫々で、犠牲を超えた行為に何かを感じれば好いことだ。余談だが、福島から米沢へ向かう峠(旧板谷峠)に、赤穂藩の次席家老・大野九郎兵衛ら16名の供養塔がひっそりと佇んでいる。

 この場所は、「泉岳寺での討ち入りに失敗した場合に、吉良は倅である米沢藩主を頼り北上するだろう」と考えて、この峠に身を潜めその機を待っていた。だが、四十七士の本懐の報を受け、大野ら16名はこの地で自刃したという。四十七士だけではなくこうした義士が居たことを忘れてはならない。南無阿弥陀仏。

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2018年12月13日

靖國神社の参道でシナ人反日活動家が放火し逮捕される

 昨日、靖國神社の参道でシナ人活動家が東条英機の位牌の様な物に火を点けるというパフォーマンスを実行し逮捕されるという事件が起きた。意味が分からん。

 南京事件への抗議らしいが、抑々、南京事件は存在しないフィクションである。況してや南京大虐殺とは、米軍に因る広島・長崎の原爆投下や東京を始めとした都市への無差別爆撃を正当化する為の世論のすり替えであることは今や明白だ。

 南京事件の証拠は「安全区国際委員会」の委員長だったジョン・ラーベの「ラーベ日記」とされている。だが、そのラーべ日記は実にいい加減なもので、妄想豊かなラーべに因るフィクションをこの反日活動家は信じ込んでいたのだろう。

 昭和12年12月13日、日本軍が南京を占領した際に南京に残っていた欧米人15人によって組織された民間組織が「安全区国際委員会」。ラーベの書籍や映画「南京のシンドラー〜」では、住民保護に当たった人道主義者として讃えられている

 だが、実際はどうだったのか。ラーベはドイツの電機メーカー「ジーメンス」の南京支社長で、当時のドイツは蒋介石国民党政権に軍事顧問団を送り込み、中国軍の近代化を指導すると共にドイツ製の武器を大量に売り込んでいた。

 軍事顧問団のファルケルハウンゼン将軍は蒋介石に、日本に対する先制攻撃を提案していた人物。その仲間でもあるラーベが反日的で且つシナ人に同情的だったのは想像に難い。あの狭い「安全区」に20万人の市民がいたが、そこを自由に行き来していたラーベ。日記にはたったの一件も殺害を見たとは書いていない。

 全ては「こう言ってた」との伝聞ばかり。事実、国際委員会の公式記録「南京安全区の記録」には南京の人口はずっと20万人だったと書いてある。だが、ラーベはヒットラーへの上申書で、5~6万人の民間人が殺されたと虚偽の報告をした。

 このラーベ日記を証拠に、南京事件が然も事実であるかの如く伝えられているのだが、要するに、南京事件とは「ラーべ日記」や、ヒットラーへの上申書を証拠に捏造されたものであり、全くの事実無根のでっち上げに過ぎない。

 我が国を陥れる為の策謀の裏側には米国が存在し、靖國神社でパフォーマンスを行ったシナ人反日活動家らの愛国心も、我が国の戦後民主主義者と同じく米国が創り上げられた歴史を信じ切っている軽々しい正義と言っても過言ではない。

 ナチスのホロコーストによって殺害されたユダヤ人は600万人以上、最多で1100万人を超えるとされているが、これも戦後にユダヤや米国で創られた歴史でもある。

 南京事件とは、「南京でも日本軍がナチスの様な虐殺を行った」という米国に拠る歴史の捏造というのが正しい。ホロコーストではナチスやヒトラーを非難しながら、南京事件ではヒトラーをも利用することというのだから厭きれてしまう。

 今やホロコースト自体が捏造されたものだということが明らかになりつつあるが、当時の文献などから徐々にその真実が見えて来る。「アンネの日記」にしろ、実際にはホロコーストを利用しようとしたユダヤ人の策謀が見え隠れする。

 ホロコーストにしろ、南京大虐殺にしろ、従軍慰安婦問題や強制連行にしろ、そうした事実が真実でなくてはならない連中の思惑が見事に一致する。

 ユダヤ人やシナ人、朝鮮人らにとって目障りなのは日本人である。そんな連中は口を揃えて、「ドイツはナチスの犯罪行為について時効を設けずに謝罪と賠償をし続けているから日本もドイツを見倣うべきだ」と言って憚らない。

 だが、ドイツはナチスについてはその罪は認めているが、ドイツ国家、或いはドイツ国民全体の罪は今日まで認めたことはない。何故ならそれは、ナチスやヒトラーの犯罪とドイツ国民としての戦争行為は別なものとしているからだ。

 大日本帝国の遂行した戦争とナチス・ドイツの犯罪行為とは全く異なるものだが、未だ東京裁判や戦後民主主義教育に毒され、ナチスと日本軍が同一であるかの様な自虐史観が蔓延していることは正統な歴史と英霊に対する冒涜である。

 東京裁判で日本無罪論を訴えたインドのパル判事はこう述べて擱筆した。

「時が、熱狂と偏見を和らげた暁には、また理性が、虚偽からその仮面を剥ぎ取った暁には、そのときこそ正義の女神はその秤を平衡に保ちながら、過去の賞罰の多くに、そのところを変えることを要求するであろう」。今こそ東京裁判の不当性と不正義を明らかにし、戦後の歪んだ贖罪意識と不条理を払拭しなければならない。

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2018年12月06日

「先輩として後輩力士の礼儀を正すことは義務と思っている」

 約一年前、大相撲九州場所後に行われたモンゴル出身者が集う慰労会の席で、横綱・日馬富士が貴ノ岩に暴行し引退を余儀なくされた。引退の記者会見で、「先輩として、後輩力士の礼儀を正すことは義務と思っている。弟弟子を思って叱ったことが、彼を傷付け、世間を騒がすことになってしまった」と語った。

 被害者だった貴ノ岩だったが、何やら犯したミスに言い訳した付き人に暴力を揮ったことがバレたという。日馬富士と同じじゃん。日頃から保守の牙城でもある相撲協会や国技である相撲を敵視するマスコミが、ここぞとばかりに大騒ぎ。

 貴ノ岩にしてみれば人としての道を教えたつもりなのだろう。だが教えるというのは実に難しく、言い聞かせて本人が理解出来れば問題ないが、言っても分からない奴に幾ら言い聞かせてもは効果はなく、その結果がビンタだったということ。

 体罰やシゴキによって理性ではなく本能を鍛え上げることは教育上の大事な要素の一つでもあるが、今や全てが暴力として片付けられてしまうのは如何か。

「愛のムチ」と暴力は紙一重。後輩を思いやる気持ちがあり、ビンタされる側も先輩を敬う気持ちが無くてはならない。要は、貴ノ岩に日馬富士や白鵬への敬いが乏しかったと同じく、付き人も貴ノ岩への尊敬の念が乏しかったのだろうな。

 貴ノ岩も、日馬富士が発したと同じく、「先輩として、弟弟子を思って叱ったことが世間を騒がすことになってしまった」ことを痛感していることだろう

 人を育て上げるというのは日本刀が出来上がる過程と似ている。日本刀は先ず卸し鉄を「積み重ねる」ことから始まる。そして「鍛錬」し「下鍛え」し、何回も何回も鍛え上げ、「芯鉄」を鍛え造り込む。叩いて叩いて鍛えることで強靭で立派な刀が出来上がるのだ。国士舘の創設者・柴田徳次郎先生もこう訓示している。

「刀というのはトンテンカン、トンテンカンと叩いて叩いて鍛え上げなければ五郎入道政宗とか村正といった立派な刀は出来ません。国士舘の生徒も先生だけの指導だけではダメで、学校も親も一緒になってお子さん方を鍛え上げて行かなければ立派な日本人に育てることは出来ません」。日本刀を作る上で大事なのが「焼き入れ」。

 焼き入れを行うことで日本刀に命を吹き込む。焼き入れ一つで刀の出来も価値も変わってしまう。教育者も指導者も刀鍛冶と同じく、ヤキという鍛え込みと、更なる磨き上げで立派な人材が出来上がることを知るべきだが、如何せん、ヤキの後に磨き上げることが無いから、単に体罰や暴力だと断じられてしまうのだ。

 日馬富士のヤキや貴ノ岩のビンタに全く問題が無いということではないが、後輩の礼儀を正そうとした慈愛の一面をも否定し、暴力で片付けてしまうという風潮が事の本質を間違った方向へ導いてしまっているのではあるまいか。

 昨今の欧米流の理性を重視する教育論に抜け落ちているのは「本能論」であり、戦後、日本では子供を褒めなければダメ、叱ったり殴ったりすることはケシカランという考えが支配的になり、現在の我が国の教育論の基となっている。

 仏教でも儒教でも、「本能が理性を創るのに重要な役目を果たしている」と説いているにも拘らず、人間の驕りから動物との優劣性を強調する余り、人間にも当たり前に在る「本能」というものを下等なものとして否定しまった。

 抑々、「褒める教育」というものは、教育荒廃の元凶でもある日教組が、「生徒の自主性・自由の尊重」と謳ったところから始まったものだ。その為に、非行を繰り返す不良生徒を殴った教師の方が問題にされ吊し上げられ排除されてきた。

 教育で一番大事なのは「徳育」であり、徳育とは「人間性」の確立に在る。教育再生には「正しい精神論」を創ることこそ肝要。 文科省や教育委員会に学校を変える能力は無いのと同じく、相撲協会が暴力決別宣言をしたところで意味は無い。

 我が国の教育が抱えている問題は、小学校の段階で正しい人間性の基礎が形成されていないことが要因でもある。褒められることしか分からない儘に成長してしまったことが問題で、理性は正しい精神論の実践に因って鍛え上げられる。本能論こそが犯罪心理や暴力問題を始めとした諸問題を克服してくれるものとなる。

 愚生の場合、そんな付き人なら徳富蘇峰の、「言い訳は見苦しいばかりではなく同じ過ちを繰り返す」を引用して理性に問いかけて諭すだろう。そして同じことが繰り返されるならば、本能に問いかけるヤキは当たり前のことだ。呵々大笑。

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2018年12月01日

陛下並びに皇族方の定例記者会見は止めるべきだ

 秋篠宮殿下は御生誕の記者会見で大嘗祭について、宗教色の強い祭祀を国費で賄うことに疑義を呈し、「出来る範囲で身の丈に合った儀式にすることが本来の(天皇の祭祀)姿である」との持論を吐露された。神道は随神の道であるが、その形は宗教であり、政教分離の規定がある現憲法を考慮しての御発言だろう。

 現憲法下では天皇の祭祀は国事行為や公的行事ではなく、単なる「私事」となっており、現皇室典範にはGHQの策謀に因って大嘗祭の規定さえ削除されている。

 新聞タイトルを読めば、大嘗祭の何たるかも知らない国民が煽られる。大嘗祭を巡ってはキリスト教や仏教などの左翼系宗教団体を反天皇運動の活動家らが違憲訴訟を起こしているが、今後は秋篠宮殿下の発言が利用されることを危惧する。

 皇族の御発言は重く、殿下の発言を利用して反天皇運動を謀る左翼活動家らに利用されることを考えれば、御発言は慎重を期すべきではなかったかと思う。

 真子内親王殿下の御結婚の件も週刊誌が喜びそうな内容であって、敢えて発言する必要があったとも思えない。宮内庁への苦言に異論はない。だが皇族から一度発せられた言葉は取り消し難い。正に「綸言汗の如し」ということを思い知る。

 平成の大嘗祭を斎行し即位遊ばされた今上陛下は憲法順守の意向を示された。これは現憲法99条の「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」との条項を踏襲したまでのこと。

 だが、左翼や誤(護)憲派らは我田引水的にこの発言を利用した。過去にも、大東亜戦争の大義に疑義を呈したり、戦前の皇室の在り方や紀元節の祭祀を否定した「赤い宮様」と言われた故三笠宮崇仁親王殿下の発言を反対運動の論拠としている。

「紀元節祭復活は科学的根拠に欠ける」と紀元節の皇居皇霊殿での祭祀に反対したことをして、左翼勢力は三笠宮殿下の歴史的認識と発言を利用し、国民世論や大衆の煽動を謀った。今回も、大嘗祭や即位の礼は憲法に定める政教分離の原則に反するとして、クソ市民団体が損害賠償と儀式への公費支出差し止めの訴訟を起こす。

 憲法以前の存在であらされる天皇を、GHQの謀った現憲法で論じる愚かさ。如何に現憲法が我が国體や皇統にとって異質なものであるかが分かるだろう

 週刊誌やワイドショー向けの記者会見は、皇族方の吊し上げであり、百戦錬磨の記者どもは殿下の言葉を論い、言葉尻を捉えて政府を批判しようという魂胆が見え隠れする。政治家じゃあるまいし、不敬極まる定例記者会見は止めた方が好い。こうした記者会見は皇室に対しての尊敬を失わせるものでしかない。

 反天皇運動に与するマスコミの「敬称・敬語不使用」や「開かれた皇室論」の下、週刊誌などで陛下や皇族方を登場させ、不敬なスキャンダラスな記事で尊崇の念を薄れさせることに成功した。近年の皇太子妃殿下に対する記事もその流れである。

「開かれた皇室論」は、我が国の国柄の破壊を目指す共産主義者の策謀であり、1932年にソビエト共産党からコミュンテルン日本支部(共産党日本)へ出された「コミュンテルンテーゼ(命令書)」の反天皇運動の忠実なる遂行である。

 所謂「天皇制廃止運動」は、昭和時代にあっては、昭和天皇に対する「戦争責任・退位論」に始まり、続いて「開かれた皇室論」や「敬称・敬語不使用運動」を展開した。平成以降も、「女性天皇論」や「女性宮家論」として、その天皇制廃止運動は国民が自覚の無い儘に巧妙に継承され浸透してしまっているのだ。

「開かれた皇室論」の実行を謀るマスコミを通じ、我が国の伝統文化や美徳を喪失させてしまっているということに国民は気付くべきだ。我が国は天皇陛下を族長と仰ぐ家族国家であり、この国體の精華は万邦無比である。戦前の様に「畏れ多くも畏くも」とは言わないまでも、節度ある敬意を表するのは当たり前のことだ。

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