2014年11月

2014年11月28日

固定観念や先入観に囚われてる屁理屈ってのは実に厄介なものだ

 今月はどうにか愚妻のパート代よりは実入りがあったが相変わらず月50万ほどの赤字になる。揚げ句に今月は、フィアット・アッズーラのボーナス払いと来たから笑えない。年に二度くらいは臨時収入をアテにしたのだが読みが浅かった。まぁ震災以降どうもヤル気が出ない。これってやっぱ、放射線の影響じゃなかろうか(笑)

 そういや、こないだ、面白い世論調査が出ていた。何やら反原発派の半数以上が「日本が嫌い」と答えたという。「日本が好き」と答えたのはナント1%だったという。この1%の反原発派って若しかして、例の「右からの~」ってやつかな。

「原発停止による電力不足への対策」も84%が無回答だったという。まあ、反原発=反日ってのが証明されたなどと解説してたが、そんなのは始めから分かってるし。

 右からの~は、「友よ山河を滅ぼす勿れ」と都合の好い幟を出して反原発を訴えているが、福島に住み続けている愚生にしてみりゃ余計な御世話でしかない。

 故野村秋介ならば、「福島に住むことも無く、外野で、然も安全なところに居ながら批判するとは卑怯そのもの」と断じ、「今も未曽有の事故を収束しようと命がけで戦ってる人達がいる。彼らの懸命の努力に感謝し、心を一にして見守るべきで、『反原発』などという軽々しい発言は慎みなさい」と言ったと勝手に想像する。

「人間というものは知性に根拠を持たず、大抵は無意識にただ感情によってのみ支えられた先入観に囚われていることが稀ではない。こういった本能的な嫌悪、感情的な憎悪、決めつけられた拒否というような柵を乗り越えることは欠点のある、或いは誤った学説を正しく直すことよりも千倍も困難である」とはアドルフ・ヒトラー。

 人の多くは、自分の意見や理論こそが正しいと思っている。だから、自分の意見と異にする者を説き伏せようとしたり、感化させようとしたりするもの。

 右翼や左翼にしろ反原発派にしろ原発推進派にしろ同じこと。だが、理論的な間違いは指摘出来ても、相手側がこちらに「敬」を抱くことがなければ、喩えその意見が正論であり、また相手を慮っての意見だとしても相手に通ずることはない。

 固定観念や先入観に囚われてる屁理屈ってのは実に厄介なものなのである。左翼は確信犯だから己の考えや思想を翻意することはないが、SNSでは無自覚左翼という戦後民主主義者にもこの手が多く、聞く耳を持たず、屁理屈を垂れる輩ばかり。

 まぁ右でも左でも、人というのは結局は「好きか嫌いか」が重要であって、嫌われてるのに幾ら熱く語ったところで相手に受け容れられることはないということ。

「生理的に合わない」とか「以心伝心」という言葉もそうだが、自分が嫌いだなとか苦手だなと思ってるいるヤツは、向こうも此方を同じ様に感じているものなのだ。

「人に意見や指導をしてその人の欠点を直す」ということは大切なことであり、親切心であり、慈悲の心だとも言えるが、SNS上での隔絶した意見には通じないし、意見される側が受け容れる気持ちが無ければ単なる「余計なお世話」でしかない。

 人というのは「好きか嫌いか」だということを実感する。というのも、右翼が喩え、正論を吐いたところで通じないのは、結局のところ世間から忌み嫌われているということか。まぁ右翼に限らず、そこの貴方、熱く語っても通じないのは、毛嫌いされてるってこと。それって立派な理論より、人柄の方に問題があるのかもよ(笑)

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2014年11月17日

米軍普天間飛行場辺野古移設反対の翁長雄志の当選は想定内!

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 画像は任期満了に伴う沖縄知事選挙で初当選を果たした翁長雄志。それにしても見事なズラだ。我が地元郡山市の代議士・根本匠よりスゴいな(笑)

 マスコミや保守派の一部には、「仲井眞の敗因は公明党への裏切り」という主張が見られる。確かに、この知事選敗北を機に自公連立解消を検討すべきだろうが、今回の結果が公明党の「自主投票」が最大要因だったとしたら考えものだ。

 出口調査に拠れば、沖縄県内での公明党支持の割合は8%ほどで、翁長を支持したのはその内の34%。一方で、自民党支持は30%もありながら、内23%が翁長に投票している。つまりは、得票差の10万票は、「支持政党なし」といわれる無党派層の票というより、自民党支持者に因るオウンゴールというのが正しい(笑)

 今や創価学会票頼みの選挙は通用しないという証左であり、自民党もいつまでも自公連立に拘る必要はない。自公連立が続く限り憲法の見直しすら出来ないということであり、況してや改憲議論無き「米軍基地移設論議」に意味は無い。

 安倍は「政策ごと一致する政党と連携する」というならば、国家観を異にする公明党との連立に固執する必要も譲歩する必要もなく、連立を解消し、同じ志を共有する政党、政治家と連携し「道義国家・日本」を創造するべきだろう。

 沖縄県民の米軍基地アレルギーは理解出来なくもないが、米軍が否なら自衛隊を増強すれば解決する話し。だが、左翼マスコミに煽られた沖縄県民は自衛隊にも嫌悪を抱く。米軍が沖縄から出て行ったとして本当に困るのは左翼やプロ市民に煽られて「反基地」活動を支援して小遣いを得てる住民というか組員らだわな(苦笑)

 沖縄という地域は、我が国の安全保障上の重要な要であり、「国防」や「安全保障」という国家の大本を米国に委ねる歪なカタチを見直さない限り、こうした「反基地」を叫ぶ基地外(キチガイ)運動は暫くは消えることは無いだろう。

 地理的に日本と支那の中間に位置する沖縄は、日本から見れば同じ日本人だが、支那や沖縄から見れば寧ろ「支那と同族の関係」と認識してる人も見受けられる。

 沖縄県の住民というのは、日本本土から南下した日本人とポリネシア系、台湾系、支那華南系である。明の時代に支那に入貢して琉球国・中山王として冊封を受け、奄美大島から先の宮古・八重山までの領域を支配する中央集権国家を築いた。

 琉球王国から日本への使者の派遣は室町時代になってから初めて行われている。江戸時代に於いては、徳川幕府の命令で島津藩が琉球に出兵し奄美大島を直轄化したが、琉球はその後に誕生した清朝の冊封も受け、日清両属の立場を採った。

 2千円の図柄となっている「守礼の門」は、清朝からの冊封使を迎えて行う琉球王の即位式の会場である。2千円札の絵柄をしても、沖縄(琉球王朝)が日本と清朝との両属の歴史を辿ったことが理解出来よう。 琉球は日本文化が拒絶した「宦官制度」を導入していた様に、支那の属国だったという一面を否定出来ない。

 日清戦争の際には日本派(開化党)と清国派(頑固党)が乱闘を演じ、日清戦争で日本が勝利した結果、清国派は支那大陸に逃避した。要は、沖縄人にとっては沖縄で日本人だろうがシナ人だろうが誰が君臨しても構わなかったらしい。

「明」や「清」の変わり目に当たっては「清帝」と「明帝」へ二通りの上表文を持参して行ったというから強かだし、優柔不断と言えば優柔不断あり嗤うしかない。

 沖縄人の左右入り乱れての騒乱は、沖縄の伝統と言えなくもない。 現在の沖縄を見れば、そういう風潮に流された「頑固党」と見間違うばかりの連中が、「日本からの独立」と「中共への隷属」を本気で考えているのだとしたら赦し難い。

 左翼や沖縄メディアが沖縄県民を嗾(けしか)け、誑かし、それにまんまと引っかかり、日本国民としてではなく、あくまでも沖縄人だけの問題として捉えてしまっているのは、日本国民としての誇りを放棄していると誹られても仕方あるまい。

 日米安保条約を廃止に追い込み、最終的に米軍を撤退させることは大いに結構な話しであって異論はない。だが、物事には何事にも順序というのがあるだろうし、日本国民として県民感情より国益を優先するのは当然のことではないのか。

 沖縄という地域は、我が国の国防上というより米国の国益上の問題が大きい。そう考えれば、如何にして米軍及び米軍基地を撤退させるか、米軍撤退後の沖縄をどう守るか。それにはやはり、防衛を否定する現憲法では無理。自主憲法を制定し、自国で国防の充実を図ることでしか根本的解決を見ないのは言うまでもない。

「沖縄は終わった」「どうしてこんな結果に」などというコメントを目にしたが、先の名護市長選の結果や東京都知事選を見れば予想出来たこと。まぁ、沖縄左翼らが席捲しようが、沖縄の保守派が沖縄の危機を喚こうが、どちらも平和ボケの延長の様なもので、況してや沖縄県民というのはのんびりしてるし何も変わらんよ(笑)

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2014年11月14日

日本語文化と日本の「和の心」を世界に伝えよう!

 大分前のことだが、SNSの記事を読んでたら「皇室に『御』を付けるのは不敬!」というのがあり、「まさかそんなバカことはあるまい」と調べてみたら、不敬に当ることを知った。右翼人を自任する者として己の無学さに恥入るばかり。

 敬語の中でも皇室用語は特に難しいが、戦後教育の悪影響で敬語そのものを知らない。皇室用語は学校で教わる機会もないし、尚更に理解不能になる。「御」の字は原則として「二重敬語」となるので敬語には使わないという。皇室用語で「御」の字が不要な語は「皇」の字が付く語。皇室、皇族、皇居、皇太子などが該当する。

 その他は、例えば「天」(天覽・天機など)、「聖」(聖慮・聖旨・聖徳)、「叡」(叡覽・叡慮)、「勅」(勅語・勅命・勅旨・勅使)、「詔」(詔勅・詔書・大詔・優詔)、「宸」(宸翰・宸慮・宸襟)、「鳳」(鳳輦・鳳駕)、「玉」(玉體・玉座・玉歩)、「幸(みゆき)」(行幸・巡幸)、「啓」(行啓・還啓)、「下」(出御・入御)、「賜」(賜餐・賜謁・下賜・賜物)。「優諚」「令旨」「鹵簿」「台臨」「行在所」「納采」「臣籍降下」「臣籍降嫁」「祭粢料」「觀櫻會」「朝見」「謁見」「拜謁」など。皇族方には「御」の字は不要となる。

 皇室尊崇の思いが強過ぎて、知らぬ間に「御」を付けてしまっている人が多いと思われるが、例えば「御皇室」は、敬語の用法の誤り(二重敬語)であり、見方を変えれば、「皇室」を「御皇室」と言い換えることは、「皇室」を尊敬の対象としていないと認識しているということにもなり兼ねないので注意が必要だという。

 斯くいう愚生も、「御巡幸」や「御行幸」「御宸翰」や「御聖徳」「御詔勅」など使っていたが、細心注意しなくてはならないと猛省した次第であった。「行幸」は昔は「御幸」とも言っていたというし、一概に「御」が間違いということではないとも思うが、皇室に関することはきちんと教え、学び、使用した方が好ましい。

 皇室への敬語が使われなくなって久しいが、これはマスコミに因る「敬称・敬語不使用」の影響は大きく、その悪害は国内に蔓延し、天皇陛下や皇室に対する敬愛の念を薄れさせ、また「開かれた皇室論」の弊害は目に余るものがある。

 売国マスコミに拠る「敬称・敬語不使用」や「開かれた皇室論」の姿勢は、天皇陛下や皇室に対する敬愛の念を薄れさせている要因を招いている。こうした風潮に釘を刺すべき保守派や愛国陣営までもが軽々しく皇室を語るマヌケさ。

 天皇や皇族方への尊称不使用と敬称・敬語略運動は「反天皇運動」の一つでもある。そうしたことも理解していないで、マスコミが興味本位で垂れ流す皇室報道に与して騒いでいる保守派や自称愛国者らの無自覚ぶりとは絶望的である。

 皇族方を「さま」と呼ぶことは、共産党への命令書の忠実な遂行でもある。本来の日本人ならば、「陛下」「皇后陛下」「上皇陛下」「上皇后陛下」「秋篠宮皇太弟」「親王殿下」「内親王殿下」「女王殿下」と正式な敬称で呼ぶべきである。

「さま」と呼ぶことに因って、我が国の万邦無比の国體の精華が喪失して行くことを自覚せよ。我が国は天皇陛下を族長と仰ぐ家族国家である。戦前の様に「畏れ多くも」と言わないまでも、きちんとした敬称を使い、敬語で語り、日本人として節度ある敬意を表するべきだ。皇室への敬称や敬語について考えなければならない。

「国際化社会での人材育成」という名の下で、英語教育を重視しているが、日本語の正しい使い方や、我が国の歴史・伝統・文化や国柄こそ教えるべきで、日本人が美しい日本語も知ることなく、正しい日本語も分からずに、況してや我が国の国體も国柄も知らずして、グローバル化だの、国際化などとは実に烏滸がましい。

 バチカンでは「不浄な言葉」とされた英語が世界語になったのは、武力で世界を支配し、富を独占したからに他ならない。だが、世界では今、1000万人以上の人が日本語を学び始めているという。英語も結構なことだが、日本人として日本語文化を世界に普及し、日本の「和の心」を伝えることこそ必要なことではないのか。

 明治の先覚者は、外来語を全て新漢字に翻訳し、西洋文化を学んだ。現代人の様に外来語をそのまま羅列し、軽薄な舶来趣味と比べれば、明治人の気骨と気概、高い見識を伺い知ることが出来る。これはつまり、日本人として日本語に自信を持ち、何事も日本語で主張し、日本文化を重んじ貫いたからこそ発展が得られたのだ。

 嘗て我が国は「教育立国」として明期の試練と昭和の国難を乗り越えた。極貧の中から多くの偉人が輩出したのは立派な教育の故である。 然し、現在はどうだろう。

 戦後教育を施された我が国は、国民の勤勉性、家族愛、愛国心、信義誠実の原則、心の中の高貴さを失い、高邁さを忘れてしまった。高邁な魂を喪失した日本人に必要なのは、英語教育や軽薄な舶来趣味ではなく日本の心を取り戻す教育である。

「国際化」とは、米国に擦り寄ることではない。世界国々の歴史・伝統・文化を互いに重んじて交流することである。真の国際人を創る意味でも、小学校では我が国の「神話」を教え、我が国の生い立ちや日本語の美しさと日本人の心の豊かさを学ばせ、子供の成長に従って我が国の誇るべき歴史や近代史を教えるべきだろう。

 そうした教育も施さずに何が英語教育か。何が国際化社会への人材育成か。それこそ米国の価値観の押付けであり、更なる追米・従米、更なる属国化ではないか。こんなことをしていたら次には北京語やハングルを押付けられるぞ。呵呵。

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2014年11月13日

自民党、「海の日」を従来の7月20日に戻す「祝日法改正案」提出を断念!

 12日付の地元紙(福島民報新聞)に、自民党が「海の日」を、従来の7月20日に変更する祝日法改正案の今国会提出を断念したという記事が載っていた。

 断念にした理由は、「三連休が減ることで観光産業への打撃を懸念する党内の慎重派に配慮した」からだという。何たることか。これが保守政党なのか。何が「観光産業への打撃」か。「祝日」は単なる「休日」ではない。分かるか、自民党よ!

「ハッピーマンデー」なる愚策は、左翼陣営が国體破壊を目的として施行されたものだが、これに自民党が同調して来たのは実に御粗末と言う他はない。国體破壊を目指す左翼陣営の最終目的は、我が国の重要な祝日である「新嘗祭(勤労感謝の日)」と「紀元節(建国記念日)」をハッピーマンデーにすることが狙いなのは明らか。

「三連休が減ることで観光産業への打撃を懸念する党内の慎重派に配慮して」というなら、建国記念日も、勤労感謝の日も、ハッピーマンデーにするつもりか。諸外国に比べ、我が国の祝祭日ほど「国柄」の分かる素晴らしい伝統、文化はない。だが、多くの日本人が、祝日をただの休みとしか考えていないのはさもしく情けない。

 戊辰の役(戦争)で「朝敵」や「逆賊」に仕立てられた会津藩は、不毛の領地であった「斗南藩」に移されることで終結する。その開拓は艱難辛苦を極めたが、その開拓がその後の津軽、青森の発展に寄与したことは言うまでもない。  

 会津藩に限らず、戊辰戦争で幕府に恩義を感じ、西軍に抗戦し、そして敗れた多くの東日本の雄藩は、明治新政府に参政することなく、辛苦の日々を送っていた。

「賊軍」との汚名を着せられた多くの人々は、長州閥の新政府に対して言いたいことは山ほどあっただろうと思う。だが、彼らは臥薪嘗胆、耐え忍ぶことで国家全体が保たれるのならばと己の悲運を甘受し、その抗し難い天命を潔しとした。

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 そんな中で、明治9年6月2日、明治天皇は、灯台巡視船であり御召し船である「明治丸」にて、東北・北海道へ約50日間に及ぶ巡幸に臨まれた。そして、巡行を終え横浜に帰港遊ばされた日が7月20日であり、これが「海の日」の謂れである。

 この「海の日」の謂れを国民に教えることは、「ハッピーマンデーでないと観光産業への打撃になる」という言い分より、大事なことではないのか。

 衛藤征士郎ら推進派は、再改正の理由を「国民が海の恩恵に感謝する日」としているが、東北巡行を終えた7月20日以外の「海の日」に何の意味が在るというのか。案の定、反対してるのは中共の御先棒を担ぐ二階俊博らだが、正に何を況んや。

 東北・北海道への巡幸の目的は、戊辰戦争に敗れて以降、艱難辛苦の日々を送っていた人々を明治天皇が慰撫し、激励する為に他ならない。福島からは馬車で、仙台、岩手、青森と北上、次いで明治丸で津軽海峡を渡り、函館を経て三陸沖を海路戻るというコースを辿っている。この間、東北の人々は御巡幸の先々で奉迎した。

 明治天皇に於かせられても、各地で開墾や産業の振興に尽くした功労者を労らわれている。愚生の住む郡山市(安積郡)では、荒野を拓いて出来たばかりの桑野村まで分け入り、開拓者の苦労話に耳を傾けられ、金五万円を下賜された。

 外国人教師に拠る英語教育が行われている青森弘前の「東奥義塾」では、生徒10名が英語を披露。天皇はその進取の気象に感心され「ウェブスター辞書を買う代金に」と一人金五円を与えられた。 また或る地方では小学生が献上してくれた蛍一籠を嘉納され、岩手では農民の仕事着(太布半纏)を御買い上げ遊ばされている。

 巡行での逸話は、明治天皇の慈愛に満ちたもので、天皇と国民は正に君民一体と思うものばかり。東北地方の人々との間に、親しく絆を結ぼうと努める明治天皇の面影が偲ばれる。この巡幸を以て、逆賊も朝敵もなく、一切の蟠りも無くなったのだ。「海の日」は、我が国が君民一体の国柄であることを自覚する日でもある。

 東日本大震災と原発事故に疲弊する我々東北人にとって「海の日」は、被災地に思いを寄せる今上陛下の大御心と通じる感慨深い日でもあるのだ。「海の日」だけではなく、GHQが我が国の歴史・伝統・文化を否定することから始まった現在の「祝日法」の再改正を急ぎ、国民に祝祭日の意味と意義を教えて行かねばならない。

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2014年11月09日

いづれの道にもわかれをかなしまず(宮本武蔵)

 先日行われた義母の葬儀は曹洞宗で執り行われた。坊主の懇ろな経に聞き入るも、納棺の儀やその他の取り決め事が多過ぎて、遺族ならずとも疲労困憊す。

 今はどの家庭も手狭になり、便利さもあって葬祭場を利用する家庭が多くなった。葬祭場の従業員は、連日繰り返される葬儀に慣れっこになり過ぎて、過剰な演出が目立つ。こうしたイベント葬儀告別式に辟易している参列者も少なくないだろう。

 参列者は、しめやかに故人を見送ろうとしているのであって、過剰に演出された葬式は故人を冒涜している様にも感じる。そんな中、葬儀最後に読まれた孫の弔辞は実に良かった。身内や参列者の涙を誘っていたが、普段、涙を見せることのない愚妻も、チラ見すると目を真っ赤にしていた様だが、悪いので見ないふりをした。

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 宮本武蔵が死の直前、弟子らに遺した「独行道」という二十一の訓えがある。

 一、世々の道をそむく事なし
 一、身にたのしみをたくまず
 一、よろづに依枯の心なし
 一、身をあさく思、世をふかく思ふ
 一、一生の間欲心思はず
 一、我事におゐて後悔をせず
 一、善悪に他をねたむ心なし
 一、いづれの道にもわかれをかなしまず
 一、自他共にうらみかこつ心なし
 一、恋慕の道思ひよるこゝろなし
 一、物毎に数奇このむ事なし
 一、私宅におゐてのぞむ心なし
 一、身ひとつに美食をこのまず
 一、末々代物なる古き道具所持せず
 一、わが身にいたり物いみする事なし
 一、兵具は格別、余の道具たしなまず
 一、道におゐては、死をいとはず思ふ
 一、老身に財宝所領もちゆる心なし
 一、仏神は貴し、仏神をたのまず
 一、身を捨ても名利はすてず
 一、常に兵法の道をはなれず

 この中一つに、「いづれの道にもわかれをかなしまず」というのが記されてある。では、宮本武蔵という人物は血も涙も無い冷血漢だったのだろうか。

 酒を嫌いな人が「我、酒を絶つ」、或いはタバコを吸わない者が「タバコを絶つ」などとは書かない。飲みたいが、或いは、吸いたいが、これを止めようと自分に誓願した者だけが「絶つ」と言ってこそ、人に訴えるものがあるのではないか。

 そう思う時、武蔵は寧ろ、人一倍感情豊かで、熱血漢であり、別離に人並み以上の涙を流しながらも、決して涙を見せまいと努力した人間に違いない。

 また、武蔵の兵法書である「五輪書」には、「山水三千世界を万里一空に入れ、満天地とも攬(と)る」という一節が記されている。「万里一空」とは、「世界はどこまでいっても空は一つ」「全てのものは一つの世界に留まっている」という考え方で、武蔵が修業の中で確立された思想の根本でもある。

「動揺せず、常に冷静な気持ちで事に当たる」「一つの目標に向かって精進する」などの意味として解釈されるが、これが実に難しい。何か事が起これば冷静さなど忘れ右往左往。愚生も右翼浪人を気取り、時局に一喜一憂して私感を尤もらしく披歴しているが、目先のことを語ることや、喧々諤々の議論に何の意味もない。

 天地自然や人間の大道を心得え、時流の動きに従いつつも正義正道を踏み外ずことなく、一旦緩急の危機に際しても平時と同様に対処出来る心構えを涵養することこそ大事。男の修業とは斯く在りたいものだ。合掌。南無釈迦牟尼仏。再拝。

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